西宮楓織

はじめまして、西宮楓織と申します。慶應義塾大学卒業後、独立しカウンセラーをしております…

西宮楓織

はじめまして、西宮楓織と申します。慶應義塾大学卒業後、独立しカウンセラーをしております。小2で母が脳卒中で倒れ、その後に父がアルコール依存症に…自身もうつ病と摂食障害を経験。アダルトチルドレンやHSPで生きづらさを感じながらも、充実した毎日を過ごせるよう、日々勉強しています!

最近の記事

アルコール依存症の家族はつらいよ②「ごめん」ですべてが終わる

父は、お酒を飲む量が少し減って落ち着いてくると、いつも決まって「本当、酒飲んで迷惑かけて悪かったな」と言いました。 謝ってくれるだけ良いのかもしれませんが、私には口先だけの気がしてなりませんでした。 なぜなら、父はお酒を飲んでベロベロになっていたときの自分の行動や言動を何一つ覚えていないから。 自分がどこかで倒れて救急搬送されたのかも、家でモノを投げ散らかしたことも、人に吐いた暴言も、父は何ひとつ覚えていないのです。 でも、私は酔った父に言われた言葉も、行動も、表情も

    • アルコール依存症の家族はつらいよ① 「地獄を見たければアルコール依存症者がいる家庭を見よ」と言われる理由

      お酒を飲んでいるときの父との暮らしは、地獄の日々の繰り返しでした。 アルコール依存症は、本人だけでなく、周りに多大なる悪影響を及ぼし、お酒の飲み方を自力でコントロールできなくなってしまう病気です。 出典:CRAFT 薬物・アルコール依存症からの脱出 アルコール依存症になると、何よりも飲酒が最優先となり、日常生活に支障が出てくることにとどまらず、離脱症状を避けるために、飲酒を繰り返してしまいます。 そのために、自己中心的な言動で、周囲の人も巻き込み、家族も共倒れとなり、

      • 父への恐怖心から解放されなかった日々

        母が倒れてから約3年後、さらなる悲劇が私を襲いました。 父がアルコール依存症になってしまったのでした。 父がアルコール依存症になったきっかけ 母が倒れてから、父はギリギリの生活を送っていました。 平日は早朝に起きて、片道2時間かけて出勤。 休日には母が入院する病院に毎週毎週通って… 家で母の介護をするようになってからは、母の車いすが乗れるように車も買い替えて、毎週母と私をドライブに連れて行ってました。 幼いながらも、父がどれほど母を大切に思っていたのかが伝わって

        • 想い出のタイムリミット -思わず放った言葉が最後になるかもしれない-

          母が倒れた日、父は会社に出かける前にささいなことで母とケンカをしてしまったそうです。 父はもともと少し短気なところがあり、勢いに任せてキレてることも多いのですが、少しすればケロッと元通りになるのがほとんどです。 母が倒れた日の朝も、ケンカしたまま父は会社に出社してしまったそうです。 それでも、父は会社に出社する道のりで後悔して、 「小さいことでケンカしてしまったな…」 「帰ったら謝ろう…」 と思っていたそうです。 でも、それは一生叶わないこととなってしまいました

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          ”当たり前”が突然壊れたあの日

          母が倒れてしまったのは、私が小学2年生の時でした。 当時の私は、母と一緒に家にいるのが大好きで、学校には泣きながら行っていたような子供でした。 そんなときに突然、母が変わり果てた姿になってしまったのでした。 母が倒れた日、私は小学校から帰ろうとしましたが、担任の先生に呼び止められ、しばらく学校で待つことになりました。 そのときは、まさか母が危篤状態に陥っているなんて、思いもしませんでした。 しばらくして、父が学校に迎えに来てくれたものの、なにか様子が変でした。 父

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          逃げるのは悪いこと?~いくつもの選択肢がある人生の中で~

          「逃げる」と聞いて、どんなイメージを抱きますか? たぶん、良いイメージはあまり思い浮かばないと思うんです。 私たちは、「逃げること=悪」という固定概念に囚われて、自分を苦しめていることがとても多いです。 私自身、元々逃げることは悪いことというイメージがありましたが、時には逃げるという道を選んでも良いんだと考えるようになってから、生きることがだいぶ楽になりました。 新学期が始まる時期には、STOP自殺というワードをテレビやインターネットでよく見かけます。 過労死という

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          タラレバの概念がない!? 毎日を楽にしてくれるベトナム語の考え方

          突然ですが、「もしも、こうだったら〇〇」という表現ができないとしたら、どうしますか? 「もしも、あの時違う選択をしていたら…」 こういった言葉が通じない世界なんて、想像できないですよね。 けれども、世界には、「もしも、こうだったら〇〇」が表現できない言語が存在するのです。 それは、ベトナム語。 ベトナム語には、仮定法の概念そのものが存在しないそうです。 英語でいう、「if 〜」という考え方がないのですね。 ベトナム語は、現実に起こったこと、そして起こっていること

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