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間葉系幹細胞:月経血幹細胞

月経血幹細胞臨床研究会コラム


間葉系幹細胞の供給源の1つとしても挙げられています

 
間葉系幹細胞MSC)は、自己複製能と特定の条件下で様々な特殊な細胞型に分化する能力を持つ細胞として知られています。

成体幹細胞は、骨髄、脂肪組織、臍帯、胎盤などの
出生に関連した組織など、様々な細胞源から得られています。

近年、幹細胞は、免疫疾患や新生物の治療薬としての可能性があるため、
大変注目されています。

しかし、多様な組織から成体幹細胞を単離することは、採取に侵襲性があることや、また、体外での培養が必要であることが、臨床応用の困難な点ともいえます。

そこで、これらの制約を受けずに治療目的に有効利用できる新規幹細胞の探索に多くの研究が行われてきました。
2007年に発表された研究では、月経液の中にある新たな幹細胞源が特定され、その特徴が明らかにされ、骨髄、脂肪、臍帯、胎盤などに存在する間葉系幹細胞の代替となるもので、増殖率が高く、外科的処置や入院を必要としないことから優れた幹細胞であることを述べています。

まだまだ、データは充足しているとはいえませんが、疾患への臨床応用のために安全で効果的な細胞治療の開発への取り組みが期待されています。

参照:Front Immunol. 2014 ;5:205.