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愛されなかったあの子と聴いた東京流星群
高校生の時、友人の母親が過去に殺人をしたことがあると学校で広まった。私は友人からその事実を以前から打ち上げられていた。神に誓っても誰かに話したことはない。だが疑われて当然の状況にある私のことを一ミリも疑わなかったそうだ。
そういう、人を信じることを貫ける友人が苦しんでいた話。
その子の母親は少し精神がおかしくなる時があるそう。お酒を飲んで暴れる。不倫をしていたし家族に愛はないと口に出していたそう。
父親は社長で口を開けば進学先の話だったらしい。医者になったお兄さんのこと以外興味がなかったためその子はあまり相手にされていなかった。
でもその子は家族のことが大好きだった。愛してもらえないことをずっと思い悩んでいた。「両親は〜だけど、本当は優しい」とよく言っていた。
当時の私はなんでそんな人たちからの愛をずっと求めて苦しんでいるのか理解できなかった。
理解できないほど自分が愛を受けていたこと、外からの目線でしかその家庭を見れなかったこと。
今でも見当違いなアドバイスをしたことを後悔している。
「何をしても自分にとってこの世界に唯一の人達だから諦められない」と言っていたことが忘れられない。
よくnoteを見てくれる方はご存知の通り私は高校生の頃から鬱に入る時があって二年生の途中からあまり学校へ行かなくなった。
その子は毎日通って卒業した。尊敬している。
でもその子は、通わなかった先で生きていた私のことをとても褒めてくれた。
今思えば、お互いが抱えていたものは違ったけれど、存在がかなり支え合っていたのかもしれない。そう思いたい。
苦しい夜にSUPER BEAVERの東京流星群という曲をおすすめしたことがあった。二人で聴いてただただ号泣した夜があった。
卒業してからはお互い忙しくそのままあまり連絡は取らなくなった。今はお互いの誕生日に連絡をするだけの仲だ。
あの時、大都会の眠らない街に住んでいたその子は今、SUPER BEAVERの音楽をたまにインスタにあげている。そして一人日本を飛び出しオーストラリアで楽しく勉強して生活いるらしい。
どこまでも尊敬してしまう。
これから、あなたの人を信じる心を踏み躙る人が現れず、どうか人並みの悲しみと人並み以上の愛を受けてほしい。
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