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「東京の2週間後の姿が今のNY」は本当なのか?検証してみよう(2)4/20-

※Facebookで友達限定の投稿をしていたのですが、いろんな人の知恵があったほうが有益なものになりそうなので、noteにしてみます。

「東京の2週間後の姿が、いまのNYだ」といわれて闇雲にビビっているわけですが、本当にそうなんだろうか?という一片の疑問もあり、死者数をマジメに計測してみることにした。

正しく怖がるために、しばらく続けてみるねー。

Googleドキュメントで1日1回くらい、てきとう更新中
https://docs.google.com/spreadsheets/d/1FhFNplNO-euzfzT4xnkGokqfe7Q7rW03vrQixX1EKnE/edit?usp=sharing

前週はこちら

留意点

●わがGoogleドキュメントは「東京都新型コロナウイルス感染症対策本部報」を参照しておるわけですが、ここの「新型コロナウイルスに関連した患者の死亡について」の報告を足し込んでいくと、以下「東京都新型コロナウイルス感染症対策サイト」の死者数から、どうしても1人少なくなります。なぜだ。https://stopcovid19.metro.tokyo.lg.jp/

●NY市の感染者数と死者数は、在ニューヨーク日本国総領事館の「領事館メール」の発表を参照しています。https://www.ny.us.emb-japan.go.jp/oshirase/2020-refs.html

4月20日(月)まとめ

NYC、東京の数字更新。だいたい朝8時前後に来るNY日本領事館のメールが、今日はお昼0時をすぎていた。こういう日もあるようです。

NYC:感染者累積 136,806人  死者累積 10,009人
東京:感染者累積 3,184人 死者累積76人(東京都新型コロナウイルス感染症対策サイトは77人)

東京は6名の方がお亡くなりになった。40代から90代の男女(女性は90代1人のみ)。40代の方もお亡くなりになったのか…。皆さまのご冥福をお祈りいたします。

全国の死者は10の都道府県で合わせて21人の死亡が新たに発表される。全国の1日の死者数としては最多。

我々はいま「時間稼ぎ」をしているんだろうな。一度発症してしまうと、ベッド・人手・防疫グッズなど貴重な医療資源を長期間にわたって消費するコロナ。コロナ自体は致死率はさほど高くなくても、コロナの患者が一気に増えると、緊急度が高い他の病気の治療ができなくなってしまう。死亡リスクも上がる。

だからこそ、全国民が息をひそめてジリジリと時間を稼ぐ。一人でも病院に送り出す患者を減らすために家にいる。いずれ罹ってしまう運命にあったとしても、いまは罹れない。・・・と、誰あろう自分に対して、一生懸命言い聞かせている自分がいるなあ。ふぅ。

4月21日(火)まとめ

NYC、東京の数字更新。だいたい朝8時前後に来ていたNY日本領事館のメール、今日も11時30分ごろだった。連日お疲れ様です。

NYC:感染者累積 139,325人  死者累積 10,301人
東京:感染者累積 3,307人 死者累積80人(東京都新型コロナウイルス感染症対策サイトは81人)

東京は4名の方がお亡くなりになった。うち1名は70代の男性(他3名は非公開)。皆さまのご冥福をお祈りいたします。

全国の死者は東京4名、大阪2名など、全国で合わせて20名。国内感染者283名に、クルーズ船乗船者13人を合わせて296人となった。

NY市は、4月頭ごろ、1日の死者が500人を超すという状況だったが、そこから2週間が経過したここ数日は明らかに死者が減ってきている。21日はついに1日の死者数が300人を切り、州全体としても2日連続で死者数が500人を切っている。ホッと一安心、なのかなあ。

NY州の現在の取り組みは以下の通り。これまで緊急以外の手術ができない状況だったとは、、、知らなんだ。3月22日に「原則在宅勤務の義務付け・自宅待機要請」の行政命令が出されてから1か月、NYはついに「出口見えたー」のステージにたどり着いたのだろうか。

- 州全体では総入院者数(1万6076人),1日の入院者数(1302人)等の指標は引き続き減少。
- 昨4月20日の死者数は481人と2日連続500名を切ったが,引き続き高い水準である。
- これまで緊急手術以外を禁止してきたが,病院によっては患者が少なく従業員を解雇しているケースもあるので,事態が安定してきたことに伴い,4月28日より,以下の地域を除いて,郡内の総ベッド数に25%以上の空きがある場合,且つ,過去10日間の期間,郡内のコロナウイルス感染者の入院者が10名以下の場合に限り,選択的に手術をすることを認めることとする。また,手術を受ける患者は,コロナウイルス検査で陰性の反応を得る必要がある。
(引き続き手術ができない地域)
・NY市,ナッソー郡,サフォーク郡,ウエストチェスター郡,ロックランド郡,ダッチェス郡,オレンジ郡,サリンバン郡,イェーツ郡,オルバニー郡,スカイラー郡,ウルスター郡,エリー郡,レンセラー郡,クリントン郡

