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櫻坂46 3rdTOUR 愛知公演感想




 代々木Day1を見終えた時、私はこの公演をあと9回飽きることなく見れるだろうかと一瞬でも不安に思った自分をぶん殴りたい。
 名古屋よかった、よかったです。行ってよかった。
 やっぱり櫻坂って、毎回成長したステージを見せてくれるグループなんだと、それが私が足を運ぶ理由なんだと改めて思いました。櫻坂は良くも悪くも、まだまだ成長期のグループです。もしかしたら永遠に成長期のグループなのかもしれません。普段はそれぞれのジャンルで活躍の幅を広げつつ、ステージに立てば全員で同じ方向を向いてより良いステージ作りをしようとするこのグループが本当に大好きです。
 
 会場全体での一体感のある盛り上がりに重きが置かれている今回のツアー。聞き慣れた曲見慣れた曲でその盛り上がりを作らなければならない1,2期生にとって、セトリで感じる印象以上に挑戦的なツアーであることは代々木のレポで書きました。

 MCで松田キャプが「東京で自信をつけて名古屋に乗り込んだ」と話していたように、東京公演をふまえてメンバーたちはなにかを掴んだような印象が名古屋公演にはありました。手探り感が消え、私たちがこのツアーでやりたいことはこれだ!と堂々と宣言しているようなステージでした。どこでどう反応が返ってくるか、どこで客席とコミュニケーションが取れるか把握したのであろうメンバーたちは、メリハリのあるステージへと完成度を高めていました。

 特にDay1は現れた瞬間からの気迫が違いました。集中している時のステージの空気ってびっくりするくらい客席に伝わってくるんですよね。ああいう瞬間に立ち会えるのはツアー通いの醍醐味です。ありがとう櫻坂。




(ここから先はネタバレありです。具体的なセトリ、演出等に触れています。)




 今回の名古屋で全4公演入れたことですし、公演全体を通してのストーリの考察をしていきたいと思います。守屋麗奈ちゃん推しの偏った解釈と受け取ってもらって構いません。

 今回のツアー本編はMCを挟み、大きく4つに分けられると思います。(夏の近道に関してはMC含めツアー通してのストーリーとは乖離している3期生紹介パートだと考えます。)
 ①無機質な主人公(プロローグ)が、②恋に落ちて愛と喪失を知り、③運命に抗い戦いながら、④なにかを引き換えに未来を手に入れる(エピローグ)物語です。

①無機質な主人公
 [OVERTURE→Dance Track①→01 cool→Dance Track②→02 半信半疑→03 摩擦係数→MC]
 OVRETURから最初のMCに入るまでの演出は2ndの面影を強く感じます。どこか無機質で人間味のないような2ndツアーの主人公と同じ人格ではないかと考えています。自分の感情を押し殺したcoolから始まり、半信半疑ながら信じるという概念を手に入れ、摩擦係数で吹っ切れるという流れです。摩擦係数で締めるあたりも2ndの振り返りと捉えられると思います。

②恋に落ちて愛と喪失を知る
 [04 それが愛なのね→05 恋が絶滅する日→06 Day1 ブルームーンキス / Day2 偶然の答え→07 五月雨よ→08 もしかしたら真実→09 無念→MC]
 このパートではそれ愛から始まり、明らかに恋に浮かさた曲が続きます。盲目的な恋を愛と捉えたそれ愛、始まらなくてもいいから終わらないでくれと極端なまでの恋愛感情を語る恋絶。ブルムンも偶答も盲目的な恋の歌でどっぷりと恋に浸かっている楽曲です。それらを経て五月雨よで主人公は本当の愛を知るのでしょう。
 その恋がとうとう実らなかったのか、実ったものの愛が続かなかったのか。どちらにせよ幸せな日々は終わりを告げたようです。もしかしたら真実は守屋麗奈ちゃんが大きな扉を開ける演出で始まり、主人公が新しいフェーズに入ったのを示唆しています。歌詞の内容から察するにそれまでの愛や恋は手からすり抜けて思い出になってしまったようです。
 このパートのラストに置かれている無念はまさに後悔を歌っています。ラストの松田キャプの晴れやかな表情はこの後の運命に抗うパートに繋がっていきます。

