有馬記念考察


中山クッション値の推移
昨年より→硬め
一昨年に近く
3年前より→軟らかめ

有馬記念過去血統傾向をみていくと
イクイノックス ダンシングブレーヴ.トニービン.ヌレイエフ
ボルドグフーシュ 母父欧州でヌレイエフ.リファール
この2頭は同じ牝系
エフフォーリア 母父ハーツの奥がトニービン.リファール.母母父クリス
ディープボンド ダンシングブレーヴ.ニジンスキー
サラキアはがっつり欧州母方
母父クロフネ.サンデー.ミスプロだったクロノジェネシスは父が欧州バゴ

支えいわゆる母父からの母方が欧州or父が欧州型。というようにクッション値の違いあれど馬券内に来てる馬に共通性があると感じる。ならば近年の過去血統傾向=欧州志向にグッと寄せたいなというところ。


そして有馬記念と相性◎な血は何?ってもし聞かれたら…それはNative Dancer系のAlydar.Bering.Sharpen Upって答えたい。

Alydar
ボルドグフーシュ
ジェラルディーナ
ディープボンド
サトノダイヤモンド
ゴールドアクター
ジェンティルドンナ

Bering
リスグラシュー
ブラストワンピース
クイーンズリング

Sharpen Up
エフフォーリア
サウンズオブアース
トゥザワールド
オーシャンブルー
エイシンフラッシュ
トゥザグローリー
ヴィクトワールピサ

2010年以降だとこれだけ馬券になってるのが「ABS」。Alydarは米国型でパワーをガツンと付与という認識。BeringとSharpen Upは欧州型。

Native Dancer系の代表的な馬と言えばミスタープロスペクター。ミスプロの血はめちゃくちゃ沢山存在するがこの3つの血はいずれも非ミスプロ。つまりNative Dancerの中でも非ミスプロというのは現代とはズレたといっていい存在。その中でこの3つの血がこれだけ有馬で活躍してるというのは、施行時期.コース形態.距離とG1の中でもズレた位置付けの有馬とリンクしてくるという考え方。これらの血を持ってる馬が基本少ない中でこの結果というのが相性の良さしかない感覚。


このあたりをベースにしながら1頭毎考察してみたい。



ソールオリエンス

母父Motivatorがサドラーズウェルズ系込み母方欧州志向。そのMotivatorはSharpen Upを内包。同産駒イクイノックスのイメージは捨ててキタサンブラックにこの母方なら血統は合ってる印象。その母方がPrincely Gift持ちで父キタサンブラックが持ってるサクラバクシンオーの血からPrincely Giftクロスが発生。ならばPrincely Gift持ちがリニューアル後も得意としている前走京都の菊花賞でもうちょい走れてもなあと…勝ち馬ドゥレッツアもPrincely Giftを持ってただけに。ここへの跳ね感という意味ではやや薄いか。
【B】


シャフリヤール

Essence of Dubai×Great Aboveというがっつりな米国母方のディープ産駒でこれはダービーを獲るための社台配合という位置づけ。このディープ買うなら素直にジャスティンパレスでいいと思うしプラダリアのほうがまだいいというジャッジ
【D】


ホウオウエミーズ

アグネスタキオン.ホワイトマズル.トニービン。欧州志向をたっぷり混ぜ込んたパワー.体力の母方。ロードカナロア産駒なのに脚が遅めというのはこの供給のおかげか。そんなカナロア自体穴種牡馬ではあるだけに馬場が重くなればなるほどチャンスも。
【C+】


タイトルホルダー

母父Motivatorがサドラーズウェルズ系でその奥がシャーリーハイツ.ビーマイゲストとがっつり欧州な母方。そのMotivatorはSharpen Upを内包。「東京重賞より前走東京重賞で切れ負けしてた馬」これがドゥラメンテ産駒の肝で東京重賞3勝、前走東京重賞7勝。東京重賞はスターズオンアースとリバティアイランドのオークス、シャンパンカラーのNHKマイル。スターズのオークスが稍重→良、シャンパンのNHKが稍重、これらと切れ負けがニアリーイコールなのだろうなと。前走東京重賞はスターズオンアースのクイーンC→桜花賞、リバティアイランドのアルテミスS→桜花賞、シーズンリッチの共同通信杯→毎日杯、ドゥーラのオークス→クイーンS等、そして代表的というか鮮烈だったのがドゥラエレーデの東スポ杯2歳→ホープフルS。これらの舞台は急坂や北海道といったところになるつまりパワーや体力。そして前走JCは合ってない東京でもっと負けると思ってたら案外頑張り5着。なだらかに能力は下がってるかもしれないが…切れ負けしたJCの内容から中山替わりと過去2回の外枠から内枠なら3回目の有馬で最もチャンス。あと血統とは関係ないが京都→阪神施行だった春天と菊花賞がここ有馬そしてホープフルSとリンク。
🐴ディープボンド
’21春天2→有馬2→’22春天2
🐴ジャスティンパレス
ホープフル2→’22菊花3
🐴ワールドプレミア
有馬3→’21春天1
🐴オーソクレース
ホープフル2→’21菊花2
🐴ボルドグフーシュ
’22菊花2→有馬2
現状、中山の馬場は良さげもそれでも年末年始とこの2つのレースはタフ寄りなベクトル。そこと阪神の3000m超えタフG1でしっかり走った馬とするならこのリンクも路線的には当たり前かもしれないが頷ける。阪神での菊.春天圧勝したこの馬にここへの適性がないわけないかと。
【A】