◎(NY市)デブラシオ市長のメッセージ
- 不足していた人工呼吸器について,NY市のイノベーターたちによって,食品医薬局(FDA)の承認を得た”Bridge”人工呼吸器が短期間で開発された。これを軽症の患者に対して用いることで,従来の人工呼吸器を重篤な患者に優先して使用することが可能となる。市は,3000台を1000万ドルで購入する予定で,1台あたり約3300ドルと従来の人工呼吸器(5万ドル/台)よりもはるかに安価である。開発者の方々に深く感謝申し上げる。
- 検査について,5地区それぞれに検査センターがオープンしており,今後も拡大する(現在は3600検査/週→来週に7000検査/週)。その地域の方々であれば予約不要でどなたでも検査を受けられる。
- 6月までのイベントを中止したことにより多くの市民が落胆していると思うが,私たちがこの試練に打ち勝つ日は必ず来る。その時には,救急隊員(First Responder)や医療関係者への感謝をこめて,紙吹雪が舞うパレード(Ticker Tape Parade)を開催する。

4月22日(水)まとめ

NYC、東京の数字更新。
NYC:感染者累積 142,432名 死者累積 10,614名
東京:感染者累積 3,439名 死者累積80人(東京都新型コロナウイルス感染症対策サイトは81人)

東京は昨日の死者は0名。ホッとします。医療者の皆さん本当にありがとう。

全国の死者は神奈川3名、千葉3名など全国で合わせて16名。国内感染者299名、クルーズ船乗船者13名の合わせて312名に。

富山で小学校のクラスターが発生し、5月7日の学校再開にまたまた暗雲。保育園も、テレワーク家庭の登園自粛は引き続き行われるのでしょう。こうなったいま、何をもって登校・登園の安全を判断するのかが、いっそう難しくなってしまった。

正解はどこにもない。

4月23日(木)まとめ

NYC、東京の数字更新。
NYC:感染者累積 145,855名 死者累積 10,889名
東京:感染者累積 3,572名 死者累積86人(東京都新型コロナウイルス感染症対策サイトは87人)

東京の死者は、岡江久美子さんを含む6名。6名のうち3名は性別・年齢を公表しており、60代~80代の女性2名男性1名。芸能人が亡くなると本当にインパクトが大きい。「死ぬかもしれない」がリアルになる。

全国の死者は埼玉県で7人、東京都で6人など12の都府県で29人。1日の死者数としてはこれまでで最も多くなった。累積の死者は341人に(国内感染者328人、クルーズ船乗船者13人)。

NY市の死者は275人。3週間前の水準に戻り、ピークは越した感が見える。NY州の抗体検査の暫定結果が出たもよう。速報値だと思うけど、以下メモ。(在ニューヨーク日本国領事館メール 4月24日分より引用)

・NY州の抗体検査の暫定的な結果は以下のとおりです。
(全体)
陽性反応13.9%
(性別)
女性(全体の52%)陽性反応12%
男性(同48%)同15.9%。
(地域別)
 ロングアイランド(全体の14.4%):陽性反応16.7%
 NY市(同43%):同21.2%
 ウェストチェスター郡・ロックランド郡(同9.8%):同11.7%
 その他(同32.8%):同3.6%
(人種別)
 アジア系(全体の8.8%):陽性反応11.7%
 黒人(同14.3%):同22.1%
 ヒスパニック系(同17.6%):同22.5%
 マルチその他(同2.2%):同22.8%
 白人(同57.1%):同9.1%
(年齢別)
 18-24(全体の11.6%):陽性反応8.2%
 25-34(同18.6%):同15.9%
 35-44(同16%):同13.6%
 45-54(同16.4%):同16.7%
 55-64 (同16.7%):同14.9%
 65-74(同11.7%):同11.9%
 75歳以上(同9%):同13%

抗体検査の「陽性」というのは、すでに罹った人(=抗体を持っている人)という意味なのだろうか。ちょっとよくわかんないけど、一応メモしておく。

4月24日(金)まとめ

NYC、東京の数字更新。
NYC:感染者累積 150,473名 死者累積 11,157名
東京:感染者累積 3,733名 死者累積92名(東京都新型コロナウイルス感染症対策サイトは93名)

東京の死者は、この日も6名で、50代~80代の男女。全国の死者は埼玉7人、東京6人など17人。国内感染者は345人、クルーズ船乗船者13人の合わせて358人に。

NY市は明らかに1日の死者数が減っている(といってもまだ1日に300人近くが亡くなっているのだけども)。東京は日々コンスタントに5~6名といったところ。

死者が増えるスピードが速まっているのか鈍化しているのかがわからなかったので、数字が倍になるのに何日かかっているかをチェックしてみた。

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数学が死ぬほど苦手で、統計とかを学んだことがない素人の考えなので、この手法が合っているのかどうかは、わかんない。けど、これを見る限りだと、東京の死者が増えるスピードは遅くなっているといえるの?