◎3期生紹介パート
 [Dance Track③→10 夏の近道→MC]
 ここは本編のストーリーからは独立した3期生紹介パートだと考えます。盛り上がりという観点からすれば、ここでブーストをかけてくれるので3期生は立派に仕事をしていると思います。
 (もしくは主人公にとって恋に落ちた当初の瑞々しい感覚を思い出させるトリガーになっていると捉えることもできそうです。)

③運命に抗い戦う
 [Dance Track④→11 魂のLiar→Dance Track⑤森田ソロ→12 Nobady's fault→Dance Track⑥藤吉ソロ→13 なぜ 恋をして来なかったんだろう?→14 流れ弾→15 Dead end→Dance Track⑦山崎ソロ→16 条件反射で泣けてくる→17 BAN]
 無念に暮れていた主人公ですが、魂のLiarで覚悟を決めて再び立ち上がります。今ツアーのノバフォやなぜ恋、流れ弾においてはなにかに抗っているような演出やパフォーマンスが印象的です。デトエンでは3期生も新戦力として加勢し勢いを増しながら、運命に抵抗していきます。特に名古屋においてこの4曲はかなり好戦的でした。
 最終決戦を迎えた主人公は条件反射でかなりギリギリのところに追い詰められながらも、BANの魔改造ユニゾンダンパートで覚醒し、望んだ未来を勝ち取ります。しかしその勝利には代償がありました。主人公は未来を手に入れた代わりに、なにかを失っています、その失われしものを担っているのが守屋麗奈ちゃんです。
 戦いを終えた瞬間であるBANの最後、守屋麗奈ちゃんはステージにいません。
 魔改造されたユニゾンダンスパートを終えた瞬間にステージから消えています。つまり己の全てを出し切った瞬間に消えているのです。

④なにかを引き換えに手に入れた未来
 [18 桜月]
 逆さ吊りなって現る真っ白な桜は幻想的ですが、色のない桜はもうこの世のもの(同じ世界線のもの)ではない麗奈ちゃんを象徴しています。わずかにちらりちらりと落ちる花びらも、終わりを彷彿とさせます。その後、桜は桜色に染まりますが、これは思い出の中の桜であり、舞っている花びらも増え満開の日を思わせます。その花びらたちが散り終えた瞬間、桜月のイントロががかかります。

 失われたものである守屋麗奈ちゃんが何かを懐かしみ思い出すように一人で登場し、切なさを一身に纏い一人で舞い続けるなか照明が落ちて本編は終了します。
 曲の終わりに麗奈ちゃんを花道に送り出すメンバー達ですが、麗奈ちゃんに直接触れていません。おそらくもう触れられない存在なのです。このツアーの桜月はMVで構築された世界観が忠実に再現された桜月だと考えています。守屋麗奈ちゃんはほかのメンバーとは別の世界線なり時間軸なりの存在としてステージにいます。いるけど存在していないのです。いないからこそ存在を強く感じるとも言えます。そう捉えるとこのツアーは桜月MVの前日譚になっていると考えられるかもしれません。

 …というのがが本編全体の解釈です。が、うーーーーーん。ちょっと無理やり解釈している気もするので、今後のツアーで色々見ていきたいですし、色んな人の解釈聞いてみたいと思っています。



さて以下より全曲雑感。
 下手スタンド後方から参戦。両日ともに同じブロックで、Day2で斜め後ろに下がった感じ。定点観測できるのでこれはこれで良し。

OVERTURE
Dance Track①

 後半レーザー演出でインストールされるようにセンステに現れた玲ちゃんがメインステージへ振り返った時、上段の真正面に麗奈ちゃんがいる構図、れいれなの二人に期待している身としては激アツ。

01 cool
 カラフルな液体が入った瓶がモニターに映っている。それぞれに個性がありながら、型にはまってしまっているのを象徴しているかのよう。

Dance Track②
 やっぱり天ちゃん、ほかのメンバーより二回りくらい大きく見える。モニター、色の組み合わせはころころ変わるけれどずっと二分割の二色展開されていて半信半疑を仄めかしてたんすね、なるほど。

02 半信半疑
 麗奈ちゃんの横顔。落ちサビ前のヒットの振り付けの小林さんすげぇ。

03 摩擦係数
 2ndのヒリヒリが戻っていた。曲前のライトの演出の時から空気の締まり方が違った。

MC
 「東京公演で自信をつけて名古屋に乗り込んできている」と語る松田キャプと頷くメンバーたち。特にDay1はメンバーたちの気合がこれでもかと全面に出ていて熱かった。

