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漢検準1級合格のための戦略をガチで考えてみた

 漢検準1級受験まで残り1ヶ月ですね。このnoteを見ている方で準1級を受験する同士はいらっしゃいますか、、、?
 今回は流石に合格したいのでまずは敵を知るところから。合格のための戦略をガチで考えてみました。


【自己紹介】
 某大学文学部卒。
 「文学部たるもの漢検準1級持つべし」との謎のこだわりから6年前に準1級を受験し、90/200と惨敗。
 準1級の難しさを痛感し、現在は真摯に勉強に向き合っている。


漢検準1級の概要

対象学年(目安):大学・一般程度
対象漢字:約3,000字(参考:2級→2,136字)
合格基準:80%程度
満点:200点
検定時間:60分
受験料:5,500円
合格率:18.1% (2,491/13,798)
(2023年度試験 第1回〜第3回までの合算)

 漢検準1級は「常用漢字外」の漢字もバンバン出てきます。感覚的には、テレビのテロップでひらがなになっている用語(「あっせん(斡旋)」や「ろっ骨(肋骨)」などなど)が全部漢字で出てくる、みたいな。もちろん知らない単語もたくさんあるので辞書で調べることもありますが、全くもって太刀打ちできないレベルではないのかなと思います。
 2級から合格得点率が70%→80%に上がるのがきつく、これが合格率を低くしている最大の要因だと思っています。単純計算で20問程度落とすと不合格。問題集とかに載っていない問題も数問は出題されると伺っているため、その他の取れる問題はほとんど取りこぼせません。

 ちなみに1級は相当の漢字マニアでないと難しいでしょう(対象漢字は約6,000字)。合格率は10%未満です。

出題範囲と配点について

 漢検準1級の出題範囲と配点は以下のとおり。


漢字の読み  :30点(±0:2級比)各1点
表外読み   :10点(新)     各1点
熟語と一字訓 :10点(新)     各1点
書き取り   :40点(-10)            各2点
四字熟語   :30点(±0)             各2点
故事・諺   :20点(新)              各2点
対義語・類義語:20点(±0)             各2点
共通の漢字  :10点(新)              各2点
誤字訂正   :10点(±0)             各2点
文章題    :20点(新) 読み 各1点 書き 各2点
計200点

※なお、2級で出題されていた送り仮名(10点)、同音・同訓異字(20点)、部首・部首名(10点)、熟語の構成(20点)は準1級では登場しなくなっています。


 このように見てみると、準1級で初登場するジャンルは、より古典の知識が必要で、ニッチな方へシフトしているような気がします。
(個人的には、2級まで出題されていた部首が出題されなくなって嬉しいです。)

各種別の難易度と戦略

 各テーマの難易度の体感を星の数で表します。また、個人的に取っておきたい点数も併記します。

漢字の読み    ☆☆☆☆ 24/30

 かなり難しい+多いです。知らない言葉がバンバン出てくるため、ネットで調べて、知識をためていく。読めるようになった問題は消していけば、2周目以降は早く問題集を回せるようになります。

例:孜孜 として  (答)しし として
(学問や仕事に熱心に励み、弛まず努力し続ける)
※首相の羽田孜さんの「孜」の由来がわかりました。
記憶の深いところに眠っている知識がこのようにつながってくると何だか嬉しいです。

表外読み     ☆☆       9/10

 これもなかなか難しいですが、この中では難易度は低めかも。
(例)幼い  (答)いとけな(い)
「おさない」は表外読みではないので不正解になるのでしょう。

熟語と一字訓   ☆☆☆      9/10

 漢字自体の意味をどれだけ知っているか、が鍵になってきます。ちゃんと対策していないとほとんど取れない可能性あり。
(例)恢廓 恢い   (答)かいかく   ひろ(い)

書き取り     ☆☆☆        36/40

 読めるけど書けないもどかしい状態が続くので、頭の引き出しの思い出しやすいところまで記憶を出しておくイメージでいくと正答率が上がってきます。また、同音異義語の場合は文脈で判断することもあります。
(例)メシベ  (答)雌蕊

四字熟語     ☆☆☆☆☆  22/30

 準1級の中でダントツで難しいです。問題集の始まりに書いてあった勉強方法でも、四字熟語に時間を割くように書いていましたね。
 四字熟語って日常生活で触れることがほとんどないため、読みや書きに比べると「初めまして」なのが結構多いのです。しかも覚える数が地味に多い。とにかく数に触れて、意味を調べる。余裕があれば出典まで追って理解を深める。
(例)  (   )凝議   (答)鳩首(額を集めて熱心に相談すること)

故事・諺     ☆☆☆      16/20

 これも「初めまして」な問題が多いですが、読みや書きで出てきた漢字がカムバックで出てくることも少なくないので、努力が報われる問題かなと思います。
(例)虎に翼、獅子に「ヒレ」。  (答)鰭

対義語・類義語  ☆☆     18/20

 数はそれほど多くありません。なんとなーく雰囲気でわかる問題もあります。
(例)熟視↔︎(   )   (答)瞥見

共通の漢字    ☆☆☆     8/10

 2つの穴あきに共通して入る漢字を答える問題ですが、地味に難しい。前後の熟語との兼ね合いで覚えておかないと解くことは難しい。
(例)( )雲たれこめる場所で取材する。
   和( )両様の備えをしている。    (答)戦

誤字訂正     ☆      10/10

 これは満点取れる説あります!
(例)爾来、碩徳な素封家が現れ資金不足の問題に解決の初光が見え始めた。   (答)初→曙

文章題      ☆      18/20

 明治時代の文豪の作品から出題されることが多いですが、読み・書き取りともにさほど難しくありません。満点、もしくは1個ミスくらいで乗り切りたいところ。

目標合計:170/200

 目標を高く設定しておいて、下ぶれても対応できるようにしています。取れるところで取らないといけないですね。

まとめ

 準備が足りないと普通に落ちます。
 四字熟語でどれだけ耐えるか。あとは他でどう荒稼ぎするかが鍵です。もし受験される方がいれば一緒に頑張りましょう!

この計画を立ててどうだったかは以下。

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