ドウデュース

Vindication×Gone Westという米国の血が前に出た母方に父ハーツクライなんでこれはダービーを獲るための社台配合←成長曲線が緩めのハーツに米国の速さを放り込むみたいな。曾祖母Darling Dameがダンシングブレーヴの叔母でリファールクロス、リファールクロスは小回りで持続力強化という面もあるクロスでそういった面では悪くないが、母父がPrincely Gift内包していてどちらかと言えば欧州体力よりはスピード持続寄りというジャッジ。阪神2200m京都記念勝ってるとはいえそれも開幕週で阪神2200mらしい体力勝負のベクトルには見えなかった(強かったけど)
【C】


ディープボンド

母父キングヘイローがダンシングブレーヴで母方のラインにはニジンスキー
母母父カコイーシーズがアリダー系。阪神の春天で2年連続2着し一昨年2着だからそれは適性あり。ただもう脚が遅いしこれこそピークアウトしてきてるような気が。今は京都の坂の上り下りで惰性を付けるような競馬でないと…JCからの巻き返しなら切れ負けしてこの馬より前に居たドゥラメンテでいい。
【C】


アイアンバローズ

母父Royal Anthemがヌレイエフで欧州も支えられてる母方の血としては米国色強め。重賞では凡走からの巻き返しとTHEステイヤーズSマスターなのがオルフェーヴル産駒。前走ビンゴでここは手を出せない。
【D】


ライラック

母父キンカメでそこからの欧州志向あり。そんな母父キンカメは乾きかけの馬場でのG1が強いように軟らかめのパワー馬場が総体的に得意で同馬エリ女がまさに←これがオルフェーヴル産駒特有◎の重賞での凡走後の巻き返しで
それ込みで重賞4度の3着内は全てそれ。ただここ2戦はちょっと常識にかかってきて前走も3着はあった内容。力を付けた可能性なのか?まとまってきて上跳ねという面では魅力が?のどちらか?3着ならあってもいいくらい。
【B+】


ヒートオンビート

母父ディープでその奥の母方は欧州志向ではある。結局キンカメ×ディープって凄い馬が出なかったなあと。残されたキンカメ産駒の現状は芝重賞だと前走1秒以内に負けた馬が狙い目。なので前走0.2差は好感。22年春天4着というのはあるけれど…
【C+】


ジャスティンパレス

母父Royal Anthemがヌレイエフで欧州も支えられてる母方の血としては米国色強め。母パレスルーマーは朝日杯FS勝ったジャンタルマンタルの父パレスマリスの母でもあるので米国の印象の方が感じる。ディープ産駒3頭の中なら真っ当にこれ一番でいいだろうし、京都→阪神施行だった春天と菊花賞がここ有馬そしてホープフルSとリンクならホープフル2→’22菊花3と阪神の3000m超えタフG1でしっかり走った馬であるしこの馬にここへの適性がないわけないかと。ならば尚更昨年の負けは解せないが…近走を見れば見るほどに。
【B】


ハーパー

Jump Start×Carson Cityという米国の血が前に出た母方に父ハーツクライなんできっとこれは成長曲線が緩めのハーツに米国の速さを放り込んで牡馬としてダービー戦線へという期待が見え透けてた配合。でも牝馬に生まれてしまったみたいな。その母方の奥には欧州の血が見えてはいるけどこれもドウデュースと同じで母方のストロベリーロードという血がPrincely Gift内包なんでスピード持続に寄りつつ。ハーツクライもそれを父に持つジャスタウェイもそれぞれ産駒的には牡>牝傾向と感じていて、牝馬はハーツのリスグラシュー、ジャスタウェイのルージュエヴァイユのように母方が欧州に振り切ってる馬の方が上で活躍が見込めると思うだけに厳しいか。
【D】


ウインマリリン

Fusaichi Pegasus×Buena Shoreの母方は米国配合なスクリーンヒーロー産駒。スクリーンヒーロー産駒は重賞だと若さと勢いが大切。厳しいか。
【D】