教えてえらいひと!

(そもそもこの考え方に無理があるのだろうか。母数が大きくなるほど自然に鈍化するような気もするし。うーむ)

Googleデータポータルを活用して、国別、地域別の感染者数や死亡者数の時系列での推移をグラフで確認できるツールを発表している人がいた。なんということでしょう! 私の原始的な統計とはわけが違うわ!(笑)

https://scitechlabo.blogspot.com/2020/02/covit-19data-source-jhu-csse-covid19.html
「DashBoard(ダッシュボード)」

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上記サイトで死者の推移を比較してみた。左が日本で、右がアメリカ(ワシントン州、ニューヨーク州、ニュージャージー州、カリフォルニア州)。

あれ。やっぱり日本はニューヨークと同じ感じで推移してるの? え? え?

4月25日(土)まとめ

NYC、東京の数字更新。

NYC:感染者累積 155,113人 死者累積 11,419人 
東京:感染者累積 3,836人 死者累積99人(東京都新型コロナウイルス感染症対策サイトは100人)

東京は7名の方がお亡くなりになった。60代~90代の男女。圧倒的に男性の高齢者が多い。皆さまのご冥福をお祈りいたします。

全国の死者は東京7名をはじめ、8つの都府県で合わせて15人。国内感染者360人、クルーズ船乗船者13人の合わせて373人へ。

東京はついに死者が100人(都のサイト発表の数字は100人)に。数字の推移から、この週末くらいには100人に到達するのかな…と思っていたけど、やっぱりそうなりました。

NYC 63人→99人 1日で到達(3月22日→23日)
東京都 62人→99人 9日で到達(4月17日→25日)

NYCよりも人口が多い東京で、死者の増加率がこれほどに低いのは、マジでなんでなんだろう。素人が考えてみた理由は3つ。

●それなりに「外出自粛」が効いてる
●医療現場がめっちゃ頑張ってて、重症の人をめっちゃケアしている
●東洋人はなんでかしらんけどコロナに強い(生活習慣? 体質?)

現在、東京都の重篤患者は66人。重篤患者数が日に日に増えているのが嫌な感じです。医療現場の皆さん、本当に本当に、お疲れ様です。何というのが適切なのか、言葉にできません。

NY市の1日の死者数は268人。一時は1日の死者数が500人を超えていたけれど、いまは3週間前(3月下旬~4月上旬)の水準に戻った感じがあります。この4月が本当にヤバかったんだな、NY。

ウイルスが収束するには6割くらいの人が抗体を持つ必要があるとのことだけど…。ワクチンが開発されるまで、ずっとこの外出自粛状態が続くのか? まさかな。経済活動を抑えつけられた状態で、終わりのビジョンがまったく見えない閉塞感。あーしんど。

4月26日(日)まとめ

NYC、東京の数字更新。
NYC:感染者累積 158,258名 死者累積 11,648名
東京:感染者累積 3,908名 死者累積99人(東京都新型コロナウイルス感染症対策サイトは100人)

東京の死者は0人。ホッとします。医療従事者の皆さんありがとう。重篤者は66人のまま変わらず。

全国の死者は千葉や大阪など7府県で12人。国内感染者372人、クルーズ船乗船者13人の、合わせて385人。

NY市の死者は229人。またまた前日からがくっと減りました。州知事のメッセージは以下の通り(在ニューヨーク日本国領事館メール 4月27日分より引用)

- 昨4月25日の総入院者数は1万2819人で13日連続減少,3月31日以来の水準まで減少した。
- 1日の入院者数も,1087人と3月25日以降初めて1200人台を下回っている。但し,死者数は367人と4月で初めて400人を下回ったが依然として高い水準である。
- 社会経済活動の再開の判断について,感染率を監視しつつ,各地域を分析した上で,地域毎に段階的に再開を決定していく。
- 再開戦略としては,第1フェーズは建設業及び製造業(感染リスクの少ないもの)を再開,第2フェーズは各事業の必要不可欠度と感染リスクを判断して事業を再開する。
- 第2フェーズは,第1フェーズの後,少なくとも2週間は開始されない。
- 如何なるフェーズであっても,地域外からの大勢の人を呼ぶイベントやビジネスの再開は認められない。
- 各事業の再開については,各事業者側が感染拡大予防措置を含む再開計画を作り州に提出する。州は,この計画を基に当該ビジネスが必要不可欠なものであるかを判断する。各事業者は,スポーツであれば無観客試合を経済的に成立させる工夫など,クリエイティブなビジネスモデルを構築する必要がある。

まずは第1フェーズとして建設業・製造業を再開、その後2週間たってから第2フェーズとして、必要不可欠度と感染リスクを考慮しながら他業種が再開、地域外から大勢の人を呼ぶイベントやビジネスの再開はどのフェーズでも認めない、という、なかなか具体的な施策が示されている点がポイントかと。

死者が減ったと思ったらただちに次の方針。スピードはやいなー。

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