ホープフルステークスを終えて

↑で考察したが結果的には
1着 レガレイラ【B】
2着 シンエンペラー【A】
3着 サンライズジパング【B+】

C以下に評価したのが3.5番人気だったので(読んでる人がどう評価するかだが)考察的にはまずまずの手応え。


◎ゴンバデカーブース
▲タリフライン
△シンエンペラー
注センチュリボンド
×レガレイラ
最終的な印はこれも…◎ゴンバデカーブースが出走取消、からの▲から◎に引き上げたタリフラインが競争中止。何だか2023年の最後の最後に凄い終わり方になってしまったw


ただ今後に確実に繋がると思われるのでここはしっかりと振り返っておきたい。


まずは今世代で優位性ある血という観点から改めて

’23
ホープフルS
1着 スワーヴリチャード×ハービンジャー
2着 Siyouni×Galileo
3着 キズナ×Zoffany
京都2歳S
1着 Siyouni×Galileo
2着 ハービンジャー×メイショウサムソン
3着 ジャスタウェイ×Champs Elysees
札幌2歳S
1着 デクラレーションオブウォー×アルデバラン2
2着 スワーヴリチャード×コマンズ
3着 キズナ×ヴァーミリアン

あくまでもここでの優位性というのはコーナー4回に限定してみる。父としてのSiyouni.ハービンジャーはノーザンダンサー系、母父としてのハービンジャー.Galileo.Zoffany.メイショウサムソン.Champs Elyseesはノーザンダンサー系であるが欧州型。昨年の世代も父ノーザンダンサー系そして父キングマンボ系がメインで活躍していったが、今年の世代も父ノーザンダンサー系そしてさらに母父ノーザンダンサー系というのがメインとして回っていきそうな気配。プラス新種牡馬であるスワーヴリチャードとこの世代評判良いキズナのハーツクライとディープを父に持つサンデー系。


中山世代戦中距離コーナー4回重賞でも父ノーザンダンサー系の出走頭数と3着内のシェアが年々高まっている現実。そして昨年の世代は母父までもノーザンダンサー系が活躍しまくった。


ディープ産駒&キンカメ産駒減少→不在というのとこれらは決して無関係とは思えない。上がりが掛かりやすいという面からしてもこのノーザンダンサーの血が今世代のコーナー4回重賞(特に中山)ではイニシアチブを取っていきそうであるなと現時点では




レガレイラ

父スワーヴリチャードが新種牡馬。ここまで24勝は新種牡馬ではトップ。9月までに15勝を挙げており完成度特に仕上がり早というのはその父ハーツクライよりも母父であるUnbridled's Songの影響力が大きいか。スワーヴリチャード産駒は芝だと20勝中1-3枠で3勝・4-8枠で17勝と一見外枠が良さそうに見えるが20勝は全て馬番⑪番より内でのもの。これはつまり少頭数で勝っているということ。実際数字を見ると見事なまでに少頭数>中頭数>多頭数という成績になっている。今回は外目の枠ではあるがフルゲートは試練。ただコラソンビートはこなしたように牝馬となると脚が速く優等生な面が牡馬よりはありそうではある。リファールクロス有りで小回り持続力UPも見込めそうであるし。スワーヴリチャードの父ハーツクライ、そのハーツクライを父に持つジャスタウェイ、共に産駒は牝<牡傾向で牝馬で上で活躍傾向にあるのは母方が欧州志向の馬。そういった意味では母父ハービンジャーと曾祖母ウインドインハーヘアからすれば悪くないのかも。母が姉妹同士で牡馬クラシック候補と噂されるアーバンシックと同構成血統で共に羽ばたくか。

考察より


どの馬にも当てはまることだろうが…特にスワーヴリチャード産駒は牡馬と牝馬で分けるべきか!?と思えるような勝ちっぷり。優等生とかではなくてとんでもなかった!母父ハービンジャーにリファールクロス、曾祖母がウインドインハーヘアで母方は欧州志向。ハーツクライのリスグラシュー、ジャスタウェイのルージュエヴァイユが代表されるように、産駒が牝<牡傾向なハーツの血を継ぐ者たちと同様に推移していくのか。