タスティエーラ

母父マンハッタンカフェはサンデー系もドイツ血脈を持っていて、父サトノクラウンはその父Marjuからのラインが欧州型。そのサトノクラウン産駒の枠からは外れたよくある初年度産駒の突然変異系であろう。マンカフェの奥がフレンチデピュティ×ノーザンテーストでノーザンダンサー配合でサトノクラウンもノーザンダンサー。でもマンカフェがノーザンダンサーを1つも持ってない分だけただでさえ強調されてるノーザンダンサーの血が少し緩和されて、サトノクラウンが持つMiswaki.MachiavellianのミスプロクロスやSir Ivorクロスこれらがスピードとして上手く出たのかなという印象。でもこのへんは父であるサトノクラウンと戦績も被る印象で、デビュー後は東京で速い上がりを使って弥生1着から皐月賞負けからのダービー巻き返し。ならばサトノクラウン×マンカフェの字面となるといよいよここからは有馬や宝塚といった非根幹距離そっちのベクトルのほうがしっくり来そう。というか皐月賞.弥生賞が血統イメージ通りでダービーと菊があまり向かなかったステージという考え方も出来る。菊花賞で特に京都向きそうだったソールオリエンスに先着してるなら、3歳比較という意味でここではソールオリエンスよりは上積みが十分見込めるのかなというジャッジ。
【A】


プラダリア

母方がクロフネ×フォーティナイナーという米国配合でディープ産駒でも明らかに体力.パワー型。母父クロフネは芝重賞では2000m~2500mがホットゾーンで色んな種牡馬に染まってる。クロフネが内包してるネヴァーベンド.ロベルトが効いてるかのようで私的には少し欧州寄りと都合よく解釈してるところも。同馬の母方にはリファールの血があり父ディープとのリファールクロス発生。リファールクロスは小回りで持続力強化という面もあるクロス。晩年のディープ産駒はますます前走着順に従順な面もあるだけに豪腕の鞍上込みで一発あっていい。
【B+】


スルーセブンシーズ

母方がクロフネ×Seattle Slew×Mr. Prospectorで米国配合。母父クロフネは芝重賞では2000m~2500mがホットゾーンで色んな種牡馬に染まってる。クロフネが内包してるネヴァーベンド.ロベルトが効いてるかのようで私的には少し欧州寄りと都合よく解釈してるところも。父ドリームジャーニーは成長曲線ゆったり且つ長く活躍する晩成傾向。ヴェルトライゼンデのJC3も5歳後半、トゥラヴェスーラの今年の宮記念3も8歳、ミライヘノツバサのダイヤモンドも7歳で、アルメリアブルームの愛知杯も6歳。同馬は今5歳でどう見ても充実期が今来てる。ドリームジャーニーはステゴ系で(改修後はいまいちだが)有馬と言えばステゴ。昨年有馬で2.3着に入ったスクリーンヒーローとモーリス(特にモーリス)はステゴ系種牡馬とセットでよく馬券になる。それを踏まえると改修後はさほど気にせずに舞台血統適性としてはやはり申し分なし。コーナーぐるぐるっと回るコースが得意で秀逸なのは4角からのコーナーリング加速。まあ普通にいいよねと。
【A+】


スターズオンアース

母父Smart Strikeは米国型も祖母スタセリタからのラインでがっつり欧州の支え。同じ母父Smart Strikeだとストロングリターンが居たけどもSmart Strikeの血としてはその仔カーリン込みで芝なら中距離志向=特にタフ芝。Smart Strike産駒としてはブレイクランアウト.レッドレイヴン(←若い頃は東京で速い上がりで好走したが)、先週のジャンタルマンタルの父パレスマリスもSmart Strike系で朝日杯当日は稍重→良馬場。そういう志向も見受けられる血なのかなと。祖母スタセリタの母父Dashing Bladeはかつて同じルメールを背に2着激走したオーシャンブルーの母父でSharpen Up内包。「東京重賞より前走東京重賞で切れ負けしてた馬」これがドゥラメンテ産駒の肝で東京重賞3勝、前走東京重賞7勝。東京重賞はスターズオンアースとリバティアイランドのオークス、シャンパンカラーのNHKマイル。スターズのオークスが稍重→良、シャンパンのNHKが稍重、これらと切れ負けがニアリーイコールなのだろうなと。前走東京重賞はスターズオンアースのクイーンC→桜花賞、リバティアイランドのアルテミスS→桜花賞、シーズンリッチの共同通信杯→毎日杯、ドゥーラのオークス→クイーンS等、そして代表的というか鮮烈だったのがドゥラエレーデの東スポ杯2歳→ホープフルS。これらの舞台は急坂や北海道といったところになるつまりパワーや体力。前走JC3着切れ負けというのは自身もそうであるようにドゥラメンテとしても好感。さらにドゥラメンテ産駒の芝ダG1で日本人→外人・外人→外人といういわゆる外人替わりの成績は3-0-2-3。同馬のオークス&JC、ドゥラエレーデのホープフルS&チャンピオンズC、ドゥレッツァの菊花賞。腕が良い外人替わりはむろんどの種牡馬も関係ないとも言えるが、特にトニービンの血はハーツクライもそうであように先駆けだった角田→ペリエのJCジャングルポケットも踏まえると効果大!闘争心.持続脚を引き出す能力等が伝わりやすいのは脈々と受け継がれてるか。今回はビュイック→ルメール。母父が欧州か米国かならタイトルホルダー>スターズオンアースのジャッジであるしトニービンらしく東京ベストは拭えない…しかしドゥラメンテ産駒はコーナーぐるぐるの2600m成績が優秀なように母父とSharpen Upとその他もろもろでここだったかというの可能性はありとみる。
【A+】