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男性ホルモン減るとどうなる?

実は個人差が大きい男性ホルモン。本記事では男性ホルモンの量と対策について解説します。


男性ホルモン

男性の健康や性機能を支える上で重要な役割を果たすホルモンです。アンドロステロンやジヒドロテストステロンなど、さまざまな種類があります。その中でもとくに重要なのがテストステロンです。

|アンドステロン

ステロイドホルモンの一種であり、人間や動物の体内で産生される化合物です。アンドステロンは、副腎皮質で生成されるアンドロゲン(男性ホルモン)の一部であり、性ホルモンの一種です。
アンドステロンは、他のホルモンや神経伝達物質と相互作用し、身体の様々なプロセスに影響を与える可能性があります。ただし、アンドステロン自体が直接的な性ホルモンの影響を持つかどうかは、研究が進行中であり、詳細はまだ完全に解明されていない部分もあります。
また、アンドステロンは人間の体臭に関連しているとも言われており、体臭の成分の一つとして知られています。

|ジヒドロテストステロン

体内で作られるステロイドホルモンの一種で、特に男性の性的発育や性機能に関与しています。
男性の性器の発育や男性の二次性徴(声の変化、体毛の増加など)の発現に関与しています。また、頭皮の毛包に存在し、脱毛の一因とされることもあります。一方で、女性の体内でも少量生成され、特に毛髪の成長に影響を与えることが知られています。
ジヒドロテストステロンは、男性の健康や発育に不可欠な役割を果たす一方で、過剰になると脱毛や前立腺肥大症などの問題を引き起こすこともあります。

|テストステロン

主に男性の性的発育や生殖機能を調節する役割を持っています。女性の体内でも少量ながら生成されていますが、男性ホルモンとして知られています。
テストステロンは、男性の性器の発育や精子の生成、筋肉の成長、骨の健康維持などに重要な影響を及ぼします。また、声の変化や体毛の増加などの二次性徴の発現にも関与しています。性欲や性行動にも影響を与えることが知られています。
このホルモンは、男性の体内で精巧なバランスで維持されており、健康な生殖と発育に欠かせない要素となっています。テストステロンの量は年齢や個人差によって変動し、生活習慣や環境も影響を与えることがあります。

テストステロンの働き

1.性欲を上げる・精力がつく
2.記憶力や集中力を上げる
3.やる気が出る・精神が安定する
4.男らしい体を作る・骨や筋肉を発達させる
5.生活習慣病の予防・健康増進

テストステロンの分泌が少なくなると、男性の身体にはさまざまな変化が生じます。

  1. 精神面の不調
    不安になりやすくなる、集中力や記憶力の低下、やる気が出ない、憂鬱な気分になる、睡眠が浅いなど

  2. 身体面の不調
    筋肉量の低下、太りやすくなる、疲れやすくなる、のぼせや目眩を感じる、膝や腰など関節の痛みが生じる、トイレが近くなるなど

  3. 性に関する不調
    ED(勃起しにくくなる)、性欲が減ってくる、性交時の幸福感が低下する、朝立ちが少なくなる

  4. 自律神経系の不調
    耳鳴り、汗をかきやすくなる、のぼせる、手足が冷える、動悸・息切れなど


男性ホルモンは20代をピークに減少する

一般的に、男性ホルモンは20代が分泌量のピークです。
20~30代以降は年齢とともに徐々に減少します。とくに、40~60代は加齢だけでなく、ストレスなどの要因もあり、一気にテストステロンの分泌量が低下するケースも少なくありません。
男性ホルモンの低下により起こる心身の不調は「男性更年期」とも呼ばれています。

男性ホルモンが減少する加齢以外の要因

生活習慣や環境の変化、ストレスの有無によっても男性ホルモンが減少する場合があります。女性の場合、更年期障害は閉経の前後5年で落ち着いてきますが、男性の場合、徐々に男性ホルモンが減少するため不調が長引くケースも少なくありません。

男性ホルモンを増やす8つの方法

  1. 質の良い睡眠をとる
    睡眠不足は疲れの蓄積やストレスの原因にも。睡眠環境の温度や湿度を適切に設定する、寝る前に入浴などでリラックスするのも効果的です。

  2. 有酸素運動をする
    1日30~60分のウォーキングを週3~5日程度するとよいでしょう。世界保健機関(WHO)のガイドラインでは、週に150~300分の中強度または、75~150分の高強度の有酸素運動を、毎週継続するのが望ましいとしています。

  3. 筋力トレーニングをする
    週に2日程度、主要な筋肉を動かす中強度以上の運動がおすすめ。筋肉量の増加は男性ホルモンの増加にも影響が大きいため、できる範囲で筋トレを継続しましょう。

  4. 適正体重や体脂肪率を維持する
    体重や体脂肪率は多くても少なくても、男性ホルモンの分泌に悪影響を及ぼします。体重や体脂肪率はBMIなどを参考に、適正値を維持しましょう。

  5. ストレスを軽減する
    過度なストレスも男性ホルモンの分泌の妨げとなります。ストレス発散のためとは言え、過度な飲酒や喫煙のように、健康や人間関係に悪影響を及ぼす方法はおすすめできません。

  6. バランスの良い食事を心がける
    牡蠣や卵黄など、男性ホルモンを増やすと言われる食材はさまざまあります。しかし、大切なのは一つの食材に偏るのではなく、栄養バランスに気を配ること!

  7. サプリを活用する
    亜鉛のように、男性ホルモンの分泌を促す成分の中には、食材のみでの摂取が難しいケースもあります。そのようなときはサプリメントを活用して、足りない成分を補いましょう。

  8. 専門の治療を受ける
    男性更年期障害など、男性ホルモンの値が極めて低い場合は、専門の治療により増やすことも可能です。治療方法は症状により異なり、漢方薬や抗うつ薬、ED治療薬などがあります。
    気になるときは専門医へ相談しましょう。


totonoe message

まずは生活習慣を見直してみましょう。
症状が長く続いているときは、個人で対処しようとせず、専門医に相談するのがおすすめです。



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