宇宙人親子のチャレンジ
さて、親友と毎日遊べることになって
嬉しさ爆発中の息子。
しかし昨日は様子が違った。
うちの元義母は
長年プロのシッターさんをやっているのだけど
「今日はSくんの家に行くよ」と言ったら
彼女はちょっと顔を曇らせてこう言った。
「できるだけ自分の家か
公園に連れて行った方がいいわよ。
雇い主が同じ家の中にいる状態で仕事をするのは
居心地の良いものではないし
自分の家だと態度が大きくなる子もいるから
結構大変よ」
ボスが家の中にいること自体は
私は意外にも全然気にならなかったのだけど
Sくんに関しては彼女の予感は的中した。
王子様の本領を
発揮してしまったのだ。
そのベースには
息子を溺愛するSくんママの存在があり
Sくんが夢中になってゲームをしていても
食べないと体に悪いからと言って食べ物を与え始める。
それも口にあーんと入れてあげる
赤ちゃんスタイル。
Sくんのパパがそんなママを注意する。
「そうやって食べさせてやるのはよせ。
早く仕事部屋に戻れ」
私がここにいるのは
ご両親がしっかり仕事に集中できるように
するためだ。
「よかったら代わりに私があーんをやります」
と申し出ると
彼女はありがとうと言って2階に戻って行った。
私は個人的には、子供が食べたがらない時
無理に食べさせようとは思わないタイプだ。
毎回きっちり栄養をバランスよく与えなくても、
たとえ1食食べ忘れたとしても問題なし。
1日合計で帳尻が合っていればOKという考え方。
あと、奥深いところで
「食べることで必要な栄養素をチャージする」
という考えが
元々希薄なのだと思う。
これは自分でも恥ずかしくて(というか恐ろしくて)
あまり人に言ったことがないのだけれど
生まれたばかりの息子を家に連れて帰った
最初の1〜2日の間
私は母乳をあげることを忘れていた。
今思うと、なぜ忘れていたのか
それ自体不思議でしょうがないのだけど
生後3日目の検診で
「健康だけど、体重だけがいきなり落ちてるね。
母乳ちゃんと出てる?」と先生に聞かれたことで
初めてそのことに気がついた。
(「あげること自体を忘れてました」とは
口が裂けても言えなかったw)
地球で肉体を維持するためには
食物が必要・・というコンセプトが
時々スコンと抜けてしまうのだ、今でも。
そんな私なので
なぜ食べたくないといってる子供の口に
食べ物を突っ込むのか
理解はできなかったけど
彼女がそういうスタイルなら
ちゃんとリスペクトして従いたい。
小さく切ったハンバーグを口に持っていくと
Sくんは喜んで食べ出した。
ほぼ条件反射で、無意識に食べている。
可愛い。まるで赤ちゃんの鳥みたいだ。
きっと毎日、こうやって与えてもらってるんだろうな。
すると今度は息子が
「自分も食べさせて欲しい」と言い出した。
ヤキモチだ。
この辺りから、この日は
ちょっとずつエネルギーがおかしくなっていった。
Sくんと息子はお互い一人っ子で
周りの注目をいつも浴びて育ってきている。
知り合った3歳当時は
いつも子犬のようにふたりで戯れ合っていたけど
5歳男子ともなれば闘争心もわく。
Sくんの家にいる間、ふたりは全てにおいて競争を続け
野球が好きなSくんは野球をやると主張し
それに全く興味がなくルールも知らない息子を馬鹿にし始めた。
逆にサッカーでは
なぜか蹴るのがうまい息子がSくんを負かし
Sくんをからかって泣かした。
まあ子供なんてこんなもんだ。
お互い一人っ子で、負けるということを知らなかったのだから
いい機会だろうくらいに思っていたのだけど
帰宅してから
息子の様子がいつもと違うことに気がついた。
Sくんと仲良く過ごせなかったこと自体が
ショックなのかもしれないけど
これは、人や場所にエネルギーを吸い取られてしまっている
私にはお馴染みのあの感じだ。
「ちょっとヒーリングしようね」と言って
私は彼の頭上でティンシャを鳴らし
フラワーエッセンスと精油を使って
息子の足の裏と手のひらからエネルギーを流し
オーラをクレンジングした。
私が驚いたのは、こんなに息子が生気を抜かれてるのに
彼のオーラは全く汚れても傷ついてもおらず
ピッカピカに輝いていたことだった。
チャクラも、小さいけれど異常はない。
汚れは、息子のオーラの周りだけに付着していた。
私は、それを取り去りながら考えた。
自分のオーラフィールドに入ってもないエネルギーに
人ってこんなにやられてしまうものだろうか?
私、エネルギー見間違った?
いや、何度見ても、彼のオーラは全然傷ついてない・・
ちょっとこの疑問は
私の宿題として覚えておこうと思った。
息子はその後3回も
「・・明日もSくんちで遊ぶの?」と聞き
4回目でやっと
「明日はうちでSくんと遊びたい・・」と言った。
「もう遊ばない!」じゃなくて
彼が違って見えたのは環境のせいだと分かってるあたり
さすが長官だと思った。
それとも、よっぽど彼が好きなのか。
「いいよ、じゃあSくんのママに聞いてみようね」
と言うと
息子は安心した顔をして
「明日Sくんが来たら
この宇宙船のおもちゃで一緒に遊ぶんだ」
と言った。
子供たちも親たちも
いま、たくさんの体験を
宇宙からさせてもらってる。
明日はどんな学びがあるんだろう。
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