I love you

4日間の宇宙トレーニングが始まる前


息子をパパちゃんに預けるために
待ち合わせをした。

今回パパちゃんは仕事で来れなかったので
代わりに彼の弟＝息子の叔父さんが
来てくれたのだけど。

息子を無事に預け
私も元来た道をドライブして戻り

数時間後、家の近くで食材を買っていると
まめに連絡をしないパパちゃんから
珍しく電話が入った。

「なんか泣いてたって聞いたから・・
大丈夫か？」

はあ？？

弟くんの車にチャイルドシートを設置する際
なかなか固定できなくて唸り声を上げはしたけど
どう考えても泣いた覚えはない。

そう言うと

「なんだ、そうなのかよかった。
心配したよ」

と、彼はとても優しく笑った。

その声から伝わる愛のエネルギーを
心地よく味わっていた私は

電話を切る時、こちらの恋人同士がそう言うみたいに
つい「I love you」と言いそうになり
その自分に激しくビックリしてしまった。



言葉は、すんでのところで
グッと飲み込まれた。

・・何だったんだ、今のは。

パパちゃんと別れてもう4年。
家族として良好な関係は築いてきたけど
異性として好きな気持ちはもう全くない。

現に、パパちゃんの再婚に
私はとても喜んだのだ。

やっと彼を幸せにしてくれる人が現れた
幸せになって欲しいって心から思った。

じゃあ、今の「I love you」は何なんだ？

不思議な気持ちで家に帰った後

おそらく宇宙の計らいだったんだろう

お隣さんがパーティーで賑やかにしていたので
その環境を利用して

私は珍しく感情を込め
声を大きく解放して歌った。

宇宙のトレーニングは
瞑想ばかりじゃない。

睡眠、アート、歌、ヨガ

ちゃんと3次元の肉体を
使わせられるようになっている。

歌っているとすぐに涙が出てきた。

感情と魂が、声という媒体を通して振動し
解放されていく

きれいなきれいな浄化の涙

声が振動するたび
たくさんの感情が癒されていく。

さっき飲み込んだ「I love you」も。

その瞬間
全てが急に腑に落ちた。

私はパパちゃんのことを
今でも、とってもとっても愛しているんだね。

でもその「愛」は
男女の愛とはちょっと違っていて
彼の存在、魂のあり方
根源そのものを愛してるってこと。

とても3次元的な考え方の彼と
5次元にぶっ飛んでて
マイワールドで自分の美意識に生きる私では
今生そのあり方が、残念ながら合わなかった。

男女としての愛の形にはフィットしなかったから
別れという選択をした。

今でも復縁したいとは
微塵も思わない。

だけど心から愛してる。

「愛してる」に
尾ヒレとか何もくっつけなくていい
ただ愛していればよかったのに。

今までの私は枠に囚われすぎていて

束縛のない、存在そのものを愛するという
愛の感覚を理解できなくて

愛してるなら一緒にいる
一緒にいたくないなら愛してはいけない

そんなルールにいつの間にか縛られ

無意識に

存在として愛してるという
真実でピュアな気持ちを深く押しやり
ないものとしていたのかもしれなかった。

4年もこんなに大きな愛のエネルギーを
私は押し付けてたの？
そりゃ苦しかったよね。

ずっと好きだったんだよね。
一緒にいたいんじゃなくて
ただ、愛してるんだね。

そんな人と子供を持てて
本当によかったね。

認められ、解放された感情が
涙を流す。

そっか、ただ好きでいればよかったんだ。
そんな単純なことだったの。

ただありのままに、あるがままに
認めてあげればよかったのね。

枠がするりと外れ
また一つ、広がっていく。

泣きながら、自分に寄り添った
魂の解放の時間。

それが、4日間のトレーニングの
最初に起こったことでした。