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生命は独自性で棲み分ける



⑴ 生命は種と糧の対で生きる


生態系を直観するとき、事業の真の独自性(種:財とサービス)は、それを求める消費者との相性によって、「個性的・独立的に符合する対」で成り立つ。
いわば割符のように成立する生命である。「種と糧」とは、種によって食糧が異なる意をさす。したがって、種であれば、食糧の奪い合いも、それによる滅し合いもない。
つまり、そこにイデアがあり、そのためのアイデアがある。そして種も糧も、互いに繁栄できる。

⑵ 大切なのは元気な自信作(アート)である


そもそも、なにがニーズか、ウォンツか、デマンズかと、それを必要以上に分析したところで、未来は未来。予想するおもしろさはあっても、オーダーメードでないかぎり、消費者のこころを決めつけるわけにはいかない。

事業のマネジメントの基本は、自信作の供給とフッサールのいう志向性を貫くことになる。あとは試行錯誤と創意工夫。未来との付き合いに、そのみち以外の原則はない。

⑶ これからはマークシングの時代


事業なら、大切なことは品質あっての数値。すなわち「好売上と好賃金」である。生産性を上げようと、人件費や人員を削減するなどは元の木阿弥(失われた30年がそれだった)となる。

ただし、その課題解決には相応の進化・変革が必要になる。それが、業界レベルの最適化をめざすマネジメント=「マークシング(merxing)」なのである。実体経済の好転(「好売上と好賃金」)を実現する使命がそれに込められる。

ただし、マークシング(造語)は、「ラテン語merx:マークス(真の独自性・棲み分け志向をもった財・サービス)」を最適化する総合的生産技術のマネジメントをいう。その展開論は別途述べる。

⑷ 知恵ある業界の分業と協業


企業活動の社会的責任が問われる現実をみるとき、「好売上と好賃金」の数値目標を達成できないことは、社会をも不安定にする。
企業は、競争・戦いなどに手をこまねくことより、生態系にあやかり、独自性の最適化をかなえるために、業界の分業と協業を追求すべきである。
さらには人口減少をみても、AI化によるシステムの構築は欠かせない。
AIの急速な発展は、この国の発展のためにあると思うべきであろう。

つづく

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