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ねこのつづり

昨日の精神的な疲弊は思ったよりダメージがあったようだ。

黒いこを送った6時間後、灰色のこも行った。やわらかく、小さなその体は
確かに生まれた証だったのだ。

寒空の下、ただふうわりと体温を奪われて逝くことと
自分がした、ほんの一時、暖かさを与えられ
それゆえに生きる渇望のなか逝くこと。

どちらが正解だったのか。
そんなことを考えてしまった。

たくさん考えたけど、やはりわからない。
思えば思うほど、まだ涙もでそうになる。

その後、結局眠れずに2時間ほど意識が飛んだ後出掛けた。

身罷ったふたりのあかんぼは、おばの家の庭に埋めた。

シャベルで掘り返した土は、想像よりも柔らかく、ほんの少しだけど心が軽くなった。
固く冷たいよりもきっと寝心地は良いだろう。

ふわふわのガーゼにくるみ、兄弟寄り添わせ、また再び出会える時を巡る旅に出した。

緑の若葉を携えた、名も知らない細い木の下に。

そんなこんなで、ほぼ一日あまり眠れず食べれずだったにも関わらず
今日はおばの家でたくさんのご飯を頂いた。
たくさん話もし、だいぶ気持ちも持ち直した。

だけどそれゆえか
今真っ只中で、腹痛が痛い。
腹の中がごみょごみょと音を立てている。
絶対美味しいものを食べすぎて驚いたのだ。

そんななか。
今白い兄がそっと左側に寄り添っている。

そして新入り達も何故かトイレの中にまで大挙して押し寄せにゃーにゃーと理解し難い言語で捲し立てる。

猫なりに。
体調を心配している、のだろうか。

ほんとうに猫は賢い。

こう、相手の気持ちを察する能力がある。
それに付随する行動が必ずしも感謝に値するかは置いておいて
それでもなんかこう。
一人暮らしをしている身としては本当に心から助かっている。

まだお腹痛いけど。
ありがとうと言いたい。

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