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walk,

先週、2019年12月5日 木曜日、memento森2代目のベーシスト大川雄太(タコ)が急逝しました。
以前より癌を患っており、闘病生活を続け、自分の知っている範囲では回復に向かっていた(と思っていた)のですが、久々に訪れた連絡が訃報となってしまいました。

基本的に、誰かの死を以て、品も無くセンチメンタルをぶちまけるような「お涙頂戴」は好きではないので簡潔に。


見た目がたこ焼きっぽく、最初は「たこ焼きくん」と呼んでいたのですが、次第に、「タコ」という罵りの様なあだ名になってしまった彼の事は、以前書いたmemento森のアーカイブで初めて認知した方も多いのではないかと思います。
現メンバーの木原が入る以前に、ベーシストとして、ムードブレーカーとして大いにmemento森を支えてくれました。

THA BLUE HERBと対バンした時に打ち上げでBOSSにキスしようとして小突かれていた様な破天荒さでありながら、誰よりも真面目で繊細な音楽家で、
音楽的な意向が合わなくなっていた事を明確に告げ、気持ち良いぐらいにスッキリとmemento森を去っていきました。

在籍時には本当にワガママに付き合ってくれたなあと、今更ながらに感謝しています。

闘病している事を知った時に、かなり厳しいかもしれないという話を聞いた事が「walk,」という曲に色濃く残っており、彼を思って書いたはずが、そこからめちゃくちゃ元気になり「回復するんかい!!」となったり...

タコの事を知っているお客さんもいらっしゃるだろうという事で、このように公表する許可を頂こうと、お父さんにお話したところ、

「そら載せたって載せたって!!そのかわりそこに、
いつ死ぬか分からんから、ホンマに一つ一つ、大事に生きなあかんよ。って書き加えといて!!」
という様なお言葉を頂きました。

併せて、
雄太くんがメンバーで居てくれてたバンド自体はまだ続けてるんですよ。
という話になると、

「そら自分はもう音楽一生やらなあかんで!雄太はもう出来んから自分らが引き継いだってくれなあかんわ!絶対辞めたらあかんで!!」
とも。

おっちゃん、めっちゃピンポイントでぶち抜いてくるやん。ハートのアレなところを。


個人的な思い出はクソほどありますが、それは俺とタコの思い出なので割愛。
けれど思い出せば思い出すほど、やっぱりめちゃくちゃ好きです。
すぐ肛門見せてくるけど。

今回、回復に向かっていたことに安心して、忙しさにかまけて、「そのうちに」と思っていたら二度と"そのうち"がやってきませんでした。
もっと聞きたかったことや、紹介したかった人、共有したかった映画や漫画も溜まってるし、CD貸しっぱなしやし、漫画借りっぱなしやし。

タコのお父さんの言う通りいつ死ぬか分からんから、本当に会える内に会いたい人に会って、やりたい事をやっておいた方が良い、という月並みな言葉で締めくくらせてもらいたいと思います。

短い間ではありましたが本当に有難うございました。

まあ、またそのうち乾杯を。

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photo by Honami(nu)

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