POGクロストーク~vol.4②


NackyさんとのPOGクロストーク第2弾です。前回は冒頭トークと今回それぞれが参加したPOGへのコンセプト、それにNackyさんが昨年指名したイクイノックスの話という流れでした。

今回から共に10頭指名した馬を上位から順番に紹介。Nackyさんの1-3位&6.10位、メンクの1-2位&6位をここでは紹介。指名理由を中心に指名馬を熱く語っております。では、いってみよう~




メンク 「さあぼちぼち1位指名見せ合いましょうか。ではNackyさんからどうぞ」


Nacky 「では僕の1位指名ですが、コンヴィクション2の2020になりました。父サトノダイヤモンドの牡馬ノーザンファーム生産で栗東池江厩舎に入厩です」


コンヴィクション2の20血統表(TARGETより)

【指名理由】
まず父サトノダイヤモンドの血統から見ると、この馬は母がアルゼンチンの血統で、母父はDanzigの系統ですが全体としてはHaloが複数入ってて濃いんですね。そこがディープの母父と合ったからあのパフォーマンスかなと。そうすると後はここを重ねるか異系を当てて強調するかどちらかなんですけど、とりあえず重ねる方向で考えた時に、同じくアルゼンチン血統の濃いこの馬が浮かんできました。Southern Haloのクロス、元々持ってるHaloとかとあわせてCosmahとNatalmaを経由してMahmoudを絞り出そうとする感じ、現代向きだと。



メンク 「サトノダイヤモンドの母母父Southern Haloは実は同期であるマカヒキも母母母父に持っていてしかも母方はアルゼンチン血統で共通。相性の良さが窺えますね。そしてSouthern Haloの4×3クロスが発生で重ねたことによりこれがどう生きるか?ですね。牝系を見ると活躍馬を多数出してるディアデラ牝系に辿り着くのでなかなか良さそうです。でもこれは視点が近いなあと。自分も6位で父サトノダイヤモンド×シーオーク2020を指名したんですがこの馬も母母父Southern HaloなんでSouthern Halo4×3クロスなんです!」

シーオークの20血統表(TARGETより)


Nacky 「シーオーク2020はショウミーザマネーという馬名決定まで行ってるのもグッドですね。母父キンカメだとTry My Bestが入るのでまた違った味が出そうで素敵」


メンク 「Southern Haloを重ねてのサトノダイヤモンドがいい方に出るかなあと思って指名したのはお互いにって感じですね。シーオーク2020の母母父Fairy Dancerがサドラーの半妹でこの支えがバランスいいなあとも思ったからね」


Nacky 「みんな大好きSpecial牝系ですね」



メンク 「では、自分の1位指名はイルーシヴウェーヴの2020ハーツクライ産駒の牡馬馬名レッドマジック


イルーシヴウェーヴの20血統表(TARGETより)

【指名理由】
これはダービー前に指名したんですが、ダービーを!となればキンカメ.ディープの後はまだハーツを狙いたい。今世代付けてる馬を見てもハーツ×米国的なダービーで成功し得る配合馬が多いですしね。この馬は欧州志向強めな母方ですが母と母父がスピードタイプ。何と言っても近年ハーツ×ノーザンファームの早期完成型構成の肝であるダンチヒとNiniskiが母方に。ダンチヒ=Dayjur、Blushing Groom持ちまでひっくるめるとダノンベルーガとかなり共通した血を多く持ってます(ダノンベルーガのほうがもっと米国さが前面に出てますが)。兄のアドマイヤビルゴは高馬でそれ含め父ディープの兄たちはもやっとした結果に。そこからハーツに代わったのは狙い澄ましてる感も垣間見えたのでかなり期待出来ると思いました。

現3-5歳父ハーツ×ノーザンF重賞実績馬


Nacky 「ハーツクライはサンデーにトニービン×Lyphardという軽い芝向け欧州血統なので母系が欧州に寄りすぎると軽い芝が合わなかったり、クラシックに間に合わなかったりする。それを米国寄りの血統でどうカバーするかというのがテーマになってることが多いですよね。母方には日本と相性の良いBlushing Groomもですけど、血統構成がDancing Braveとよく似てる名牝Touch of Greatnessが入ってるのもオシャレ。どの血が表に出ても何らかの形で力が発揮できそうな、楽しみな血統だと思います」


Nacky 「ていうか、矢作厩舎、ノーザンファーム、新進気鋭のウマ娘オーナーな藤田さんと、やや表に出てる情報が少ない以外は1位指名に相応しいプロフィールじゃないですかw


メンク 「隠れ良血を狙うって意味ではピッタリでしょ(^^)。ハーツの中でもあまり表に出てなかったんでこれはあっという間に指名が決まりました」



メンク 「では、2位指名いきましょうか」


Nacky 「父キタサンブラック母ハルーワスウィートの牡馬ノーザンファーム生産で栗東友道厩舎に入厩ですね。評価としては実質1位くらい。馬運のいい大魔神所有で連続ダービー制覇を狙ってほしいです」


