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紙の本と電子書籍と反省と

 どんな名著も経年劣化には勝てず……と脱力したのは「竜馬がゆく」(司馬遼太郎・著)

 実は、二十歳そこそこのころに「単行本」で全巻を購入。文庫の方が割安のはずですが

「文庫よりも重厚なカタチで『家宝』にしよう!」

という気分で無理して単行本にしたわけです。

読破して物語世界に浸ったのは素敵な思い出です♪

転居しても、古い本の多くを処分しても、開高健と司馬遼太郎だけは手放すことは一度もありませんでした。

ところが……最近になって「竜馬がゆく」を再読しようと手に取ってページをめくったら……

経年劣化で紙は茶色に……活字も「こんなに小さかった? それに薄いし……」と愕然としました。

なので、電子書籍で改めて「竜馬がゆく」を購入。ポイントが50パーセントとなっていたので、実質は「半額」です。その浮いたポイントで他の気になる本も買うことができてお得な気分です♪

過去に紙の本で読破しても、再読するときは電子書籍で……という流れが個人的に成立しつつありますね💦

それになにより、キンドルfireタブレットを使用しているので、AIで読み上げさせれば洗濯物を干しながら、根菜を切りながら、草むしりをしながらでも「耳で読書」ができる便利さ。

デスクに座って黙々と読む……という時間が取れない場合はとてもありがたいです。

たぶん電子書籍でなかったら、手を出さなかった本がいくつかあります。

かつて二度も挫折したドストエフスキーの「カラマーゾフの兄弟」

司馬遼太郎の「坂の上の雲」……それからコーマック・マッカーシー「国境三部作」

実は「谷崎潤一郎の『細雪』だけは手を出すまい」と決めていたはずが、電子書籍だと敷居が低くなって気楽に「耳で読書」できたことは収穫でした。

ちなみに、なぜ『細雪』を避けていたかというと、映画で視ていたし、

「『刺青』と『痴人の愛』を読めば充分!」

と思い込んでいた生意気な高校生だったのです。(若気の至りですね💦)

その後、「飢餓海峡」や「はなれ瞽女おりん」などで知られる水上勉氏が全集の紹介で「谷崎潤一郎は読むたびに発見がある」といった文章を寄せているのに気づき、あわてて谷崎潤一郎の著作をぶっとおしで目を通したことがあります💦

谷崎に接したときは「紙の本」だったのですが、いまは電子書籍であれば「青空文庫版」ゼロ円で手に入るのがうれしいですね。

「細雪」や「坂の上の雲」、「カラマーゾフの兄弟」を読破できたのは、ひとえに電子書籍だったからです。(*^-^*)

節約のために紙の古本で手に入れるか、図書館ですましていた時代がなつかしい……。

それになにより、紙の本だとフセンや蛍光ペンを入れて「汚したくない」という思いがあるのですが、電子書籍だと指先一つでシオリも蛍光ペン機能も入れられます。単語検索をかければ、気になる記述もすぐに見つけられるので助かっております。

少々寂しいですが……家族の中で本を読むのはほとんどわたしだけ。

わたしの死後、ことごとくが古本として処分される運命であるなら、デジタル化された書籍をデバイスに入れておくのは有効ではないか? などと愚考しております。

紙の本の経年劣化と加齢による視力低下と利便性から、わたし個人としてはますます電子書籍に傾倒すると思われますが、やはりいまだ電子書籍化されていない名著は多いですね。

ワイルド・スワンを書いたユン・チアン女史の作品などはそのほとんどが電子書籍化されておりません。(なぜなの?)

なので、古本で手に入れて100均のフセンを貼りまくりです💦

本に限っては少しぜいたくかな? などと反省しつつ、電子書籍に移行しているこのごろ。

自作の小説もAmazonセルフ出版で電子書籍のみなのですが……。

やはり一人で校正しきれない場合があります💦

これで充分! と自信を持ってアップロードして電子書籍化し、自作に目を通すと、いくつか不安定な文章の流れがあったり、一文字余計だったりします💦

『稲船恋歌』のときも一文字抜けているところがあり、問い合わせたところ「コンテンツライブラリ」のメニューから「本」を選び、指定の電子書籍に「アップデートがあります」という表示があればそれをクリックして「更新される」という説明でした。

ところが今回、『風凛抄 島原の乱異聞』にはその「アップデートあり」のクリックボタンが発生せず、アマゾンカスタマーに問い合わせて電話で「最新版を配信してください」と伝えなければなりませんでした。

わたしが問い合わせしていた時期、アマゾンで「一部の電子書籍コンテンツにエラー」があり『風凛抄』もその一部に含まれていたということです。

担当者のTさんという方が「エラーの調査依頼を出しておきます」ということで一度電話を切ったのですが、その後すぐにデバイスの中の『風凛抄』が更新されていました。

そしてZERO円キャンペーンを実施したというわけです。

「四 絵の中の女」の最後の挿絵はちゃんと縦型に入っているでしょうか?

こんな風に……

(それにしてもなんだったんだろう? メールで『カスタマー担当者に伝えてください』とか入っているし……)

少々納得がいかないものの、セルフ出版の手順を自分で確立する必要性も感じました。

kindleプレビュワーだけの確認ではなく、自分できちんと「校正」できていれば、カスタマー担当者の手をわずらわせずに済んだのですから……。

再びAmazonカスタマーに電話連絡することがあり、この件について確かめると「いまだ修復されていないので、お時間をいただきたい」とのこと。その回答をいただくのに、三人に電話を回されて時間は軽く一時間かかりました💦

もっとも、アマゾンを責めるわけにはいきません。
挿絵をいれて縦書きにした原稿をきちんとプリントアウトして、作者で出版「者」であるわたしが用心深く校正していればよかったのです。そうすればデバイス配信のエラーがあったとしても、内容には影響しないでしょう。

あれだけ目を通したんだし、大丈夫なはず……という能天気な楽観。

早く一冊の電子書籍にしたい……というワクワクとした焦り。

急かされてもいなかったのに、落ち着いてセルフ出版できなかったのは粗忽としか言いようがありません。

もし更新されていなければ、一度削除して再ダウンロードしていただければ最新版にアップデートされるはずです。

あるいはAmazonの「コンテンツライブラリ」のメニューから「本」を選び、指定の電子書籍に「アップデートがあります」という表示があればそれをクリックしてみてください。

お手数かけますが、よろしくお願いいたしますm(__)m。

電子書籍化という選択肢を無駄にしないためにも、もっと慎重に自作に目を通すようにいたします。m(__)m

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