04 それが愛なのね
 「The Timeに出てた松田より声小さいんじゃねーか!?」っていう天様の煽り、最高だった。もう天様は何も恐れずに思い切り煽ってくれたらええ。
 スクリーンに英字が打ち出されているなと思ったらSOREGAAINANONEでした。ずっとSOREGAAINANONE。SOREGAAINANONE。
 
05 恋が絶滅する日
 曲冒頭の麗奈ちゃん夏鈴ちゃんのすれ違いを見逃したくなかったのになぜか見ていない、切腹。ただ落ちサビのところで有美子会長と向かい合って踊る麗奈ちゃんが、会長と目を合わせてにっこにこで踊っていて泣けてしまった。なぁ有美子、卒業すんなよ…

06 Day1 ブルームーンキス / Day2 偶然の答え
 ブルムン松田キャプもだけどちゅけもやりすぎで笑ってまう。
 

07 五月雨よ
 Day1は麗奈ちゃんほんの少し遅れて登場、スポットライトに入り込まないようにしながら冷静に持ち場に向かってて好。パフォーマンスも好きだけど、移動とか捌けとかも「お仕事してる!!」って思えてめっちゃ好き。Day2は遅れることなく完璧なタイミングで持ち場に立ってて好。

08 もしかしたら真実
 ユニゾンでのダンスが意外と多いのでふわっふわの衣装は一斉にふわっふわする。シュッ!フワッ!!ファサーッ!って感じ。麗奈ちゃんが上段にいながら、下段のメンバーとしっかりユニゾンでのダンスを合わせている。

09 無念
 代々木ではなんとなくしか見てなったモニター上段は前半は海の上を飛んでいるような映像で後半は空飛んでるみたいな映像。下段はずっと滑走路みたいな真っ直ぐの道路走っている。「走り続けろ」の歌詞に忠実。ラストの松田キャプの清々しい顔が無念っていう苦々しい概念を爽やかなものに変えてくれる。松田キャプの明るさにこんなところでも救われる。

MC
 みんな大好きケロトッツォ。

Dance Track③
 やっぱり的野さんのかっけぇダンスすきや。3期生、ひよこちゃんで限界女オタばかりなのにめちゃくちゃ踊れてかっこいい。かっこよく踊るけどかわいい一面もある先輩方と逆向きのギャップ持ちなの良い。

10 夏の近道
 爽やか楽しい眩しい~!会場の待ってました感も相まって、もう絶対外さないキラーチューン。花道駆け抜けるだけであんなに爽やかなの本当にすげぇや…

MC
 お見送り会から引っ張ってきた話題だったり、そこさくネタだったり、楽屋での出来ごとだったり、キャッチフレーズだったり、毎回話題変えて自己紹介してくるのすご。2日目はこんなぎちゃん不在だったので、最初のあいさつを全員で「こんなぎー!」にする3期生の絆。

Dance Track④
 田村山﨑守屋のセンステ登場組、麗奈ちゃんが小さく見えないのでめちゃくちゃ頑張っているんだと思う。かっこいいな、惚れてまうがな。推しメンさん、地道に着実にスキルアップしているの本当に尊敬する。

11 魂のLiar
 クラップしてほしいとのメンバー発信があったようなのでクラップ勢増えてた。私もペンラ手首からぶら下げてクラップした。小林さんクラップでさえおそろしく絵になっててかっこよい。

Dance Track⑤森田ソロ
 森田さんが踊っているの、ずっと見ていたいよ。かっこよくてかわいい。細かな音まで聞いて踊っている人だよねぇ。どんな動作にもきちんと根拠がある感じ。

12 Nobady's fault
 森田ジャンプ復活!よっしゃ!!!名古屋公演のハイライトはここ!!
 代々木ではタワーで高い高いされていたひかるちゃん。代々木と同じように上がっていった森田タワーが上段ステージの高さで止まった時、心臓が変な動きをし始めた。上段ステージにひかるちゃんが移動したとき、息が止まるかと思った。いやでもまさかね、だって上段ステージだって狭くて高いしって自分に言い聞かせた。気づいたら祈るように両手を組んでいた。ひかるちゃんがにやりと笑ってしゃがむ。え、本当に???
 
 ひかるちゃんが、飛んだ。

 ッハ―!!!これが!これが見たかったんだよ!!ありがとう名古屋!!

