パーソナリティ症について その2
パーソナリティ症、特に境界性パーソナリティ障害(Borderline Personality Disorder)についての続きです。
「私がこの人を変えてみせる」
パーソナリティ症の方の周りの人でそう思うことがあったとしたら、それはとっても危険。 逆に距離を置くようにした方がいいと思います。
「見捨てられないから」と言われるかもしれない。 でもそれが、依存なのですから。
「この人のことを本当に理解してあげているのは、私だけ」とか「私がついてあげてないと」とか、きっと思われるでしょう。
ただ、その思いに本人は感謝する時もあれば、「ウザイ」と冷たい態度をに変わる事もあるかもしれない。
相手は万華鏡のよう。 変わる態度に疲れ果ててしまった経験、ありませんか?
それでも見捨てられないと思ってくれるなら、あの人はあの人、私は私と、割り切ることが大事だと思うのです。
時に、自分が保護者のような感覚に陥る時もあると思いますが、それも依存の始まり。
「~してあげる」が危ない。避けるには、相手と自分が対等の関係だと、見つめ直すことも大事だと思います。
「ルールを作りましょう」
NHKドラマ『Shrink』第3話の中で、精神科医のヨワイ先生の言葉。これは「リミットセッティング」。 パーソナリティ症に向き合う事において基本となることで、とても重要な事。 リミットを設定して、距離感を意識させる事。
例えば、LINEやメールでの連絡を取り合う時間帯を「夜は11時までね」と決めてみたり、ここまでは「出来る事」ここからは「無理な事」と明示してみたりする。
これは、周りの人が一生懸命になりすぎて疲れてしまう事を防止する意味合いもありますが、本人が自分自身と向き合うのにとてもいいそうです。
境界性は周りとの距離の取り方がとても不安定で苦手だと思います。 だから二人の間に境界線を設ける事で、適切な距離を意識できるようになる。 意識することを繰り返すうちに、距離の取り方もいい感じになっていく。
但し途中で「冷たい」とか「ふざけるな!」とか、本当にぼろくそ言われる事もあるので要注意💦
治療には専門家を
うつ病と統合失調症のボーダーラインにいるかのようだとして名付けられた境界性パーソナリティー障害(Borderline Personality Disorder)。 治療法も進んできています。 だから境界性で悩んでいる方は、専門の精神科医に掛かることを強くお勧めします。
処方薬なども改善されてきましたし(昔はリタリンなどが使用されてた事も)、心理療法も力動精神療法から今では弁証的行動療法が主流のようです。
失礼ながら、専門ではない精神科医、公的資格ではないカウンセラー、経験浅い心理士は避けて、じっくりと付き合ってくれる専門家を探すことが治療の第一歩だと思います。
間違っても、「リストカットをしている人は全て境界性だ」と決めつける人は治療者として選ばない方が良いと思います。
余談ですが😓