POGクロストーク~vol.4④


NackyさんとのPOGクロストーク第4弾です。

これまで3回更新してきましたが、いよいよこの4回目がNackyさんとのPOGトーク最終回に。ラストとなる4回目は8位指名で偶然被ったあの新種牡馬産駒やメンクの7.9.10位指名、そして締め~次回予告へと続いていきます。もしここまででPOG指名馬被った方は一緒に一年間応援していきましょう!では、いってみよう~。


これまではレースの振り返りを中心にやってきたクロストーク。バックナンバーは☟にマガジンとしてまとめてるので是非。




メンク 「それでは、8位指名馬が偶然にも互いに同じ産駒からということなのでその馬を取り上げていきましょうか」


Nacky 「では、8位指名のオーロラエンブレム2020を。父はサトノクラウン、美浦の宮田厩舎にポーラライツという名前で入厩予定ですね


オーロラエンブレムの20(TARGETより)

【指名理由】
サトノクラウンの血統表を眺めた場合、まず目に止まるのが3代父のTry My Bestから遡るSex Appeal 牝系。もう一つが母系に入ってる牝馬のTouch of Greatnessで、この血統構成がAlzao≒Dancing Braveに極めてよく似ているということです。前者をいじるなら手っ取り早いのはサトノクラウンと同じくラストタイクーンを持ってるキングカメハメハ牝馬との配合、そして後者をいじるならAlzaoかDancing Braveとすると、父ディープインパクトの牝馬が手っ取り早い。ひと世代前のリーディングサイアーの牝馬にいい形で配合できる存在だと思います。その中で今回選んだ母オーロラエンブレムは父がディープインパクトなだけでなくその母が名繁殖ブラックエンブレム。この馬はプレイメイト=Numbered Accountを通してBackpasserとWar Admiral のスピードの影響下にあると思うので、Sex Appealが持ってるBackpasserとの共鳴が期待できます。サトノクラウンのもつ注目血脈を両方ピックアップできる馬がノーザンファーム生産となればピックしないわけにはいかないだろうと。



Nacky 「新種牡馬のサトノクラウンは同時代の他の馬と比べても特殊な血筋なので楽しみにしてまして、1頭はとっておきたいと思ってました。リアルスティールやサトノダイヤモンドよりは地味な印象なので下位でというのも予定通りです」


メンク 「宮田厩舎ってノーザンの犬みたいなものですか??笑。自分の4位も宮田厩舎でこれは非ノーザンですが…結構良い馬持っていて持て余してる感が…でもこれから!を感じさせてはくれますよね」


Nacky 「僕もリストアップした20頭ちょいの中に宮田厩舎が3頭上がってきて”なんだこれ”って思いましたw」


メンク 「Nackyさんがおっしゃるようにサトノクラウンは特殊な血統で今時サンデーもキングマンボも持たない馬。従って必然的にサンデー牝馬キングマンボ牝馬と掛けやすいというところはあるでしょうね。この牝系は良質ですからこれは良いっすね!こっちにすれば良かった笑」


メンク 「自分もサトノクラウンから一頭選びたいなあ~しかも下位のあたりでという狙いは全く一緒になりました。自分の8位指名はレイナカスターニャの2020。サトノクラウン牡馬。馬名ロジウムエポック


レイナカスターニャの20血統表(TARGETより)

【指名理由】
こちらは母父キンカメをチョイスしました。で、出来ればサンデーの血もセットで合わせ持つ馬ってなった時に、アロマティコの全姉が母にいる!ってなったので指名。そう!あの皐月賞馬ジオグリフの近親になるんですよね。そこに期待してみた次第です。



Nacky 「レイナカスターニャはいかにも『社台!』って感じの代々の種牡馬の配合ですねwラストタイクーンをいじるのはキンカメ牝馬で良駒を出す基本だと思いますし、サトノクラウンは母系の奥にSir Ivorを複数抱えてるのでHaloも強調できてます。配合も楽しみですし、もうゲート受かってるらしいので、夏の間にはデビューしてくれそうなのもいいですね」


