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紫煙草子

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煙草屋と喫茶店を兼ねた「Here and There」には、今日もお客がやって来る。彼らは何を迷い、探し、怨み、心残りにするのか。店主の馬場立江さんは煙草片手に横柄な態度を崩さず…
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記事一覧

『紫煙草子』⑦

前回    紫煙草子(しえんぞうし)第1話:鬼     「いやぁ、一仕事終えた後の煙草は美味…

『紫煙草子』⑥

前回 紫煙草子(しえんぞうし)第1話:鬼 「クソ……クソがっ!」 河端嘉輝は、自分以外誰も…

『紫煙草子』⑤

前回        紫煙草子(しえんぞうし)第1話:鬼     「立江さん、ただいま戻りました…

『紫煙草子』④

前回        紫煙草子(しえんぞうし)第1話:鬼     「そして気付けば私は、拓斗の手…

『紫煙草子』③

前回 紫煙草子(しえんぞうし)第1話:鬼 「いやぁしかしダラダラ降るねぇ」 「そうだよ全く…

『紫煙草子』②

前回 紫煙草子(しえんぞうし)第1話:鬼 少し、肌寒い。 借りたタオルで全身をあらかた拭き…

『紫煙草子』①

あらすじこの店の名前は「Here and There」。表では煙草販売を、裏では小喫茶をやっています。店主は馬場立江さん。お客が来るのを待ちながら、いつも煙草を吹かしています。俺は泡沫栞、ここの店員です。それにしても立江さん、今日はよく降りますね。これじゃあ商売上がったりですね……っと、前言撤回します。どうやらお客様のようですよ。今回は、お母さんとお子さんでしょうか? 紫煙草子(しえんぞうし)第1話:鬼 雨が降っている。 ざあざあ、ざあざあ、雨が降っている。 今日は朝か