40女の映画を岩井俊二に撮って欲しい


透明感が失われた肌をして
個性的なファッションで自分を貫いてる人もいるけど、だいたいイロモノに見えるし
世の中ある程度知って地に足をつけて生きている
恋なんてしていなか、していたとしたら情念がドロドロとしていて
周囲の同じくらいの身の丈の女性とマウントを取りあい
現実的でない夢なんて見ない

ああ、これだけ見てたら40女は岩井俊二に映画にしてもらえないな。

透明感も浮遊感もない。

恋は描けば失楽園だか昼顔だかの不倫か、

不器用さが醜い片思いが描かれるかもしれない。

もし恋愛を分かりきった女を描けば過剰に落ち度を探したくなるだろう。

身の丈というメッセージに落ち着いてしまうんではないか。

あるいは色んな女の生き方を描くオムニバスか。それが一番おさまりがいいかもね。ありがちかも。

みんな違ってみんないい、それぞれ生きてます。40女です。的な。

でもさー、それ、見たい?

だからそうでない40女の映画を岩井俊二に撮って欲しい
岩井俊二の映画で少女時代を過ごしてきた私たちが、成長してもあなたの撮る美しいものの中に住めたら。

この毎日に溺れて自分を卑屈に思わなくて済むような気がする。

溺れる日常の水が澄んで見えたらいい。
少しつずつ手放してきたいろんなものを惜しまず今手に入れたものを愛せるような気がする。
そんな映画を作って欲しい。



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