メンク 「おお!そうなんですね!この一族は小回り重賞大好き一族なんでジオグリフ同様札幌2歳Sで期待します」



ここからはメンクの7.9.10位指名馬を指名理由と合わせて発表(6.8位馬は既出)


メンク7位指名馬

アディクティドの20血統表

【指名理由】
(6位以降は牝馬を意識的に)。アディクティドの2020馬名アルアリング。ロードカナロア産駒が格上げ戦を苦にしない代表的配合が母方にサドラーズウェルズ(Special)を持つ馬との組み合わせ。父キンカメだった兄2頭クルーガー&サクセッションが早期活躍。父がカナロアに代わってIn Reality5×5クロスも入りスピードをより強調してくれればかなり楽しみな馬になるのではないかと。


メンク9位指名馬

フォルトの20血統表(TARGETより)

【指名理由】
フォルトの2020馬名メズマライジング。8位までにディープ産駒が1頭も指名されてなかった為、ネタとしてじゃあオレが指名しとこうやん!ということで。しっかりと母方に欧州の支えが見えるのでまずこれは現代オークスに対応可能であろうと。そして肝は母父Blame。このBlameが内包しているCourtly Deeという血が入る一族は意外性の一発ある血筋。ノーリーズン.ラビットラン.ラーグルフ等。さらにBlame産駒で活躍したのがランドネ。まさに福島牝馬Sで15番人気3着と大穴に。スイートピーSも勝ちオークスへと駒を進めてもいるので、そこからラストクロップのディープ産駒と来たらこれは最後に一発やってくれるような気がしてなりません。


メンク10位指名馬

ワイルドラズベリーの20血統表(TARGETより)

【指名理由】
ワイルドラズベリーの2020馬名ランフリーバンクス。エピファネイア×ファルブラヴ配合の牝馬はこの馬が初。マリスター2牝系の牝馬に関してはどんな父でも脚が速めに出がちな感。そこにエピファの父シンボリクリスエス、ファルブラヴの父Fairy King、と来ればイメージはソーマジックからのソーグリッタリング.マジックキャッスル.ソーヴァリアントの仔たち。この血統構成は大化けがあり得るか?そんな期待を込めての最後の指名に。



メンク 「じゃあ最後に、Nackyさんの中で11番目にもし獲るならこの馬だったという馬を教えて下さい」


Nacky 「では次点はこれ、母プロレタリアト2020で。父エピファネイアの牝馬ですね」

プロレタリアトの20血統表


Nacky 「もうエピファネイアの配合の方向性は知れ渡ってて、サンデーを入れてスピードを補完しながら何かの形で北米的なパワーを補う、だと思います。その最有力がキンカメであり、My Bupersを母系に持つハーツクライなんじゃないか、というのが考え方としてありまして、この馬を中位くらいでリストアップしたんですね。ただ、この馬は馬主的に全然表に情報が出てなくて、なおかつ全兄が未だにデビューしてない、となるとちょっと仕上げが難しい血統かなあと思わなくもないので、最終的には指名から外しました。指名の流れによっては10位で指名する世界線はあったと思います」


メンク 「エピファ×ハーツでエフフォーリア配合ですね。で、祖母アガルタがミスアンコールの全妹つまりワグネリアンの血筋でもある。エピファネイアの現3歳世代がここまで2勝以上挙げた馬が5頭であまり奮わなかった世代かなあと思うので自分も最後の最後10位指名しましたが狙うラインとしてはボーダーぐらいになっちゃうのかもしれませんね」



メンク 「ここからは最後の締めに入ります。お疲れ様でした。1頭毎掘り下げようと思えばもっと掘り下げることは出来た中どうしてもテンポ重視になってしまいNackyさん的に物足らなかったかもしれませんがいかがでしたか?」


