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きっとだれでも今ここで そうとしかありえない という場所に立っている 心のなかに柔らかくて白い小さな核がある その核に触れることはできないけれど 肌のように温もりがある明るい光が 脈打つように呼吸している そうとしかありえない場所に立ったそのときから 与えられている自由がある その自由はときに未来と呼ばれ あるときには過去とも呼ばれ 色を形を変えて わたしたちを優しく包んでいる わたしたちは脈打つ心臓 鼓動で繋がる命 出会いという運命に束ねられた 光の集まり 過去も
人がなにかを言っているときには 同時に何も言ってはいないということにも 気がついているほうがいい 伝えたい何かは 伝えている何かではなく 伝えられない何かなのかもしれないから 人がだんまりするのだとしても もう伝えられるようなことが 何もなくなってしまったのではないと 気がついているほうがいい ことばに行き詰まるとき もっとべつのなにかが ちゃんと届けるものがあって それは伝わった後でさえ 思い出せないこと