2024/5/1 ガン×ソード再履修/イニョン

ガン×ソード再履修

大学時代に観たアニメ「ガン×ソード」がUNEXTにて配信されていると知り、三日ほどかけて観直した。

「痛快娯楽復讐劇」のコピーの名に恥じぬ作品で、「復讐は何も生まない(キリッ」的な、優等生的な教訓的な落としどころ的な結論的なものに着地的なことはさせず、徹底して復讐を描いている。随所に散りばめられた伏線や小ネタも二週目でより理解しやすかった。水着回までも伏線だなんてわからんて。メカデザもかなり良くて、オリジナル7のヨロイ(それぞれ曜日のコードネームが充てられたロボたち)は足の形が素足なのも斬新。最終回の爽快感も良いぜ。僕の好きなキャラはプリシラ。健気で可憐で強くていい奴な女性ファイター、属性盛りすぎ。

イニョン

パスト ライブス/再会を観た。

奇奇怪怪をはじめ各所で絶賛されている映画。幼い頃、お互いに結婚したいと思うほど惹かれ合った少年少女が、離れ離れになって24年越しに会うことになり……というストーリー。劇中に”イニョン”という韓国語の言葉が出てくるのだけど、日本語にすると「縁」とか「摂理」というニュアンス。運命を感じるほど近づいた人間同士が、今ではまったく違う人生を生きているならば、それは前世で結ばれていたからかもしれないし、来世で共に過ごすことになるかもしれない。つまり、前世があったかもしれないし、いまが前世かもしれない。そういう有り得たはずの可能性に思いを馳せることができるという、残酷でありながらも優しい考えが凄すぎる。エブエブもそうだけど、すべての可能性を肯定しつつ現在地に眼差しを向ける物語は端的に言って強い。「みんな辛いんだから頑張れ」みたいな、はぁそうですか的な正論がいよいよ響かなくなった時代での、現状での最適解はこれかもしれないと感じる映画だった。普段恋愛映画は全くと言っていいほど見ないが、これはとても良かった。恋愛というか人生というか世界だったから。

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