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売上を上げるにはどうしたら良いのか?の話|ファシリテーターの雑談02

BtoB事業会社に所属していたとき、売上を上げるにはどうしたら良いのか?を雑談(愚痴かも・・・。)されることが結構あったので、鉄板の会話をメモしておきます。

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大前研一氏が40年前に執筆した著書の新装版「企業参謀 戦略的思考とは何か」を引用および文脈を参考にして会話。

「ものの本質を考える」が大事という話

売上を分解する。

売上(円)= マーケットサイズ(円)× マーケットシェア(%)

仮にA社は、昨年と売り上げが同じ(つまり成長していない)場合
以下のような原因のパターンが考えられる。

昨年と今年の売上が同じ場合

1)マーケットサイズ変化なし × マーケットシェア同じ
2)マーケットサイズ拡大 × マーケットシェア縮小
3)マーケットサイズ縮小 × マーケットシェア拡大

マーケットサイズの起点に考察をすすめる。

【考察1】「マーケットサイズ変化なし」の場合

「マーケットサイズ変化なし」とは「市場が成熟期」になっているということ。
「市場が成熟期」に入っている場合、売上を上げるためには、マーケットシェアを拡大させる必要がある。

マーケットシェア拡大のために、以下の質問を行う。

「当製品の市場におけるシェアの決定要因は何か?」という設問と
「当社がその決定要因を十分持っているか?」「十分にコントロールできるか?」という設問とを併用

決定要因の例

・製品の質
・サービスのクオリティ
・価格
・のれん(ブランド力)
・セールスの質
・セールス拠点の数および分布
・SNSのフォロワー数

上記いずれも、経営資源を集中投下できれば、売上を伸ばせる可能性は十分にある。ただし「市場が成熟期」のため大きな成長は期待できない。

経営資源を集中投下してマーケットシェアを数%拡大させ、売上を10%程度向上させるべきか?が経営の判断ポイントとなる。

【考察2】「マーケットサイズ拡大」の場合

「マーケットサイズ拡大」とは「市場が成長期」になっているということ。
この場合は、【考察1】でのマーケットシェア拡大のための打ち手を、とにかくやる。

仮に、売上が変わっていない(増えない)場合は、経営資源の配分が間違っている可能性がある。または競合他社が、自社に比べて積極的な経営資源の配分を行っている。

「市場が成長期」なので、経営資源を的確に投下できれば売上は大きく向上させられる。

より経営資源の大きい所が一気にマーケットシェアを取りに来る場合もある。(札束勝負)

【考察3】「マーケットサイズ縮小」の場合

「マーケットサイズ縮小」とは、すなわち「市場の衰退期」、製品のライフサイクルが終了に向かっているということ。代替品に急激にとって変わられている可能性もある。

にも関わらず、A社がシェアが伸びて売上を維持しているというのは、既に競合他社が撤退し始めている(経営資源の投下の配分を減らしている)可能性があるので注意が必要。

市場としての旨味はまったくない不毛の地帯、利益率も加速度的に下がっていく状態なので、ダメージを最小限にした撤退のシナリオを作る必要がある。

「市場が衰退」しているのに売上維持のため、無理に経営資源の配分を増やすことをやると、取り返しのつかないことになる。

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