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ネットショップ店長こそUXのスキルが必要と思う話|ファシリテーターの雑談03

本記事は筆者が別サイトで運営しているおかいもの研究室の記事を修正・転機しています。

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UX(ユーザーエクスペリエンス、User experience)と言う言葉がEC、ネットショップの世界でも普通に使われています。

このUXはデザインとセットになって「UXデザイン」という言葉で用いられることが多いので、デザイナーの業務の範囲では?と思っている方がネットショップの世界では(でも)非常に多い気がしていますが、個人的にかなりの違和感がありますので整理しました。

また本記事でのUX定義ですが、ネットショップにフォーカスを当てているので「消費者に良い体験をしてもらって、お店のファンになってもらう一連の活動と考え方を表したもの」とさせてください。

ネットショップのUXとUI業務イメージ

UXとUIの整理はUX界隈では最初に出てくる極めて一般的な話です。本記事でもネットショップの視点で最初に整理しておきます。

UX(User Experience)
ネットショップの利用者が、利用してくるとき、または利用した後に得られる経験や満足などの包括的な考え方。
例えば届いた商品にお店の店員の手紙が入っている、SNSなどでお客様との接点を大事にしている。などネットショップの外での活動も含みます。

UI(User Interface)

ネットショップと利用者の間での、商品や商品に関わる情報などをやりとりするためのインタフェースの話。
迷わずに買物ができるか?必要な情報がわかりやすくあるか?カゴ落ちしないか?などが対象です。
UIはUXの一部と言う考え方もあります。

ネットショップのUXとは何か?

本記事で定義しているネットショップのUX「消費者に良い体験をしてもらってお店のファンになってもらう一連の活動と考え方を表したもの」を成立させるには、3つの視点を見ることができる人が必要(理想)です。

ショップの在り方を考える
・他社との差別化は何か?
・何を強みとするのか?(商品?店長の顔?)
・消費者をファンにするにはどうすべきか?

消費者視点を考える
・消費者は何を求めてくるのか?
・1年前、1ヶ月前と今日の消費者が求めているものは同じか?違うか?

ビジネス視点を考える
・貴方の店舗のお客様はどの位の数が存在するのか?
・儲かるのか?(UXをやって儲かるのか?)

少なくても私には一般的なデザイナーの仕事の範囲は超えていると思います。もちろんデザイナーでも上記全てができる人もいますが、それは稀な存在。そんな人が社内でいたら待遇を確認したほうが良いかもしれませんね。市場価値が高いから、あっという間に高待遇で転職してしまいます。

ネットショップ店長への問い
考えてみよう!

UXの考え方はネットショップに有効か?

UXという考え方はネットショップの接客を行う時のヒントが沢山詰まっています。あなたのお店を次の段階に昇華させるための大きなヒントがあると確認しています。

例えばUX白書の中にUXの構成要素が整理されています。
「UXタイムスパン(期間)」という考え方です。

予期的UXをネットショップ視点で考える

消費者視点
・消費者は、どんな体験を得られるかを事前に想像する。
・消費者は、どんなネットショップか想像する。

何ができるのか?
・予期的な接客は?
・サービスを経験させる前に接客は可能なのか?

一時的UXをネットショップ視点で考える

・体験している瞬間を考える。UIも重要。
・今、そこにいる、画面の前であなたのネットショップをみている消費者に何を提供できるのか?

エピソード的UXをネットショップ視点で考える

・利用後の体験をどう考えるか?
・カスタマーサポートが最も活躍する場ではないか?
・カスタマーサポート視点の接客とは何か?

CX(カスタマーエクスペリエンス / Customer Experience)なのか?

累積的UXとをネットショップ視点で考える

上記3つを繋げる、トータルコーディネートできるUXは何か?
断片的ではなく3つを繋げる事でブランド化されファンも増えるのでは?

まだまだ私の中で断片的ですが、腰を据えて整理をしていきたい内容ではあります。

参考文献
UX白書(有志団体hcdvalueによる日本語翻訳版)


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