アーバンシック血統表

母ロカの全妹で同じスワーヴリチャード産駒なのが牡馬クラシック路線で注目されてるアーバンシック。これは牡馬なのでまた色々な考えを巡らすのだが、同構成血統が牡牝クラシックを沸かせるもしくは制覇というのはこれまであっただろうか?ということでアーバンシックとレガレイアの行く末を注目していきたい。そして後で触れるがシンエンペラーとアーバンシックはレースでの親和性がありそうである。


シンエンペラー

Siyouni×Galileoという欧州ノーザンダンサー系配合で凱旋門賞馬ソットサスの全弟。この馬が登場するまでのSiyouni産駒は欧州型でも芝1200m戦に特化し、らしいのは軟らかめの馬場(クッション値低め.含水率高め.道悪)が得意であったこと←SiyouniがCozzene内包でその血の影響力が大きかったかも。それを前走2000mでクッション値9.9を勝ってきてるのだからSiyouniでも枠外の可能性。普通凱旋門賞馬が日本へ来たらとなると厳しいイメージだがミスプロの5×5×5×5という4本持ったクロスが同馬にとって適応力を増してるのと今の血統の流れにフィットしてるかもしれない。あとは今の中山は昨年よりクッションが硬めで推移し例年より速い馬場というところだけであろう。

考察より


好位からの横綱相撲も2着。Siyouni×Galileoでまさに新時代とマッチした配合か。好位からの競馬.馬群を縫いながら差す競馬.上がり速い加速ラップ、色んな競馬を身に付けてきて現時点ではダービー候補NO.1という位置付けでも良いくらい。それは昨年のダービー馬タスティエーラがミスプロを3本のクロスそして同じ父欧州ノーザンダンサー系であったところから。

タスティエーラ血統表
シンエンペラー血統表

そしてシンエンペラーが馬券になったレースを振り返ると、

ホープフルS1着 レガレイラ 母父ハービンジャー
ホープフルS3着 サンライズジパング 母父Zoffany
京都2歳S2着 プレリュードシチー 父ハービンジャー
京都2歳S3着 サトノシュトラーセ 母父Champs Elysees
新馬3着 ジーティーポライト 父ハービンジャー

ハービンジャーの父がDansili、Zoffanyの父がDansili、そしてChamps ElyseesはDansiliの全弟。つまりDanehill×Hasiliを相手に連れてきすぎてる!人気薄が混じってる点からもこれは決して偶然でもなんでもなくシンエンペラーと方向性が同じ血なのであろう。皐月賞かダービーでスワーヴリチャード×ハービンジャーのアーバンシックとの両立の可能性を示唆しておきたいなと。


サンライズジパング

キズナ産駒で母父Zoffanyがダンチヒ~ノーザンダンサー系。Zoffanyの父がハービンジャーの父でもあるDansiliで、京都2歳S2着馬の父がハービンジャー・京都2歳S3着馬の母父がDansili全弟というのは繋がってはくる。その母方にはニジンスキーが3本入ってるがキズナ×母方ニジンスキーというのは相性良な組み合わせ。牡馬だとディープボンド.ハギノアレグリアス.ハピ.サヴォーナ.インプレス.クリスタルブラックがそうだがかなりパワー.体力寄りな面々。ニジンスキー3本はここではだいぶやりすぎとも思うが

考察より


キズナ産駒4頭の中で最先着したのが母方が最も欧州志向が強くパワー.体力UPだったこの馬。キズナ牡馬はまだ東京重賞未勝利なだけにこういう中山2000mのような舞台はそこよりは合っていて世代の血統質にも現時点ではフィットした感。ただかなりパワー.体力の供給がありそうなので今後この好走から過信は禁物。適したところが少ないような気も。


その他の馬


アドミラルシップとミスタージーティーは新馬→G1で4.5着とよく頑張った。前者はゴールドシップ×キンカメ、後者はドゥラメンテ×サドラーズウェルズ。ベクトル的に結果から合っていたのだろう。


