2023年も終わると言うのに

まだ産休中だった、年初に立てた目標の1つに、「自分を表現する場を持つ」がある。
いやいや1歳の子ども育てながらフルタイムで働いて、自分の時間なんてそう作れるわけないじゃん、2024年は達成できそうな目標を考えなきゃ、と湯船に浸かりながら思ったところで、わたし、一生このままかも、と突然ゾッとして、足のつま先がジンと冷えるような気がして、急いで浴室を飛び出しドライヤーもしないまま今この文章を書いている。

学生の頃から文章を書くのは好きで、比較的得意だという自覚があったが、社会人になってから筆をとる機会はとんと減り、それでも細々と読んだ本の感想をインスタに投稿していたが、2022年に子どもが産まれてからはその唯一と言っていい趣味の読書の時間もとれなくなった。

2023年に入り、産休から復帰し社会人としての生活が戻ってきてからは、家と会社と保育園を目まぐるしく走りまわる、まさに回遊魚の気分だった。
子どもを預けたばかりの保育園から発熱とお迎え要請の連絡があると、周りにぺこぺこ頭を下げ、急いで引き継ぎをして、さっき降りたばかりの東京メトロに乗り込む。
産休中の孤独感は薄れたけれど、母親としての役割をこなす以外のことに目を向ける方法を忘れたまま、気がつけば2023年も最終日になっていた。

テレビは年の瀬ムード。紅白歌合戦で、25年経ってもビジュアルが変わらない椎名林檎が丸の内サディスティックを歌っている。

本当は子育てもフルタイムの仕事も、努力できない理由を探して絞り出した苦しい言い訳で、言い訳しかできないダサい自分と向き合うことを何年も避けている、という後悔が、心の底に泥のように沈み積もり続け、わたしという人間の可動域を狭めている。

文書を書くことは、自分を表現することは、わたしの根っこだ。
家族が増えても、生活が変化しても、強く根をはって、多少の雨風にも動じずにシャンとしているために、来年は、来年こそは、自分の時間を見つめ直したい。

とか言って、2024年の2月くらいで更新が途絶えたら、もはや笑うことしかできないけれど、もしも知り合いでたまたまこの投稿を見つけた方がいたら、優しく見守っていただきたい。
兎にも角にも来年が良い年になりますように、良い年にできますように。


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