「まる子のR-1」の巻。第2話。

ある日のこと。ファミレスにて。

まる子:はぁ、5時間経ったけど何も浮かばないや。あ、はまじ!

はまじ:さくら、俺もネタ書きに来たぜ。あ、花輪!
花輪:ヘーイ、さくらクンに浜崎クン、ネタを書いているのかい?

まる子:そうだよ!まさか花輪君も?

花輪:ノンノン、これからここで番組のロケさ。
まる子:さすが売れてる花輪君は違うねぇ。R-1は出るの?

花輪:うん、出てみる事にしたよ。

まる子:そっかぁ、お互い頑張ろうね。

はまじとまる子はわかっていた。花輪君は売れててテレビや営業の仕事で忙しく、ライブでネタをこする時間なんてない事を。

まる子:はまじ、花輪君ならある程度まで勝ち上がりそうだよね。

はまじ:おう、これが格差だ。さすがに決勝はこすらないと厳しいだろうけど。花輪なら1回戦は受かるよな。

まる子:売れた人の特権でもあるよね。認められた人なわけだから。でもあたしらにはそれがない。そうなるとそこに追いつくには、笑いの量しかないんだよ。

山田:あはははは!二人とも大変そうだなぁ!

まる子:何さ山田、他人事みたいに。あんたもR-1出るんでしょ?

山田:もちろんだじょー!

はまじ:さくら、山田は諦めてて上がる気はないから気楽なんだよ。

山田:そうだじょー。おいらは賞レースより、アウトデラッ◯スで売れたいからね、アハハ!

まる子:いいなぁ、山田は。あたしだってね、賞レースは一つの番組のオーディションだと思いたいよ。
はまじ:おう、でも出るとなると、なんか欲が出ちまうんだよな。誰でも優勝する可能性はあるわけだぜ?

まる子:あたしやはまじは、普段ライブに出てるほうだからね。その集大成っていうか、普段の地道な積み重ねが、いつの日か大きく身を結ぶ時が来るんじゃないか?って、つい夢を見ちゃうんだよねぇ。


後半へ続く

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