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【Revit】線の太さ

Revitの「線の太さ」には、多くの謎があります。私なりの推察とともに整理していきたいと思います。ただボリュームがあるので、時間をかけてちまちまと執筆しています。それだけ奥が深い「線の太さ」
目次よりご確認ください。


「線の太さ」の挙動について

>リンク先の線の太さ

リンクモデルの線の太さには、癖がある。
番号はホスト側で設定、線の太さはリンクビューを参照する。下記のサンプルでは、ホストでは1が細く16が太い。リンクでは16が細く1が太い。リンクを16番に設定しても細くなる。ホストの16は太いはずだが…あくまで”リンク先”の線の太さを表示していることを意識する必要がある。
設備図から建築図の線の太さを修正したい場合、線の太さを合わせないとコントロールが難しいので合わせておきましょう。

線の太さ ホストとリンクのサンプル(更新)

Linked models honor host model line weights - Autodesk Community
リンクモデルで、線の太さをホストビューにするかリンクビューにするかが選べるようになるアイディアが、ロードマップに載ったらしい。

>スケールの分岐ポイント

1:200と1:500を定義した場合
1:350の尺度までは1:200の設定値が採用され、1:351からは1:500の設定値が採用されるようになっている。

線の太さ(赤:1/青:2)
中間の1:300と1:301で切り替わる(赤:1/青:2)

ヘルプやRevitフォーラムに記載されてる回答は…間違ってないか?
Solved: 線の太さのスケールについて - Autodesk Community - International Forums

たとえば線の太さが 5 である場合、1:100 スケールでは幅 0.5mm が割り当てられ、1:50 スケールでは幅 0.7mm が割り当てられます。線の太さが 5 に設定された線分のスケールが 1:100 ~ 1:51 である場合は、すべて幅 0.5mm で出力されます。ビューのスケールが 1:50 に設定されると、線の太さが 5 に設定された線分は幅 0.7mm で出力されます。線の太さをより詳細にコントロールするには、テーブルにスケールを追加します。

間違ってない? ヘルプ | 線の太さを指定する | Autodesk

この回答は合ってると思う。
Revit のビューのスケールに応じた「線の太さ」について知りたい (autodesk.co.jp)

>隠れた線の太さの設定

Revitにはオブジェクトスタイルなどで設定ができない線の太さがいくつか存在する。例えば、天井カテゴリに設定されたマテリアルおよび塗り潰しパターンの線分は、常に2番の太さが採用され、床カテゴリや壁カテゴリでは1番の太さが採用される。この隠れた仕様は、DiRoots.oneでオブジェクトスタイルの設定を書き出すとよくわかる。
この章は、もう少し整理したら別表を公開したい。

>線の太さと印刷(出力)

Revit上で設定できる最も細い線は0.025mm、太い線は9144000mm。一方でPDF出力における最も細い線は、0.083mm、太い線は2.11mm。DWG/DXFでは細い線は、0.025mmまで出力できるが太い線は同じく2.11mmまで。プリント印刷では、細い線は細くは見えない。

Revitで出力できる最も細い線は何ですか?(AutodeskKnowledgeNetworks)

>RUGテンプレートの線の太さ

RUGの設定やRevitサンプルモデルの設定は、0.0254mmの倍数で定義されています。下記の投稿にて詳しく確認しています。

ちなみに「テンプレート無し(メートル法)」の初期値はこちら
これを元にした方がとっつきやすいですよね。( ´∀` )

テンプレートなし(メートル法)の初期値

>線の太さのISO/JIS

実は製図の線の太さには、ISOやJISによる決まりがあった。
建築の製図で線の種類と太さはJISで書け【一級建築士試験対策】 - 一級建築士への道 (ikkyuukentikushi.com)

太さの具体的な基準として0.13、0.18、0.25、0.35、0.5、0.7、1、1.4、2mmの9種類が使われる

line Page (musabi.ac.jp)

見慣れた線の太さが多い。世の中実は…
このあたりを守っている図面は、きれいに見えるのだろうか。

「線の太さ」のまとめ

>線の太さを設定できるところ

表示設定の優先度一覧に「太さ」がある。細かいところはこれ以外にもあるが、よく使う線の太さの設定は、下記に網羅されていると思う。

要素の表示設定の優先階層 - 設定可否項目一覧表

>把握しておくべきは…

  • リンクモデルとホストの線の太さは合わせておくべき

  • スケールの分岐ポイントを理解して、線の太さを定義しておくこと。

  • 隠れた線の太さの対象を知る。ネイティブ固定値の[1][2]は細めを設定

  • PDF化の最も細い線は0.083mm

  • DWGの最も太い線は2.11mmを意識

>どう設定すべきか

  • 覚えやすい線の太さに
    番号だけで線の太さが選択できるように、覚えやすく固定ピッチで刻む方が良いと思う。0.050mm刻みなど。

  • ISO/JISは目安の参考に。がちがちに守る必要はない。

よくも線の太さだけで、こんだけ書けるものだ…自分でも驚き( ´∀` )
以上!おしまい。

参照リンク

線は1200dpiのプリンタの場合、まともに考えれば 1inch=25.4mmとして1Dot 25.4÷1200=0.0211666666mmということになります。Revitでは最も細い線が0.025mmなので、1000dpiを限界としていると思います。ですから0.0254mmの倍数を設定していけばいいとは思います。

解決済み: 線の太さのスケールについて - Autodesk Community - International Forums

究極のラインスタイル!RevitでISO 128準拠の線種を作成する(最後にボーナス自動化スクリプト) |LinkedIn

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