ハルーワスウィート20の血統表(TARGETより)

【指名理由】
イクイノックスの指名理由の時にDancing Brave≒Alzaoの話をしましたけど、そのあとキタサンブラックの出世馬の血統を見てみたらHaloを多く持つ牝馬との配合も成功してるようで。そうすると、能力の源泉が、似た血統構成のHalo≒Sir Ivor(Alzaoの母父)≒Drone(Dancing Braveの母父)を重ねてるのがキーなのでは、という推論に変わってきたんですね。そこから父キタサンブラックの2歳馬の母方を調べていくと、Haloを2本持っててなおかつ繁殖実績十分のこの馬に辿り着いたという。



メンク 「ヴィブロス、シュヴァルグラン、ヴィルシーナの下ですね。そして1位の馬同様にHalo多重クロス馬になりましたね


Nacky 「同じコンセプトです。それにきょうだいが走ってるのもそうですけど4代母にGlorious Songという良血なのも魅力で、プロフィールからするとこっちが1位にしなきゃならんかったのではと後で後悔してまして2位が回ってくるまではドキドキでした」



メンク 「では、私の2位指名はワーキングプライドの2020父ドリームジャーニーの牡馬馬名ビヨンドザドリーム


ワーキングプライド20の血統表(TARGETより)

【指名理由】
今回1頭は母父ハービンジャーを取りたいなと。それはドゥラドーレス、メイケイエールと2年続けてなかなかの馬が出たのでひょっとしたらブレイクするかも?という発想から。血統構成云々は特にないんですが、母父ハービンジャーを探したら実質ラストクロップになるかもしれないドリームジャーニー産駒がいるということで。ならばこの配合なら近親にクラフトワーク、クラフトマンシップが居てるので(かなり古い)、暮れもしくは正月明けの中山2000mなんかピッタリじゃないかなと。出来れば皐月賞が良いですけどね…中内田ですしある程度2歳からという期待も込めて。情報では目つきが鋭いらしいです。



Nacky 「オルフェとドリジャのきょうだいは相性が良さそうなのはForty Niner、Roberto、French Deputyあたりが定番ぽいですけど、この馬は母系にフジキセキやミスプロが入ってるので最低限の動きは確保してくれそうな気がしますね。ネット上で写真を見ましたが、ヤバい目つきがいかにもステゴの血を引いてるなあと思いました。募集価格も結構強気ですし、馬自体のデキは良いということを反映してるのかもしれません。にしても、これを2位は流石ですw」


メンク 「これは参加者の中でドリジャが好きだと思われる人が居るので先に押さえとこうってことで2位まで持ってきました」


メンク 「では、3位指名お願いします」


Nacky 「3位は母レリカリオの2020父はキズナの牝馬です。ノースヒルズ生産、矢作厩舎入厩予定で名前はフルールとなるようです。今をときめく矢作厩舎の牝馬ですね」


フルール20の血統表(TARGETより)

【指名理由】
これはディープインパクトのニックスから始まる話ですが、ディープ×Unbridled’s Song、ディープ×Storm Catは有名だと思うんですけど、それを両立させたコントレイルは三冠取るまでになった、そしてどうやら、ディープというかウインドインハーヘアとUnbridled’s SongとStorm Catを併せ持ってる馬が黄金配合と言って良いほどよく走ってるようで。で、牝馬が欲しいとなった時にどちらかというと牝馬が走ってるキズナから選ぼうか→キズナはウインドインハーヘアとStorm Catは持ってる、なら母系にUnbridled’s Songを持ってるのを探そう、としたら引っかかってきたのがこの馬。厩舎や某黒本の評価も上々、ということで、残ってたので迷わず取りました。



メンク 「コントレイルがノースヒルズですから生産の意識としてもUnbridled’s Songを持つ牝馬というのはあるでしょうね。母方がバリバリの米国型。TARGETで登録されてる2歳キズナのノースヒルズは(フルール除いて)現時点で13頭いますがその内3頭が母方にA.P. Indy持ちです。フルールの母父もそうですしこのあたり間違いなく狙って生産されてるでしょう」


Nacky 「逆にコントレイルにどんな馬が合うんだろう、は不安でもあり楽しみでもありますね。キズナはともするとちょっと重くというか硬くなるきらいがあるのがStorm Catっぽさを感じるとこで、A.P.Indyを通してSecretariatをクロスして柔らかさを引き出そうっていう試みは面白いんじゃないでしょうか


ラヴェリータの20血統表(TARGETより)
デビルズコーナーの20血統表(TARGETより)


Nacky 「ちなみに6位メジェド、10位トーホウガレオンもお察しの通り3位フルールと同じ思考での指名ですね。メジェドについては3位同様ノースヒルズ生産ですので狙ってるものと思います。トーホウガレオンについては父リアルスティールもキズナ同様母父Storm Catなので、同様の配合の考え方が適用できそう、というところでの指名です」



続く……coming soon