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2月をおりかえす

真夜中です。

真夜中は落ち着く。ただでさえ音の響かない住宅街がことさら静かで。部屋の中には家族の寝息がぐうぐう響いているけれど。

さばみそさんて、生き急いでるよね。前のめりだよね。と、最近よく言われる。

ネットで知り合った人でも、面白そうと思ったら会ってみたい。いい声だな、と思ったら対面で歌を聞いてみたい。どうやって弾いてるんだろう、と考えたらもう見てみたい。

曲を作って遊びましょうよ、と言われたら、時間の許す限り直ぐに作る。絵を描いて欲しくて、と言われたら、手先が空いた時、やっぱり直ぐに描いてしまう。

たぶんそういうのを「ガツガツしてんなぁ」と思われちゃうのかもしれない。そう言われるのは、正直、そんなに嬉しくない。

だって美しくない感じがする。

美しい所作とか、美しい受け答えにはかならずゆとりがあって、ゆったりとしていて、せかせかした空気なんて流れてこない。

要は、前のめり、と言われると、あなたはみっともないですよ、と言われているような気になるのだ。

でも、せかせかしている。しているよなあ、残念ながら。みっともなくも。

私がそんなにせかせかしているのは、この生活を出来る期限が明確にわかっているから。のほほん子育て主婦生活。だって、2021年の春には、職場に復帰する。作曲の仕事も、大幅セーブ。

たぶん、暇な時間は皆無になる。

人生は短いけど、自分が好きなことをできる時間なんて、さらにそのうちの2割もないんじゃないだろうか。

そう思うだに、今流れている時間は幸せで幸せで、しかたがない。後で後悔したくない。あれもこれも、やりたかったなあ、なんてため息つきたくない。
すきなこと、全部やりきったな。と、思いたい。

私のことだから、きっと忙しかろうが、絵や音楽を辞めたりはしない。でも使える時間はめちゃくちゃ減る。減りまくる。それが悲しい。一分一秒、惜しい。あの人にあの人に会ってみたいし、歌を聞きたいし、聞いて欲しい。大事な大事な刻一刻。

そんなことを思うとますます真夜中まで眠りたくない。

もったいないなあ、寝るのがもったいないなあ。明日も仕事はおやすみ。家事と子育て、すればよい。まあ、楽じゃないけど、仕事よかずっと楽しい。

まるで、終わらないで欲しい夢の中にいるかのような、
真夜中です。

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