新型コロナウイルス アジアで拡大中、米国でも初の確認

米国株式市場は最高値から下落して取引を終えた。中国で 発生した新型コロナウイルスの感染が拡大している問題で米国内で初の患者が確認された ことや、国際通貨基金(IMF)が世界経済見通しを引き下げたことが背景。

ウィルスの特徴

この新型コロナウイルスは、一部の専門家によると、2002/03年に中国から世界に感染が拡大し800人近い死者を出した重症急性呼吸器症候群(SARS)ウイルスなどと比べると毒性はそれほど強くないとみられる。
ただ、ウイルスの起源など詳しいことはほとんど分かっておらず、保健当局は人から人への感染を確認している。
武漢の魚市場と関連しているとみられるが、中国の保健当局は現在もウイルスの起源を調査中。
WHOは動物が最初の感染源である可能性が最も高いとしている。

感染は拡大

1月21日時点で、中国と他国を合わせ200人超の感染が確認されている。症状には発熱や咳、呼吸困難などが含まれる。
武漢市で感染が確認された198人のうち、4人が死亡した。

中国当局によると、国内の他の都市にも感染が拡大し、北京の5人、上海の2人を含め武漢以外での感染者数は21人になっている。
韓国は20日、武漢からの渡航者からウイルスを検出したと明らかにした。同国で感染が確認されたのは初めて。
タイでは2例の感染が確認され、患者はどちらも武漢からの中国人旅行者。日本では武漢を訪問していた1人の感染を確認した。

台湾でも発症例が確認された。
フィリピンでも、武漢市に渡航歴のある中国人の男の子がコロナウイルスの検査で陽性反応を示したが、新型かどうかはまだ判明していない。

米疾病対策センター(CDC)は21日、中国湖北省武漢市で検出され感染が広がっている新型コロナウイルスによる肺炎について、米国内で初の患者を確認したと発表した。

各国の対策状況

新型ウイルスのワクチンはない。
中国当局は、多くの国民が国内各地や海外に旅行する1月下旬の春節(旧正月)の大型連休を前に封じ込め策を強化。
米国や、日本、タイ、シンガポール、韓国など多くのアジア諸国の空港当局は、武漢からの渡航者の検査を強化。

シンガポールは21日、肺炎患者で発症前の14日間に武漢への渡航歴のある個人に検疫を実施すると発表。

オーストラリア政府は21日、武漢市からの渡航者全員の検疫を開始する方針を明らかにした。

習近平国家主席は20日、感染拡大の阻止と患者の命を救うことが最も優先されると表明した。
また、同国におけるコロナウイルスによる重症急性呼吸器症候群(SARS)の対策を率いた実績で知られる鍾氏は、予防措置さえとれば、2002━2003年に世界中に感染が拡大し、800人近くが死亡したSARSのような事態になる危険性はないと語った。
同氏は、感染はまだ初期段階にあり、中国には優れた監視・検疫システムがあるため感染を制御できると話した。

米国や多くのアジア諸国など、武漢市からの渡航者に対する検疫を強化する国が相次いでいる。

WHOは、世界の医療機関に対し、感染防止と抑制に関する指針を出した。22日には国際的非常事態に当たるかどうか検討するため、緊急委員会の会合を開催する。

総括

猛威を奮ったSARSを思い出させる今回の新型コロナウィルス。

日本でもインフルエンザの感染が多くなる、乾燥した冬場の気候のため、感染には細心の注意を払いたいところ。

まずは感染源を断つことが基本。
感染源は、空気感染、接触感染がほとんどであるため、
マスクの着用と手洗いうがいを欠かせないことが重要である。
(但しマスクに関しては予防効果の有無は議論されているが、少なくとも鼻口元の保湿には効果がある)

病気をすると気づくが、
健康であることは、最も幸福である。

どんなに対策しても、疾患するときは疾患するものだが、
基本となる栄養のある食事と、手洗いうがいは欠かさず、
後悔しないようにしていきたい。

出典

米国株式市場=最高値から下落、新型ウイルス感染や世界経済巡る懸念で

情報BOX:中国から感染拡大する新型コロナウイルス、その正体は

新型肺炎の死者6人に、感染者は中国国外も合わせ300人超える

米で初の新型肺炎確認、中国の旅行者 感染例増の可能性=CDC