雨上がり決死隊の解散に感じる重さ

昨夜、ご覧になった方も多いと思います。AbemaとYouTubeで放送された、アメトーク特別編。そこで、雨上がり決死隊の解散がご本人たちから報告されました。

視聴者として、アメトークやワンナイR＆R（懐かしい。青春だった）を観て、お二方にはたくさん笑わせてもらいました。とは言っても、私は、特別雨上がり決死隊のファンというわけではなく、宮迫さん・蛍原さん個人のファンというわけでもありません。

私にとって、お笑い芸人さんは憧れの人たちです。もちろん好みはありますけど、雨上がり決死隊も含めて、お笑い芸人さん全員に私は敬意を持っています。これまで何度か私のエッセイでも書いてますが、人を笑わせられるってスゴイことです。笑っている間は嫌なことを忘れられます。それを生業としている方々には尊敬の念しかありません。

出川さんと藤本さんの涙が教えてくれた事の重大さ

アメトーク特別編に集まったのは錚々たる面々でした。相変わらずサイコパスな東野さんに、飄々とした表情で色々ぶっこんで来るケンドー・コバヤシさん。英孝ちゃんはいつもの英孝ちゃん。やはりギャグのキレ味は段違いの原西さん。

もちろん笑った場面もたくさんありました。でも、笑わせるプロ、その中でも一流の人たちでさえ、あの空気の重さは一筋縄ではいかなかったように見えました。

32年間、第一線で皆を楽しませてくれたお笑いコンビが、解散する。出川さんと藤本さんの涙が、その重さを十分すぎる程伝えてくれました。蛍原さんも宮迫さんも芸能界を引退するわけではない。それぞれYoutubeやTVで、これからも活躍されるでしょう。アメトークも継続すると発表されました。傍目には、今までと変わらない世界が明日以降も続くだけです。

それなのに、ああいった雰囲気になる。雨上がり決死隊が解散するということの重大さは、計り知れないものがあります。32年間続けてきたコンビが、（おそらく）本意ではない形で終わりを迎える。藤本さんが言っていました。「何で解散まで、せなアカンのですかこれ！？ここまでせなアカンことなんですか！？宮迫さんが悪いんですやん！！宮迫さんのせいですよもう！！雨上がり、なくなるですよあなたのせいで！！」。きっと多くの人の気持ちを代弁してくれたと思います。お母さんみたいな泣き方だったけど。

ただただ重い、ただただ悲しい

2人で一緒にTVに出て、たくさんの人を笑わせたい。楽しませたい。ただそれだけのことが、どうして出来なくなってしまうのか。

誰が悪いとか何が悪いとかは、ここで語るつもりはありません。色々な見方があるでしょう。お笑い芸人さん全員を尊敬している私は、単純に、32年間皆を楽しませてくれたお笑いコンビが、こういう形で終幕を迎えるのが悲しくて仕方がないです。

「円満離婚」って強調してましたけど、じゃあ解散したくてしたのかと言えばやはり違うと思います。そうせざるを得なかったんだと思います。本当、藤本さんじゃないですけど、何とかならなかったのでしょうか。取り返しのつかないことになってしまう前に。

本来は笑わせる立場の人たち、ふざけてナンボの方たちが、あれだけ号泣する。それくらい、雨上がり決死隊の解散が重たくて悲しくてツラい出来事なんだということを思い知りました。そして藤本さんが泣きじゃくる中、「ケツがあんねんけど」とぶっこんで笑いにした東野さんはさすがでした。

復活希望派ではあるけれど

宮迫さんは「諦めない」と言っていて、またいつかね･･･みたいな空気になっていました。ただ個人的には、本当にまたいつかがあるのかなと思いました。蛍原さんの言葉が、表情が、とてつもなく重たかったから。

「フジモンみたいなことを、僕1年半毎日泣いてたんで」
「そう思ってるなら解散なんてしませんからね」

2人が一緒に戻れる日なんて来るのだろうか。蛍原さんの言う通り、いつか戻りたいと思ってるなら、解散なんて重すぎる決断はしないはずだ。当然私は復活希望派だが、希望派だからこそ、その可能性の低さが見えてしまった気がしました。しつこいけど「解散」ですよ。いつか復活したい思いがあるなら「無期限休止」とかにするでしょう。解散なんてしないでしょう。

これだけ長きにわたり活躍して、笑わせてくれたコンビの解散。

重すぎる。本当に悲しいよ。