他助の危険性

 人を助けるのは自分のためだと思っていないと全員不幸になる。

 私はお節介を焼く。それはもう、煎餅屋が煎餅を焼くくらいのペースで焼きまくる。

 はっきり言って、人助けは多くの場合人助けにはならないと思う。
 子供相手ならいざ知らず、大人は自分の責任で生きている。
忘れ物をしようが道に迷おうがその人の勝手なわけだ。

 割と多くの人は、失敗経験を経て成長する。
忘れ物をして、ガス欠して、荷物が重くて、勉強不足で困るから対策を練る。
 おせっかい焼きは、自分の欲求を満たすためだけに人の成長機会を奪っているのかもしれない。
長い目で見れば。

 それでもどうしてもおせっかいを焼きたいのであれば、それが自分のためであることを決して忘れてはいけない。
そもそもだが、人助けではなく趣味に付き合ってもらうくらいの気持ちでやるべきだと思う。人助けしようと思ってやるくらいならやらない方が良い。

 相手に感謝されないことは多々あるし、眉を顰められることだってある。

 人に冷たくするべきだと思っているわけではない。
実際のところ、人に頼まれた時に、自分の負担にならない範囲で助力するのが1番スマートなのではないかと思うのだ。
無理をして人に力を貸したところで、それは相手の負担にはなれど助けにはならない。
我々は人間であるから、アンパンマンの真似事をすべきではない。

相手を一生支える覚悟があれば別だが。

 無論、これは自戒である。

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