脳内オフ
バービーが星に帰ってから一週間が経った。
小さな体から発せられていた命の気配の大きさは想像以上だった。
それでも、関わるものは寄付したりとほとんど片付けてしまった。
物があるとどうしてもそこを拠り所として動けなくなるし、悲しみがより深くなる。
人生を全うするお手本のようなバービーの姿を見せられているだけに、自分自身の人生もそうありたい。
とはいえ潔く進んでいるようで、習慣のようにバービーのことを考え、いないと気づく繰り返し。
しまいには、本当にバービーはここにいたのだろうかと不確かになってくる。
以前は脳内多動のように取り散らかって騒がしかった思考が全て脇へ追いやられ、ここ半年くらいはバービーで占拠されていた。
追いやられていた思考は記憶喪失のようにぼんやりとしていて、戻ってくるまではもう少しかかるのかな。
ただいま脳内オフ。
仕方ない、ゆっくり行こう…
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