4年前の記憶


あれはちょうど4年前の2020年。4年前に別れた恋人同士なら女子はとっくに上書き保存し男子はフォルダにうじうじと保存してるかも!?かくいう私も引きずったもんだ…ということではなくて、何が起きたかって新型コロナウイルスの流行もそうだが牡牝無敗3冠馬誕生という史上初の出来事があった年。その年に新種牡馬としてデビューしたのがキズナ産駒エピファネイア産駒で同期種牡馬。


そんなキズナ産駒は先週日曜に(そう忘れもしない4回目のフルマラソンで初めて途中棄権した日)ジャスティンミラノが共同通信杯を勝ちキズナ牡馬として初めて東京重賞V。さらに前日のクイーンC.クイーンズウォークに続いて土日産駒重賞V。まさに乗りに乗ってる状態。というわけで少し調べてみることに。


2021年世代 9頭
2020年世代 2頭
2019年世代 0頭
2018年世代 3頭
2017年世代 11頭

こちらはキズナ産駒における世代別の共同通信杯までを区切りとした2勝馬の頭数である。これを見ると一目瞭然で2021年世代が3歳となる現世代が好調に推移しておりデビューした2017年世代以来に全体の層の厚さを高めている。まさにこれが自分流に言うと【世代間アドバンテージ】であって世代比較しても、5頭モーリス.4頭スワーヴリチャード&ブリックスアンドモルタルよりも抜けている。そんな3歳世代の好調さも手伝って現時点で(24.2.11現在)種牡馬リーディングを突っ走ってるのがキズナ産駒なのである!年数を経て育成のノウハウやシステムが築き上がってきたのもあるだろうが、初年度産駒が好調に推移した分だけ4年のサイクルで繁殖牝馬の質.相手.配合がマッチした世代という感じになるのかなと。4年のサイクル=初年度産駒の結果を受けての世代ということになろうか。で、実はキズナに続いて好調なのが8頭の2勝馬を出してる同期のエピファネイア。


2021年世代 8頭
2020年世代 8頭
2019年世代 3頭
2018年世代 3頭
2017年世代 3頭

同じようにこちらはエピファネイア産駒における世代別の共同通信杯までを区切りとした2勝以上馬の頭数。2勝以上としたのは18年&19年世代は3勝馬がそれぞれこの時点で存在。またキズナ産駒とは違った曲線ではあるが、イフェイオン.ダノンデサイル.ビザンチンドリームと年明けから重賞を勝ちまくっておりクイーンCでもキズナとワンツー決めたのがエピファネイア産駒のアルセナール。まさにこれも世代間アドバンテージと言えそう。


それぞれに層の厚みを増しているとしてもクラシックへ向けてとなると実績馬が復帰してくるこれからが本番。昨年のクラシック戦線は(特に牡馬が)キングマンボ系種牡馬とノーザンダンサー系種牡馬中心で動いていった印象でそこに世代間アドバンテージが存在していたという捉え方。逆に今年の3歳世代においてのキングマンボ系種牡馬に世代間アドバンテージは薄し。ノーザンダンサー系種牡馬に関しては牡シンエンペラー.牝チェルヴィニアの存在感があって、そこにスワーヴリチャード産駒の牡アーバンシック.牝レガレイラも溢れる存在感。他にも居てるが…確実に世代間アドバンテージあるキズナ産駒とエピファネイア産駒がこれらとどう戦っていけるか!?3歳世代重賞はディープ&キンカメ全盛だった数年過去傾向より今の世代間アドバンテージをしっかりと見つめたいなと


”4年前の記憶”4年のサイクルという当記事からの意味で今年デビューする2歳馬で先取りで注目するならドゥラメンテ産駒とモーリス産駒。それぞれキズナ産駒とエピファネイア産駒がデビューした翌年に産駒がデビューし2歳リーディング2.3位になっている。

2021年世代 0頭 5頭
2020年世代 4頭 4頭
2019年世代 4頭 5頭
2018年世代 7頭 3頭

こちらは(左)ドゥラメンテ産駒(右)モーリス産駒における世代別の共同通信杯までを区切りとした2勝馬の頭数。これを見て面白いなあと思ったのがキズナ産駒とドゥラメンテ産駒の曲線が非常に似ているという事。となると、ラストクロップという難しさはあるにせよ特に今年デビューするドゥラメンテ産駒が世代間アドバンテージを握る可能性は感じる。


それぞれその時の新種牡馬との絡み等も関わってくるとは思うが、記録と記憶の大切さ…だからこそコラムとしてここに記しておきたい。