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わたしの人生に必要な漫画のはなし①

漫画を初めて読んだのは小学校3年生の時、友達の家で種村有菜先生の『神風怪盗ジャンヌ』。当時アニメ放映中で、夢中で観ていたものがまさか漫画というものから作られているとは知らなかった。そこからわたしのながいながい漫画を愛する人生が始まった。小学生のお小遣いでは定価で漫画を買い続けることが難しくて、中古本屋の存在を知る。大学生になりアルバイトを始めると定価で買い漁る。社会人になるとジャケ買いを始める。そうやって増え続けたわたしの漫画たちは6畳の部屋に1,500冊ほど集まった。火事になったらよく燃える、そのうち床が抜けると言われ続けたが2017年の冬頃にふと「身軽になりたい」と思い、部屋の大部分を占めていた漫画たちと向き合うこととなった。いま現在わたしの手元に残ったのは200冊に満たない先鋭の漫画たち。それらについて話します。

◆おおきく振りかぶって/ひぐちアサ(講談社/アフタヌーン連載中)
高校2年生の時に放映していたアニメを観てドはまりしたわたしの青春。1年生しかいない野球部が甲子園を目指す話。野球の戦術、配球の理論、いとしく個性的な高校球児たちが魅力(カバー裏や巻末のキャラ裏話がとても良い)。対戦校の選手にもやさしい。主人公学校が出ていない試合も丁寧に描かれている。野球以外の楽しい高校生活も間に挟まれるのでリアリティがある。最新刊32巻でようやく1年生のシーズンが終わりました。単行本を買い始めた当初の同級生的気持ちを味わうために手放せない。

◆月刊少女野崎くん/椿いづみ(スクエアエニックス/ガンガンONLINE連載中)
これもアニメを観てとても面白かったので購入。少女漫画家をしている男子高校生・野崎くんと彼を取り巻く友人たちのギャグマンガ。4コマ形式なので毎ページ毎ページオチがあって面白い。最近はキャラたちの恋愛が動き出したのでもっとこんがらがってほしい。だいたいカバー裏でこんがらがるので、買い続けなければならない。

◆魔法使いの嫁/ヤマザキコレ(マッグガーデン/月刊コミックガーデン連載中)
この漫画がすごい!で確か購入。不思議なものが見える少女が魔法使いの弟子になる話。ファンタジー好き、イギリス好き、神話好きの人は絶対好き。自分を大切にするとはどういうことなのかを読むたびに考えます。わたしは近年自分を大切にできてなかったので、戒めも込めて読み続けます。

◆宝石の国/市川春子(講談社/アフタヌーン連載中)
さいきん1巻から読むとつらくなる。しなないからこそ希望が捨てられなかった宝石たちの新しい生き方を見守りたい。でもずっとフォスがつらい。

◆ポーの一族/萩尾望都(小学館文庫)
言わずと知れたポーの一族。こんなに幻想的でこんなに美しい吸血鬼をわたしは知らない。これだけの作品をあの時代に世に送り出したことがすごい。

◆バルバラ異界/萩尾望都(小学館文庫)
おなじく萩尾先生のSF漫画です。これは設定がとても面白くて、夢の中に入る能力がある主人公がずっと眠り続ける少女の夢の中に入ると、そこにはバルバラという島があり、そこでは死者の心臓を食べて記憶を継承していた…という、字面だけだとホラーなんですが、人間関係と事件が巧みに絡み合って、宇宙規模の結末に辿り着くという壮大な物語なのです。これいろんな人に勧めてるけどみんななかなか読んでくれないのがかなしい。

◆ボールルームへようこそ/竹内友(講談社/月刊少年マガジン連載中)
これもアニメを観て気に入って弟がクリスマスプレゼンドで既刊分を買ってくれました。テレビ番組で芸人のキンタロー。さんが挑戦していたことが記憶に新しい競技ダンスの話です。いつ売ってしまおう…と思っていましたが今月待望の新刊が出るそうなので、まだ売りません。

◆きみはペット/小川彌生(講談社)
ドラマ化したときに松本潤が可愛すぎて漫画も購入。これは主人公スミレちゃんに大人女子は誰もが共感すると思う。社会人になってから読み返したら胸がチクチクしました。キャリアも容姿も恋人も恵まれているのに悩み暮らす彼女に、モモという存在がどれだけ大きいものか。現代社会を生きる女性たちにもモモっぽいものは必要なのです。

②へつづきます!