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新しいスクリーンで世界を見る-Part2

家に戻り、修理を待つ間、
フラッシュバックのように
恐ろしい妄想が浮かんだ。



彼が、個人情報を盗むのではないか、とか、
実はトチ狂った人で、狂喜に満ちた顔で
ラップトップを叩き壊すのではないかとか💦




我ながらバカすぎる妄想で
呆れたけど





ありとあらゆる酷い想像が
勝手に頭の中を流れた。



(基本、ネガティブだからね🤣)




妄想がヒートアップし
万が一、叩き壊された時の
被害総額まで計算していたとき←




見かねたのか、
ガイドたちが優しく話しかけてきた。



「大丈夫だよ。
彼は天使だよ」



・・うん、わかってる。
彼は天使だよね。



(例えじゃなくて、
実際に、天使系の人だと思う)





私だって、そんなことくらいわかってる。
だからこそ、大事なラップトップを
預けられたんだ。




ちゃんと真実をわかってる自分と






闇のモンスターに囚われ
バカバカしい妄想劇を繰り広げてる自分




その両方が
同時に存在していた。



「大丈夫、彼は天使だよ。
それに、恋愛関係にならなくても
仲良くなってもいいんだよ」



ガイドは続けて言った。



その後、私は彼にお支払いするために
銀行に現金を下ろしに行ったんだけど



キャッシュレスのこのご時世
現金を下ろしたのは本当に
何年か振りで




この日は土砂降りで天気が悪く
どんよりしてた空気も手伝い



気がついたら、
背中に拳銃を突きつけられるんじゃないかみたいな
バカな妄想がまた始まった。



どんな酷い目にあったから
自動的にそんなこと考えるんだよ自分!w




その時、彼から電話が来た。



「グッドニュースだよ!
無事に修理終わったから、いつでも取りにおいで」




予定より、
6時間も早い連絡だった。



取りに行った時
彼は息子に




どんな風にして直したのか
どんな器具を使ったのか



その行程を、子どもが楽しめるよう
丁寧に見せてくれて



その時に気がついた、
そうだった、このお父さんは






何かの事故で
左手の指を2本失っていたんだった・・



おそらく、以前はバリバリ
修理等やっていたんだろうけど




指を失った手でできるのか、きっと不安だったから
だから最初から自信を持って絶対直せるとは
言わなかったんだろうな〜って。



新しいスクリーンは
一点の曇りもなかった。



闇の妄想も消えた。



心の底から、
感謝の念が湧いた。



私はありがとうを何度も伝えた。
そして、パーツ代の他にも修理代として
いくらか上乗せしてお渡しした。



彼は中身を確認するとすぐに




「やっぱり・・君は多く払うと思った。
パーツ代だけしか受け取らないよ。
僕はこういう作業が大好きなんだ。
今までたくさんの人に助けてもらったから
今度は僕が返す番だ」



と言って、上乗せした分を
つっ返してきた。



こんなに優しい人なのに
しかも彼のそういう人柄は
すでに十分、わかっていたはずだったのに




個人情報を盗むと思ったり
下心があると思ったり



どうしてそんなことを
思ってしまったのか。




今までは、そんな恥ずかしい自分が
ちょっとでも見えたら



秒で意識の奥深くに埋めてしまうか
消していた。



ましてや、noteで
こんな恥ずかしい頭の中を曝け出すなんて
到底できなかったけど



今回はとりあえず
抱きしめてみようと思った。



それは恥ずかしく、酷い妄想劇場だったけど
私が警戒するのにもきっと、
それなりに見えない理由があったのだ。



それをまるっと、自分の一部として
受け入れてみようと思った。



綺麗なだけじゃない
不完全な私を。






そう、私たちは
助け合って生きている。




スピリチュアルを実践してる人たちも
先生と呼ばれる人たちも
誰1人、完璧じゃない。




不完全だから、
みんなで調和する。




ダメな闇の自分もまた、
成長しようともがき続ける
健気で愛しい、ピースの1つだった。




それを毎回、埋めたり消したりしてたら
そりゃいつまで経っても
パズルが完成するわけがないんだよね。





後日、私は彼に、
娘ちゃんと一緒に使える
ペアのマグカップを選び、




お金ではなく、
自分の手でラッピングしたそのギフトを
感謝の気持ちと共にお渡しした。



人間は、パソコンのスクリーンのように
1日で新しくはなれないけれど





ダメな自分のかけらを抱きしめたことで、
ちょっとだけ、曇りが晴れた気がした。


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