Nacky 「いやー、とても楽しかったです。あとこうやって話すためにもう一度後から調べることでさらに気付くこと、補填される知識もあっていい時間でした」


メンク 「POGに対してNackyさんは緻密そして望田.栗山両氏の理論を参考にしたとはいえここまで配合特にクロスに拘るのかあ!!と感心させられました。自分は感覚重視でしたしそういう配合やクロスな面も大変参考になりました」


Nacky 「POGについて、メンクさんはやはりさすが普段から血統目線で見ているだけあって、兄姉や実績への気づきが僕よりも段違いに深いので、そこからくるピックアップの広さ深さには唸らされました。あと、これやってると馬券に活かせないかやりたくなりますw」


メンク 「確かにNackyさんとここで話すように改めて整理しつつっていうのが出来て、指名しといて良かったなあというのもあれば逆にこのパターンもありやったかあというのもあって色んな発見があり今後の2歳戦がまた違った角度で見られるようになると思うとワクワクです。馬券に活かすという部分ではある程度自分はクロス云々は捨ててる面がありますがそれも考えようですね。NackyさんはMより血統派になれば!?って思いましたけどw」


Nacky 「僕の中でその辺も整理してたんですけど、多分クラスが上に行くほどステップで買える領域が大きくて、逆にステップが分散する下のクラスほど血統で買う領域が増えるのでは、という風になりましたので、なんか上手く融合できる落とし所があるといいなと思っています。Mの法則自体も血統によるデータで馬券を買うという側面はあるので、なんかそういうのに向けていくのも楽しそうですね」


メンク 「それはこのクロストークの1番最初に話したことと通じますね。自分と血統は切り離せないものになりましたが、また久々にPOGに参加したことによりそしてnackyさんとトークしたことにより改めてその良さを思い知ることが出来ました。お互いに1頭はクラシックへ進めるよう見守っていきましょう」


Nacky 「やっぱり競馬の魅力の根っ子は『血のロマン』だということを、POGドラフトの時期には実感します。この面白さと興味が持続するにはやっぱり指名馬が走ってこそではあるので、お互い楽しみに見守りましょう!」




~最後に&次回予告~

第1弾 ヴィクトリアマイルの振り返り
(ブライトさん&小松さん)

第2弾 オークス→ダービー展望と振り返り
(血統のフランクさん)

第3弾 安田記念の振り返りと事前PR
(いなろさんと豆苗さん)

と来ての第4弾はNackyさんとのPOGトークでした。その週においてのレースの振り返りをベースとして展望等というのが好まれる流れなのかもしれませんが、ややもすれば予想.展望.振り返り.馬券戦略等とも離れたものであるPOGからの血統クロストーク。いかがでしたでしょうか??もっと不定期で!と考えてましたが案外手を挙げて下さる方がいらして一気にここまで進みました。

さて、この後の6月は宝塚記念ウィークに展望~振り返りを予定しておりますが…その前にマーメイドS週にお一人立候補がありましたので予約済。血統ではない方でどんなトークになるのか?ちょっと面白くなりそうな予感が。そして今週末(エプソムC.函館SS)はまだ空いておりますよ~ということでお楽しみに。

なぜ不定期といいつつこれだけ6月に詰め込もうとしてるのか?それはその後…7-8月の間は一旦お休みとするからです(理由はムフフw)。再開予定は9月以降で。基本的にはこちらから営業というよりは手を挙げて下さった方(立候補制)と進めていく方針です。そして使うツールはLINEのオープンチャットで固定していこうかと。従ってトークと言えど絶対喋らなくてはダメというスタイルはとってませんし、血統の知識多い少ないも一切問いませんしテーマもフリーです。何か持ち込み企画でもいいですし是非ともという方はいつでもお待ちしております。←我こそは!という方は気軽にTwitterまでDMを。