自称映画評論家マルティン・タキンボ批評ドライブ・マイ・カー(2021 日本179分)★★★★(星4つ)


自称映画評論家マルティン・タキンボ批評

ドライブ・マイ・カー(2021 日本179分)
★★★★(星4つ)

監督:濱口竜介
脚本:濱口竜介、大江崇允
原作:村上春樹
製作:山本晃久
撮影:四宮秀俊
音楽:石橋英子
出演:西島秀俊、三浦透子、霧島れいか、岡田将生、パク・ユリム、ジン・デヨン、ソニア・ユアン、安部聡子

勉強不足で、制作スタッフの名前はまるで知らなかったのだが、村上春樹原作と、カンヌ作品と信頼できる知り合いの評価が高かったので、三時間の長さと、1日一回しかやらない近所の映画館のスケジュールと、トイレ問題と、格闘し、吉祥寺オデオンで鑑賞。
 頭見るうちに、向田邦子さんの世界に近いのではと感じるようになって、見ていった❗この、もの悲しさは、どこから来るのか?とても、ペッシミストな作品のように感じた。向田作品が、数々の笑いで救ってはいるものの、根底には人間の悲しみを表現している、と評したノンフィクション作家澤地久恵さんの言葉を思い出した。妻の不倫で裏切られたことを、ずっと引っ張っていく主人公家福の悲しみに感情移入しながら、ストーリーを追おうとする自分を映画は常に裏切りながらどんどん進む。なので、それが三時間続くので、トイレの心配や時間の長さは全く感じないのが凄いと思った。家福の悲しみに入り込んでいる自分は、ラスト近く、嗚咽しながら亡くなった妻への後悔を語る北海道の雪景色のシーンで自分は泣けてしまった❗
 ただ、見終わったあと、急に 上映間近の新作007ノータイムトゥーダイを無償に見たくなったのは、なぜか?ストーリーに裏の意味がなく、ただただ、飽きさせず見せてくれる娯楽映画の単純な醍醐味をもつ、ストーリー展開の巧みさを改めて考え直させて貰えたからだろう。見て本当に良かったと思う素晴らしい稀有な、そして斬新な傑作だ❗

※村上春樹原作との比較を書いたブログを発見😅よくかけてます❗ネタバレあり

https://ameblo.jp/moji-taro/entry-12694944462.html


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