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記憶する葦(追悼文)

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一緒に時代を生きた人たち
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2019年3月の記事一覧

さよなら星ケンイチ

 和歌山熊野の旅先で、イラストレーターの西哲から、栄美通信の星さんが、2018年に、亡くなったことを聞いた。星さんは、私がポンプの編集長をやっている1979年に編集部に現れ、いつのまにか友人になっていた。絵に描いたような、70年代80年代の広告代理店のコピーライター&プランナーであった。調子がよくて、いつも可愛い女の子を連れて、大酒飲みだが全て会社の経費で落として、泣いたり笑ったりして、破滅型のアナーキーなサラリーマンだった。

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追悼・萩原健一

ショーケン、68歳で死去  ショーケンが亡くなった。埼玉県の不良なガキ。ジュリーも、京都の不良なガキだった。音楽やったり役者やったりする奴は、基本的に不良なのだ。当たり前の常識人がやったって、他人を感動させられない。  不良やって、16歳で芸能界に入ったんだな。アイドルは、人気者になる前の生き方が全て。そして、もがく。芸能界で、もがき続ける人生を送る。いや、芸能界でなくても、大人の世界でガキの心はもがく。もがく姿そのものがロックである。もがいた姿を表現してもらわないと、僕ら

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追悼・内田裕也

(1)70年の日記から以下は、僕が20歳の時の日記に書いたものである。 僕は19歳の頃から寝る前にnoteを書いていた。日記というより思考メモで、 今のnoteとあまり変わらない。大学ノートに書いたものが30冊程度残っている。デジタルの時代だったら消えていただろう。紙のnoteは、引っ越しのたびに持ってきていた。 1970年9月6日 ◇日比谷野音でロックフェス。ニュータックスマンの演奏と蝉の泣き声が一致していた。頭脳警察の演奏中、俄雨。観客はステージの上へ逃げる。頭脳警察

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