POGクロストーク~vol.4③
NackyさんとのPOGクロストーク第3弾です。前回から共に指名した馬を上位から紹介していきトークしてます。
そしてこれまでのクロストークをバックナンバーとしてまとめていってるマガジンが☟こちらです。
さて今回の第3弾では、Nackyさんの4.5.7.9位指名馬、メンクの3-5位指名馬をピックアップしその指名理由と共にトーク。10頭指名の中で大体半分まで指名してくるとここからは全体の指名バランスを気にしたくなるという部分では共通ですかね。では、いってみよう~。
メンク 「では、私の3位指名はアイリッシュシーの2020。新種牡馬である父リアルスティールの牡馬。馬名レッドダンルース」
【指名理由】
父リアルスティールの祖母MonevassiaがKingmamboの全妹。これを考えるとKingmambo持ち牝馬と掛けて強調させる馬を!と考えたものの…ふと思い浮かんだのがディープ×祖母ラヴズオンリーミーに母父Danehill Dancerのテルツェット。ここからまずMonevassiaとDanehillが相性良さげで面白そうかなと。
さらに調べると海外ではありますがDanehill×MonevassiaのRumplestiltskinが欧州最優秀2歳牝馬に。そのRumplestiltskinを母に持つ父GalileoのTapestryが海外G1勝ち(ヨークシャーオークス)。ここは日本であってもMonevassia.Danehill.Galileoと揃ったこの馬を一発に期待し指名。
メンク 「実は当初リアルスティールで狙ってたのがサンタフェチーフの2020でして、母母父Tiger HillがDanehillだったんでね。しかもAlzaoのクロスに牝系がドイツのいわゆるSラインで、これはシュネルマイスター.サリオス.サラキアと活躍馬多数。でも2位で先に指名されてしまいました💦それで代わりにDanehillでと思ったらこの馬に行き着いたというわけで」
Nacky 「やっぱりリアルスティールの血統表みてどこをいじろうかと考えた時に最初に目が行くのはMonevassia≒Kingmamboですよね。僕はこの後でそこをストレートにクロスさせた馬の指名に踏み切りましたが、Danehillとの相性が良いというとこまでは調べきれてなかったのでそこはやっぱりメンクさん流石だなあと。この馬についてはサドラー≒ヌレイエフとSecretariat≒Cozzeneあたりも抱える関係でかなり欧州の柔らかさを備えそうなので、そこを活かした中距離馬に出てくれたら楽しみが増しそうですね」
メンク 「血統見る人ならやっぱりそこに目が行きますかね。なんとなくテルツェットが思い浮かんでもうちょいDanehillの推しが欲しいなあって調べたら海外馬に居たというね。日本では重いほうの分類になるやろうけどね。これも矢作さんでノーザンやから筋は通ってはいるかな。1位も東サラやしなんかここの馬は血統心をくすぐられるのも?」
Nacky 「多分血統趣味の合う馬主ってありますよね、僕もノースヒルズとかトーホウさんは何故か指名に入ってきたりしますもんw」
メンク 「では、Nackyさん4位指名の馬お願いします」
Nacky 「4位です。馬名ガルヴァナイズ。父リアルスティール母カヴェルナの牡馬で栗東友道厩舎入厩。今年は大魔神馬を2頭ですねw」
【指名理由】
まさに先ほどの流れで、Monevassiaいじりを考えた時に母方にKingmamboを持ってる馬で強めの全きょうだいクロスをかける、という観点で見たんですね。で、それこそ矢作厩舎にラヴズオンリーミーの2020も居たんですけど先に取られてしまったので、もう1頭候補にしていた母カヴェルナをピックアップしたという次第。この馬はもう今月半ばの阪神マイルで鞍上福永でデビューまで予定が決まってきてるみたいなので、先陣を切ってくれることを期待したいです。
メンク 「そういう観点からいけばその馬に目が行くのは納得ですし、自分もリストアップはしなかったですが認識はしてました。あー!!ラヴズオンリーミー×ドゥラメンテでKingmambo≒Monevassiaの3×2の超近親配合って馬ですね!この馬も含め早期デビューが約束されたガルヴァナイズがリアルスティールでこの血強調でどこまで走れるか?がまずは命運を握りそうです」
Nacky 「そうですそうです、それにしてもこの辺もノーザンファーム生産で、「Best to Best」がモットーなんて言ってた社台系もこんなに野心的な配合するんだと改めて唸ったのは間違いないです。リアルスティールの配合方向性を測る上で成績が楽しみですね!」
メンク 「では、メンクの4位指名です。シラバリーの2020。ドゥラメンテ産駒の牡馬。馬名ジャスティンダンク」
【指名理由】
ドゥラメンテが上で成功してるパターン(G1馬2頭も)同様に母方にミスプロとネヴァーベンドを持つ馬。そして祖母Betaはバゴの半妹。バゴと言えばクロノジェネシス.ステラヴェローチェを輩出したがこの馬の近親にあたるのがマカオンドール。この3頭全てノーザンファーム馬で育成の力と言えばそれまでだが、父キズナの兄2頭が2戦目までに勝ち上がってるのを見るとこれは早期に期待したくなる血筋と言っていい。Betaの母のラインMoonlight's Box~Coup de Genieからしてもそれは可能性十分。母がCoup de Folie3×4クロス馬でHalo.Almahmoudが強調されて活力注入ならなるほどなと。そして馬主さんに勢いがあるのもいいんじゃないかと。
