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メンズメイクとは?

インターネットで「メンズメイクとは」と検索すると、「バレないようにナチュラルに」や「コンプレックスを隠すもの」というような内容の記事が多いですね。
しかし、美容部員として化粧品会社に務めた経験と、現在はメンズメイクアップアーティストとして活動している僕からすると、それはあまり正しいとは言えません。

そもそもメンズメイクというのは、女性が行うメイクと根本的には全く同じものです。
「自分の理想に近づくために肌質を整え、色を塗り、形を矯正する」これがメイクであり、メンズメイクの本質なのです。

しかしそうは言っても、「いや女性とは全然違うでしょ?」と思う方がいると思いますので、少しそれについて解説していきますね。

1、メンズメイクは3種類に分類できる

確かに男女でメイクの違いはあります。しかし、その違いというのは根本的に異なるという意味でのものではありません。
両者を分け隔てるのもの、それは「デザイン」です。
そしてそのデザインは、大きく分けて3つのタイプに分けられます。

これらのタイプというのは、僕自身5年以上メンズメイクをしてきた経歴と、100人以上のメイクをしている男性のメイクを分析した結果から考え出したものです。
その3つは以下のように分けられます。

①ナチュラルタイプ:肌の色ムラや凹凸、顔のパーツバランス、人間らしい立体感を整える

②テーマタイプ:韓国アイドルメイク、中国メイク等、テーマを持ってそれに自身を近づけるための

③フリーダムタイプ:りゅうちぇるさんやギュテさん、僕のように、自己表現として自由にメイクを楽しむ


2、メンズメイクは目的によって変化する

このように3つのタイプにメンズメイクは分けられます。もう少し解説すると、

①ナチュラルタイプ
このタイプは特に初心者に多く、スキンケア、ベースメイク、アイブロウを中心にメイクを行います。このタイプの多くの人は、あまりメイクをしていることが周りに知られないように、薄くメイクをしているのが特徴です。冒頭でお話ししたインターネットに載っているメンズメイクはこちらの部類に属します。コンプレックスを整えるためにBBクリーム、ファンデーション、コンシーラー、アイブロウペンシルを使用する傾向にあります。

②テーマタイプ
このタイプは特に韓国アイドルファンやホストの方などに多く、自分の属する環境や好みの人に合わせてメイクを行います。このタイプの特徴としては、他者がその人を見た際に、所属や好みが予測し易い傾向にあります。例えば、色白なベースメイク、綺麗に整えた眉、アンニュイな雰囲気のアイシャドウをしている人を見るとK−POPが好きなんだなって何となく予測できますよね。

③フリーダムタイプ
このタイプは、ファッションとしてメイクをしているのが特徴です。本人の感性やTPOに応じたメイクパターンを駆使してメイクを行います。そのため、①や②とは違って、肌に馴染みやすいベージュ、ブラウン、オレンジ系以外の色も多様に使用する傾向があります。ここまで来るとどのようなメイクパターンでも基本的には扱うことができるようになっているため、気分で①や②の様なメイクをすることもあります。

タイプごとにメイクの目的というのは異なりますね。


3、メンズメイクとは自分の理想に近づける行為

このようにメンズメイクと一言で言っても、メイクを行う人の目的や主義主張によってその意味合いは大きく変わってきます。
しかしどのパターンを取っても、「自分の理想に近づくために肌質を整え、色を塗り、形を矯正する」というメイクの本質は変わっていません。

冒頭でお話しした、インターネットにあるメンズメイクの定義があまり正しくないというのは、このような理由からでした。
メンズメイクというのは今もまさに街中で進化しています。より自由に、より個性溢れるメイクをしている方が増えている中で、
メンズメイクはコンプレックスを隠すためのものというのはかなり時代遅れです。

自分の理想を叶えるために、メイクという選択肢を増やしてみてはいかがですか?


MAKE UP SALON『K』代表 / メンズメイク検定協会 技術研究リーダー KEI

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