Day 1 oblivion

ついひと月前にはコロナに感染して死にかけてたのに

今はこうして深酒をしながら不摂生に暮らしている

思い返せば己の人生においてこれまで何度か死を意識した瞬間があったけど

その度に過去を振り返っては反省すべきことを粗探しして

まるで最後の贖罪かのように大切な人達にすまなかったと思いながら

もし生き残ったら今後は生き方を改めようと強く思うのだが

大抵ひと月もしないうちに忘れて前の生活に戻っている

たとえ後でそのことに気付いても

人は忘れないと生きていけない生き物だからと

自分自身を楽観的に客観視しながら

いつしか自分自身がたてた誓いを破ることにも慣れて

誓いをたてたことさえ忘れて生きていく

後悔や反省といった言葉は忘却の中に消えていき

小さな器だけが残る

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