【3/7】3月米利上げは見送りか、要人発言まとめ
2月の米雇用統計は好調でしたが、
原油価格や中国経済、EU離脱問題など
外部環境はまだまだ不安定です。
この状況下で要人は
利上げに対してどういう意見をもっているかを
まとめます。
■フィッシャーFRB副議長
フィッシャー米連邦準備理事会(FRB)副議長は
米国のインフレ率が加速する可能性を示す兆候が
うかがえると指摘し、
FRBによる年内の利上げに賛成する考えを示唆しました。
副議長は「現時点でインフレ上昇の最初の動きを
目にしている可能性がある」とした上で、
インフレ率の加速は望ましいと述べました。
FRBによる年内利上げの可能性については
言及しませんでした。
米経済は完全雇用に近づいており、
労働市場の引き締まりが物価上昇の加速を
促してきた歴史があると指摘しました。
米経済が堅調なら利上げすべきであると
主張しています。
■FRBのブレイナード理事
FRBのブレイナード理事は、
金融環境のひっ迫やインフレ期待の低下を踏まえると、
FRBは見通しがより明確になるまで
利上げを見送るべきとの考えを示しました。
金融関係者が出席する会合向けの講演原稿で述べました。
理事は「外需の弱さや失速を踏まえると、
賢明な政策軌道の調整を通じて、
米経済の進展を慎重に守り維持していくことが重要」と指摘。
「リスク管理の観点から、
見通しがより明確になるまで忍耐強さが求められる」
と述べました。
また堅調な2月の雇用統計には勇気付けられるとし、
個人消費も引き続き拡大すると想定しているとしたが、
下振れリスクは引き続き存在すると強調。
「世界的に需要のけん引役は少ないが、
弱材料は比較的多い」としました。
新興国の昨年の成長率は2009━2013年平均の
半分の水準としたほか、
ドル高による逆風が今年の米国内総生産(GDP)伸び率を
1%押し下げる恐れがあるとの見方を示しました。
中国経済は引き続き世界経済を圧迫する見通し
とも述べました。
外部環境の安定を待ってから利上げすべきであると
主張しています。
■3月利上げは見送りか
3月は今年に入ってから原油価格や世界市場は
一応は落ち着いています。
しかし、問題が解決したわけではありません。
懸念が再燃する可能性は大いにありますし、
おそらく今年中に再燃するでしょう。
米利上げによりそれを助長するようなことは
FRBも避けたいでしょうから、
3月の利上げは見送られるでしょう。
しかし、年内の利上げは確実にあるかと思いますので
これを念頭においた投資戦略をとるべきです。
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