Nacky 「むしろMachiavellian=Coup de Ginieの全きょうだい3×4ですねこれは。あと、母父ストリートクライにNever Bend入ってるのもいい感じ。ドゥラメンテ牡馬の本賞金上位10頭のうち、タイトルホルダー、バーデンヴァイラー、キングストンボーイ、アスコルターレ、レヴァンジルの5頭がNever Bend持ちです。ドゥラメンテの能力のベースはエアグルーヴなので、欧州ナスルーラがワンポイントあって、かつNorthern Dancer色の薄いシラバリー、相当相性良さそうな気がします。サンデーサイレンスを持たない上、Machiavellian=Coup de Ginieはミスプロヘイローですから間違いなく日本向きの機動力アップに貢献するでしょう。いやー、こんな馬がいたかあ、これは配合に惚れますわ」
メンク 「新種牡馬は先を見て~やけど、既存種牡馬は新たなる!というよりも素直にここまでで実績ある組み合わせでシンプルにというのがあって、ドゥラメンテならまずミスプロとネヴァーベンドを母方に持つ馬を探そうと。そしたら『あ!Moonlight's Box持ちがおる!』ってなったから迷わずでした。バゴじゃなく半分バゴっていうのもどっちに出るかはさておき血統心をくすぐられると言いましょうか」
メンク 「では、Nackyさん5位指名の馬お願いします」
Nacky 「はい、では5位指名です。母サマーハの2020、父サトノダイヤモンドの牝馬です。トラミナーという馬名で栗東藤原厩舎入厩予定のようです。シャケトラやラスールの半妹ですね」
【指名理由】
1位の同父産駒同様Haloの重ねがけ要素が強いことが特徴ですが、何よりGlorious Song=Devil’s Bagの全きょうだいクロス3×5が大きいですね。母系はSadler’s WellsやFar North(≒Nijinsky)、Woodmanなどが入ってやや緩めな印象があるのを上手く長距離で活かしたのがシャケトラ、HaloとFar North≒ノーザンテーストで引き締めたのがラスールだと思うので、Glorious Songをいじったこの馬はサトノダイヤモンドの適性を引き継ぎつつ機動力を出せる中距離馬になれるのではという期待を込めました。
Nacky 「この辺からは少しずつ全体のバランスも加味した指名になっています。ここまで牡牝の比率が3:1で、上位でないと取れないかもしれない牝馬を抑えるという意図と、3位がマイル前後向きの構成に見えたところから、少し距離適性が長めに出そうな牝馬、をテーマにしました。その中で浮上してきたのがこの馬です」
メンク 「1位で同じ父サトノダイヤモンドのコンヴィクション2の2020と、これとHalo要素は重なるもここはHaloでも狙い方を分けるのは面白いですね。シングスピールにディープと言えばシンハライトなんでそこにサトノダイヤモンドでシンハライト級までいってくれたらこれは楽しみです」
メンク 「同じ10頭指名なら確かにこのあたりの半分が差し掛かってきたところで全体の指名バランスは考えますよね。自分もあんまり考えてないようでそこは考えました」
メンク 「そして自分の5位はヴァリディオルの2020。オルフェーヴルの牡馬。馬名ヴァリドゥス。ここまで全て牡馬です(考えてへんやんけw)」
【指名理由】
今世代のオルフェはエポカドーロ.ラッキーライラックの活躍後に種付けされた世代のはず。にしては種付け数が少なくてこのあたりは価格高騰や気性面があったものと推測してますが、その分少数精鋭的な感じで付けられた馬はそれなりに期待したくなります。そこからどれをチョイスしようかという時にこの馬はアンドラステの全弟。アンドラステの後ブラックタイド→ドゥラメンテ→ドゥラメンテと付けられてからのオルフェなら勝手に満を持して感。そもそもアンドラステという馬の能力を高く感じてたので、こちらは牡馬でかなり馬格があるようですが姉から前向きな要素をうまく引き継いでいれば面白みがあるかなあと。デカ馬ならダートも込みで潰しも効きそうですしね。
Nacky 「オルフェーヴルは本馬がノーザンテーストの3×4といういわゆる『ノーザンダンサーがうるさい』血統で、そこが競争成績にプラスに働いたんですけど、いざ種牡馬になるとそこを避けて異系感を出したいのがラッキーライラックあたり見ても分かりますよね。そういう意味でヴァリディオルという肌馬は条件に合うと思います。ただ、ミスプロもナスルーラもヘイローもいないので『どこからピリッとした芝向きスピードを持ってこようか』問題はありますよね。そういう意味では確かにダート向きに出たほうが面白い血なのかもしれません。完成もすぐではなさそうなのでむしろ一口で持ちたいし、POGなら『俺あの馬持ってたよ』自慢はできておかしくない血筋だと思いますw」
ここまで各々の1-5位までの指名馬に触れてきましたが、6-10位指名馬に関しては少し省略しながら進めさせていただきます。
Nacky7位指名馬
Nacky9位指名馬
ここまでのNackyさんのPOG指名馬に関してはnoteのほうにまとめられてるのでそちらの方も是非とも覗いてみて下さい。
続く……Coming Soon