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繰り返し読んでしまう、私の漫画傑作選

初めて購入したマンガ誌は「月刊コロコロコミック」、スーパーファミコンやミニ四駆、ビーダマンなどが流行り、級友のほとんどが読んでいたこともあって親が毎月購入してくれてるのを楽しみにしていたのを覚えている。 同時に祖父が集めていた「静かなるドン」を読むようになり、ほぼ同時期に放映された中山秀征主演の実写ドラマも相まってドハマリしていまい、祖母にねだって新刊を買ってもらっていた。 自分のお小遣いで買うようになったのは「週刊少年ジャンプ」で、当時の連載マンガは今思い出してもオール

「賃労働と資本」経済成長は誰の為のものなのか

友人から薦められて読んだ時は理解するのに難しく感じる一方で面白さも感じていた。 本を返した後もその面白さを忘れられなくて、自分でも購入して繰り返し読んでいるのが「賃労働と資本」だ。 繰り返し読んでも、自分の能力ではなかなか理解が進まない書籍ではあるが、いま時点で分かった(つもり)ものを吐き出してみようと思う。 蛇足になるが、本書は労働者のための講義から成り立っているらしいのだが、ハウツー本/ノウハウ本に溢れた現代人(自分含む)にとって難解に感じる内容であることが皮肉に感じ

「代表的日本人」から教わったこと

本書を手に取ったきっかけをよく覚えていないが、新渡戸稲造著の「武士道」、三島由紀夫著の「葉隠入門」、菅野覚明著の「武士道の逆襲」を続けざまに読んだ時に何気なく手に取ったものだったと思う。 「代表的日本人」は、内村鑑三氏が"わが国民の持つ長所 ー 私どもにあるとされがちな無批判な忠誠心や血なまぐさい愛国心とは別のもの ー を外の世界に知らせる一助(原文ママ)"として、海外に向けて執筆された英文著作である。以下5名の偉人を具体的なエピソードを交えなが具体的紹介されている。 ・

「不死身の特攻兵」軍神に非ず

LINE漫画を開き、いつものように無料で読める漫画を物色していた時に、ふと目に止まった「不死身の特攻兵」。 数ページ読み進めると、これは漫画でなくぜひ原作で読んでみたいなぁと思い、気がつけばAmazonの中古本を購入していた。余談だが書籍購入は大抵Amazonで済ませるのだが、中古本は500円弱で楽しめる最高のエンターテインメントだ。(友人の受け入りである) ちょうど終戦の日が迫っていたこともあり、8月15日に読み始めた。 手段と目的を履き違えた大日本帝国陸軍「不死身の

「不格好経営」伝染する熱病

誰かが「久しぶりに『不格好経営』を読んだら胸が熱くなった。」と言っているのを見て、発売当初からずっと気になっていた本書を7年越しに手に取って読んでみた。 マッキンゼー出身の創業者社長、すごい創業メンバーから「俺たち/私達は何でもスマートかつクールに決める事業集団」みたいなイメージを勝手に持っていたのだが、本書を読んでそのイメージは少々覆された。 1つ1つのエピソードから人情や泥臭さ、汗をかいている姿が浮かび上がり、親近感を覚えるくらい胸を熱くするものを感じた。 南場氏のス