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伝える力② 『NO』から『YES』に変える

では今回から伝える力のテクニックを勉強していきます。

今回は佐々木圭一さんの伝え方が9割という本を参考にします。

「指名してください🥺

メンエスセラピストならフリーで来られたお客様に「次回は指名してほしい」と思う方がいると思います。
心の中では、「指名してください」と言いたい人がほとんどではないでしょうか?

しかし、シンプルに「指名してください」とお願いしても帰ってくる答えは『NO』でしょう。(空気を悪くしない為に社交辞令として『YES』という場合もあるかと思います。実際にはリピート率はかなり低いはず)

では一体何がダメなのか?
どうすれば『YES』に変わるのか?
お願いしただけで指名してもらえたら嬉しいですよね。
では、例を出しながら見ていきましょう。

例1️⃣予約が無く、予約が入って欲しい時

近年メンエスセラピストのツイッター個人アカウントが増えてきました。
個人のアカウントから集客する事も多いようです。

A子さんとB子さんは共に当日の予約が無く、出勤時にツイートしました。


A子「助けてください。枠埋めてください」

B子「涼しいお部屋であなたを癒します」


あなたは
•どちらのセラピストに予約が入ると思いますか?
•どちらに予約したいと思いますか?


結論から言うと、私はB子さんのツイートをおすすめします。
私自身A子さんよりもB子さんに予約したいと思います。

では、一体何が違うのでしょうか?

それは自分中心相手中心の考え方です。

A子さんの「助けて、枠埋めて」はA子さん自身のことですよね。

逆にB子さんは「あなたを癒します」と相手中心の考え方です。

メンズエステはお客様を癒す空間でもあるので、自分中心のA子さんよりも、相手の事を考えられるB子さんの方がお客様を癒す能力が高いのではないかと想像してしまいます。

『NO』を『YES』に変える3つのステップ

『伝え方が9割』という本があるのですが、そこにNOを YESに変える3つのステップが紹介されています。


ステップ1、自分の頭の中をそのまま言葉にしない
ステップ2、相手の頭の中を想像する
ステップ3、相手のメリットと一致するお願いを作る


なるほど、A子さんは自分の頭の中をそのまま言葉にしてますね。
一方B子さんは相手の頭の中を想像して相手のメリットを考える事ができています。

他の例を見てみましょう。

例2️⃣
「デートしてください」

これはメンエスではよくある要望なのではないでしょうか?
セラピストの方はお願いされた事があるのではないでしょうか?

これはステップ1、からクリアできていませんね。
これをYESに変えるのは簡単ではないですが、3つのステップを利用して、

「驚くほど美味しいパスタ見つけたんだけど一緒に行かない?」
とするの良い方法です。
相手が初めてのものが好きで、イタリアンが好きならかなり確率が上がってくるかと思います。

例3️⃣
「抜いてください」

何を抜くかはここでは控えますが、メンエスではよく出てくる要求なのではないでしょうか?

これもステップ1、からクリアできていませんね。自分の快楽だけの為で相手のメリットを考えられていません。

せめて、「オプションつけるから、、」「延長するから、、」「次指名するから、、」などと言われた方が心が揺れるセラピストもいるかもしれません。

⚠️メンエスのルールは守りましょう。悪用厳禁でお願いします。

『YES』に変える7つの切り口

ステップ2で、相手の頭の中を想像するとありました。
とは言っても初対面の可能性もありますし、相手の頭の中を考えるのは大変です。

そこでそんなあなたを助ける、7つの切り口を紹介します。  

①相手の好きなこと


「デートしてください」→「驚くほど旨いパスタどう?」

一つ目は相手の好きな事からアプローチする方法です。相手がパスタが好きなら相手のメリットと重なります。

②嫌いなこと回避

「芝生に入らないで」→「芝生に入ると、農薬の臭いがつきます」

二つ目は損失回避の法則でもあります。人は損する事を嫌がるという性質を利用しています。
また、人は禁止されたことをしたくなるというカリギュラ効果もあるので、「芝生に入らないで」と禁止されるとついつい入りたくなってしまうのです。

二つの効果を利用している「芝生に入ると、農薬の匂いがつきます。」はよい方法かと思います。

③選択の自由

「デートしてください」→「驚くほど旨いパスタの店と、石釜フォッカッチャの店どちらがいい?」
三つ目はダブルバインド効果が関係しています。
「ダブルバインド効果」とは、「自分がどちらの選択肢を選んでも、相手が意図した選択・結果へと無意識的に誘導されてしまう心理的拘束の効果」を意味しています。
気付いた人も多いと思いますが、後半の文章はパスタかフォッカッチャの2択しかなく、デートする事が前提となっています。
たしかにデートするかデートしないかのどちらにしますか?だと断りやすくなりますね。

④認められたい欲

「残業お願いできる?」→「君の企画書が刺さるんだよ。お願いできない?」

四つ目は承認欲求が関係しています。
人は誰しも認められたいものです。
後半の文章は褒められているので断り辛くなっています。

⑤あなた限定

「自治会のミーティングに来て?」→「他の人が来なくても、斉藤さんだけは来て欲しいんです。」
五つ目は希少性の原理、ネームコーリング効果が関係しています。
希少性は人は限定されると弱いという事です。期間限定や残りわずかとかよくセールスで使われていますよね。
ネームコーリング効果は、名前を呼ぶと特別感が出て断り辛くなるのです。
名前を呼ぶことはビジネス(メンエスでも)で使えますね。

⑥チームワーク化

「勉強しなさい」→「一緒に勉強しよう」
六つ目は、人はもともとコミュニティを大切にし、集団行動するという性質を利用したものです。
1人だとルール違反できないけど、みんなやってればいいやと流されてしまうのもこれですね。
「赤信号みんなで渡れば怖くない」

メンエスで過剰客が、
「みんなやってるよ👿」
とセラピストの心を揺さぶるのもこれと関係してますね。

⑦感謝

「領収書をおとしてください」→「いつもありがとうございます。領収書お願いできますか?」

これは感謝が入ると人はお願いを拒否しにくくなる心理を利用しています。

「トイレを汚さないで下さい」と禁止するよりも「いつもトイレを綺麗に使っていただき、ありがとうございます」と感謝する方が、効果があることは実験で分かっているようです。

これで7つのテクニックは終わりです。

「指名して下さい🥺」

冒頭で「指名してください」と例を出しましたが、あなたならどのように『NO』を『YES』に変えますか?

私なら7つの切り口の⑤あなた限定⑦感謝を利用します。

「今日はありがとうございます。〇〇さんとは会話も弾み気が合うのでまたお会いしたいです。」

または、③の選択の自由を利用して
「来週と再来週ならどちらが時間取れそうですか?」(来る前提として)

というのもいいかもしれません。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
3つのステップと7つの切り口を使えば今までNOだった答えがYESになる確率が上がります。

『NO』を『YES』に変えるテクニックの答えは相手の中にあります。お願いはあなたの言葉ではなく、相手とあなたの共作の言葉なのです。

3つのステップと7つのテクニックは、心理学もたくさん使ってあって交渉や詐欺なんかでも使われています。これらのテクニックを知っていれば相手からの承諾が得られやすくなり、相手からの搾取にも強くなります(騙されにくくなる)。正に一石二鳥のテクニックなのです。
(過剰客を上手く扱う事も出来るかもしれません)


皆さんも7つの切り口を利用して、相手のことを考えながらお願いしてみましょう。(伝えてみましょう)


参考文献
伝え方が9割 佐々木圭一

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