ここまで前走新馬勢が頑張りを見せていたのならしっかり走ってのタリフラインの結果が見たかった。

2年目産駒となる父サトノダイヤモンドに母父Pour Moiはサドラーズウェルズ系。その母父にまずは好感が持てる。しかも現2歳世代でサトノダイヤモンド×母方サドラーズウェルズとの組み合わせが同馬込みで既に4頭勝ち上がっており、それが勝ち上がり11頭中なら相性間違いなく良し。初年度産駒サトノグランツ.シンリョクカも母方欧州志向だったので方向性が見えてきている。父だったディープ産駒より鈍重さがあるだけにそれを薄めて上でやるには米国よりは欧州の血を放り込んでやるみたいな。そしてサトノダイヤモンドはキズナ産駒と近いイメージ。サトノグランツにディープボンドの京都新聞杯、シンリョクカにマルターズディオサの阪神JF、ダイヤモンドハンズにアスクワイルドモアの札幌2歳S、重賞で馬券になったレースはキズナ産駒が先に馬券になってたレースであり、神戸新聞杯では1.2着、京都新聞杯では1.3着とサトノグランツとセットで馬券になったのが共にキズナ産駒。ホープフルSのキズナ産駒は【0-0-0-2】であるが買うならセットでというのも良かろう。そんなサトノダイヤモンドの半妹を母に持ってたのが昨年Vのドゥラエレーデ。そして前走この配合で上がり33.4は強烈な違和感

考察より


サトノダイヤモンド産駒とイメージ近いキズナ産駒が3着に頑張っただけに尚更。


シリウスコルトも外からじわじわと頑張っていた。マクフィ産駒で同配合のペイシャフェスタ、オールアットワンスの2回目のアイビスSD、のように穴馬として狙うに今後価値が上がりそう。基本地味な血統だけに人気になり難い面があるだけに。


ショウナンラプンタ血統表

キズナ産駒。Unbridled's Song.Storm Catの血が母方に。キズナの父であるディープと相性良い母方の血を持ってきてディープ代わりとしてキズナに付けたイメージ。その2系統がそれぞれ母父.母母父にという構成で米国型の母方。5代母方にキズナと相性良いニジンスキー持ち。相性良な組み合わせであるが牡馬だとディープボンド.ハギノアレグリアス.ハピ.サヴォーナ.インプレス.クリスタルブラックになってかなりパワー.体力寄りな面々になるが、ニジンスキーがだいぶ奥にある分だけスピード供給はあるように感じる。

考察より

ショウナンラプンタは米国要素の母方がここでは強すぎた感。キズナ産駒でここに合うとしたらサンライズジパングのほうというジャッジだっただけにこの結果は仕方なしと捉えてる。コーナー4回重賞中山ではないところなら巻き返す可能性は十分。


ヴェロキラプトルは逃げの競馬。

父スワーヴリチャードが新種牡馬。ここまで24勝は新種牡馬ではトップ。9月までに15勝を挙げており完成度特に仕上がり早というのはその父ハーツクライよりも母父であるUnbridled's Songの影響力が大きいか。スワーヴリチャード産駒は芝だと20勝中1-3枠で3勝・4-8枠で17勝と一見外枠が良さそうに見えるが20勝は全て馬番⑪番より内でのもの。これはつまり少頭数で勝っているということ。実際数字を見ると見事なまでに少頭数>中頭数>多頭数という成績になっている。今回は前走7頭立て大外→フルゲート1枠というのはスワーヴリチャード的にまず試練に感じる。しかもその父であるハーツクライ産駒が中山1枠2000m重賞を鬼門に【0-0-0-11】(11頭中7頭が5番人気以内)。小回り内枠をキュッキュッと回る器用さよりは大箱でドンと追い掛ける、もしくは小回りでも外からズドンという感覚。まさにこれはTHEトニービンであるのでねえUnbridled's Songというよりは。母方のGiant's Causeway×ヌレイエフはいいのだが

考察より

スワーヴリチャードの現状そして父父ハーツクライ~トニービンからしての中山1枠に少→多頭数。逃げたので器用さというジャッジはし難くなったが…正直現時点での評価は難しいとしておきたい。ただスワーヴリチャード産駒特に牡馬的にヴェロキラプトルとのところで触れたような特徴はあるということは頭の片隅に。


ゴンバデカーブースは出走取り消し。結果はどうなってたか分からないが走っての着順が知りたかった。次もしコーナー4回中山重賞なら買ってしまうとは思うが…