会談は開催されるか。今週末の米中首脳会談の行方

両首脳の握手は実現するか。

今月28、29日に開かれる20カ国・地域(G20)首脳会議(サミット)は、その前後に開催が模索されている米中首脳会談にスポットが当たっている。だが、中国側から首脳会談受け入れの正式表明がないまま、サミット本番の日程が迫ってきた。

会談へ期待するトランプ大統領

トランプ大統領は今月6日、訪問中のアイルランドで3250億ドル規模の対中追加関税について、G20サミット後に決定すると発言。
10日には中国の習近平主席がG20サミットに参加しなかった場合、新たな関税が課されるのかとの質問に「そうなるだろう」とCNBCの番組で述べた。
12日には、米中が通商問題で合意に至る「気がしている」と記者団に述べるとともに、同日の会見では「(米中通商合意の)期限は設けていない」、「最終的に中国と合意すると思う。関係は非常に良好だが、今はやや不安定だ。中国は合意する必要があると思う」と語った。

但し、中国政府からの具体的な声明は、まだない。

香港からのアラート

中国内の情勢は穏やかでない。

中国本土への容疑者引き渡しを可能にする「逃亡犯条例」改正案を巡って、香港政府トップの林鄭月娥行政長官の主要な顧問の1人で行政会議メンバーの陳智思氏は14日、反対の強さを踏まえると、改正案の審議を続けるべきだとは思わないと述べた。ケーブルTVでコメントした。

中国政府への、若者からの反発だ。

総括

中国経済の成長が鈍感するなか、これをどうにかしたい政府。次の選挙に向けて動くトランプ氏。

貿易戦争は、その事態だけでなく、背景の政治にも左右される。

会談が開催でも流れても、会談内容が進展か横ばいでも、この結果が、特に株価に大きな影響を与えるだろう。

今週末、日本の大阪が、予期せぬ注目を集めることになる。

出典

ロイター 6/14 香港の逃亡犯条例改正案、行政長官顧問「審議継続は困難」

ロイター 6/14 コラム:G20と米中サミット、参加表明ない習主席が左右する危機

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?