妥協か、追加関税か。米中貿易戦争の行方
トランプ米大統領は26日、今週予定する中国の習近平国家主席との会談で通商合意を得ることは「可能」と言明した。同時に、物別れに終われば、中国製品に追加関税を発動する考えを示した。
妥協か、追加関税か
トランプ大統領はFOXビジネスネットワークとのインタビューで、大阪20カ国・地域(G20)首脳会議(サミット)に合わせて開かれる米中首脳会談で妥結することは「間違いなく可能だ」と語った。
同時に「合意に達することは可能だが、現状にも満足している」とした。さらに、中国指導部は「合意を望んでおり、私以上に合意にこぎ着けることを望んでいる」と語った。
また、「合意できないのであれば大幅な追加関税を課す」とも表明。追加関税を発動する場合、関税率は25%でなく10%になる可能性があると述べた。同時に可能性は残されているとも強調した。
さらに中国との通商合意が実現できなければ、同国との取引を縮小する計画だとした。企業の生産拠点を中国からベトナムに移転する点については、ベトナムと通商問題を協議しているが、ベトナムの対応は中国より悪いと指摘した。
ムニューシン、中通商交渉は「90%程度」完了して「いた」
CNBCは26日、ムニューシン米財務長官が米中通商交渉は「90%程度」完了した、報じた。
この報を受け、為替は急反応。ドル円は急激な円安となった。
だがその後、米中通商交渉は「90%程度」完了していた(訂正)と、過去の進捗であり、現在の状況でないと、訂正した。
総括
これは貿易戦争。
今までのように軍事的手段ではなく、経済的手段を使った、立派な戦争である。
戦争であるが故、例え自国に影響があっても妥協できない。
一部では、10年後の世界の覇権は、この貿易戦争の結果で決まる、とも言われている。
29日の米中首脳会談の結果はどのようになるかは全く予想できない。
世界が良い方向に向かうような結果となることを望むばかりだ。
出典
ロイター 6/26 トランプ米大統領、中国との通商合意は「可能」 物別れなら追加関税
ロイター 6/26 訂正:米中通商交渉は90%完了していた─米財務長官=CNBC
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