Dance Track⑥藤吉ソロ
 藤吉さんは森田さんとは対照的に、自分のパフォーマンスに音を従わせているように踊る。自分が音を操っているかのように踊る。

13 なぜ 恋をして来なかったんだろう?
 センステ外周を颯爽と歩きながらレスを送る麗奈ちゃん、スーパーアイドルでかっこよい。下手からだと中央モニターで向こう側にいる麗奈ちゃんが隠れてしまうので、こちら側の正面が小林さんのさすがすぎるパフォーマンスを堪能、眼福。

14 流れ弾
 Day1は火花が散っていなかった。会場都合でなにかしらの制限あるんかしらって思っていたら、Day2では火花復活していて沸いた。なんなら代々木より火花出てた。花道からメンバーを操る保乃ちゃん魔法使いみたい。

15 Dead end
 村山さんと的野さんのダンス、会場にいるオタクを取って食べてしまいそうな迫力があってめちゃくちゃ良い。村井さんセンターで確かに存在感あるんだけど、いい意味でちゃんとほかのメンバーにも目が向く。

Dance Track⑦山崎ソロ
 天様ランウェイ、今回もセンステが小さく見える。天様が立てば、広いセンステもただのお立ち台。

16 条件反射で泣けてくる
 天ちゃんがセンステにいるため発生するメインステージ守屋森田田村の並びは今ツアー限定フォーメーションだから必見。
 花道移動しながらポーズを決める「あとの祭り十番祭り」ポイント、代々木より花道が短かったので、小林守屋の二人が背を預けるように斜めに交差してそれぞれの方角にポーズ決めてて(伝われ)、阿吽の呼吸感に痺れた。

17 BAN
 魔改造ダンスの直後、本来のユニゾンダンスパートに入る直前に麗奈ちゃんがダッシュでいなくなる。めーっちゃダッシュしててきゃわ…

スーパー麗奈ちゃんタイム①
 メインステージでは、白く照らされた桜がゆっくり逆さに吊り下げられて登場、ちらりちらりと花びらが舞う。その御麗奈ちゃんが登場のタイミングで桜色に染まる。花びらの量も増える。花びらが散りきったタイミングで、桜月のイントロがかかる。
 Day1、立ち止まって振り返る動作をしていたのが印象的。


18 桜月
 お願い、行かないで、麗奈ちゃん。

 

スーパー麗奈ちゃんタイム②
 センターステージのメンバーたちに背を押されてひとり花道へと歩き始める麗奈ちゃん。背を押されている瞬間、メンバーたちは麗奈ちゃんに直接触れていないのが肝ですね。ゆっくりと振り返ることなく麗奈ちゃんとは違う向きの舞台袖に捌けていくメンバーたち。周囲と隔絶された円柱モニターの内側で舞い踊りながらEND。
 Day1は麗奈ちゃんが頬で涙を拭うような仕草をしていたのが印象的だった。

アンコール
EN01 Buddies

 Day1井上大沼、ひかるちゃん。Day2土生先生と綺良ちゃん、みぃちゃんが近くにご登場。代々木と同じ顔ぶれで同じ場所に登場するのかなと思ってたけど、全然違ってたので推しメンが近くに登場するかは本当に運ですね。
 センステのこちら側に麗奈ちゃんがいるのは見えたけど、心の中で「ごめん…」言うて近くのメンバー見るタイム。ごめんね麗奈ちゃん、麗奈ちゃんのこと大好きだよ。でも抗えないんだ、こんなに近くにメンバー様が現れてしまったら。
 Day1、ひかるちゃんが3メートル先で踊っててレスもらおうかなって思ったけど、麗奈ちゃんの顔がよぎってできんかった(変なところ硬派なオタク)。近くのひかるちゃん推しがばっちりレスもらってたの見てほっこりできたのでヨシ!
 Day2、レスを配る土生様チャラくて最高。みぃちゃん白すぎて発光していた。

MC
 麗奈ちゃん一生懸命回しててえらい。

EN02 櫻坂の詩
 桜ピンクと普通のピンクでいつも分からなくなるし、なんならパープルと桜ピンクの違いも分からなくなるときありませんか?(なんの話?)


 以上、愛知公演感想。
 福岡は2日目のみですが、有美子会長卒業をしっかり目に焼き付けようと思います。


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