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【ボカロで学ぶ!】楽曲構成講座 要素編②~発展形~


こんにちは!どんだけ続くんだよという感じですが、次は「発展形」についてのお話です。
発展形とは?というお話に入る前に、前回のおさらい!

前回ではイントロ2回についてのお話をしましたね!
うーん、そうね!イントロが2回なんですね!(雑
はい復習終わり!wどんなんだっけ~という人はぜひ復習を!

では改めて発展形の話をしようかと思いますが、この言葉、見たことあるな~と思っている方はとてもかしこいです!
そう、この「発展形」、基本編③で出てきた言葉なんです!ロストワンの号哭2番Aメロは"2A(変化)"という表記でしたね?(覚えてない人はこちらで復習を!)
そちらの方でも説明はしたのですが、本旨は別のところにあるため簡単にしか話さなかったと思います。ですのでここでまとめてしまおうかと。
では曲を見ていきましょう!



アイラ

イントロ→1A→1B→1サビ→イントロ→2A→2B→2サビ→間奏(ソロ)→C→ラスサビ→アウトロ

さてまずは肩慣らしということで、感覚的にわかっていただけそうなものを紹介したいと思います。
しかしこの表記を見る限り、前に発展形と説明した時にあった”(変化)”という部分が書いてありませんね?
では発展形はないのかというと、そんなことはないんです。そちらの説明は後でするとして、とりあえずサビを聴いてみてください。
ここでわかりやすくするため、1サビとラスサビの歌詞を書かせていただきますね。

1サビ
君を笑う言葉なんて
僕を汚す言葉なんて
揺れたあの光はきっといない
僕もどうせ変わってないのだろう
歌う あの雨音だって
暮れた あの赤色だって
遠く 遠く 遠く 遠く光った
君だって笑ってよ
ラスサビ
君を笑う言葉なんて
僕を汚す言葉なんて
揺れたあの光はきっといない
だからどうせ願っていたいのだろう
歌う あの雨音だって
暮れた あの赤色だって
いつか君に届く言葉に乗せて
遠く 遠く 遠く 遠く僕らを連れ去ってみて
アイラ

はい書きました。う~んいいサビですね!いや言いたいのはそういうことじゃなくて!1サビとラスサビの歌詞を見比べて見てください。
なんか・・・ラスサビの歌詞多くないですか?文字数を抜きにしても、そもそも段落数が多いですよね。
それはそのとおり、実際に歌ってる部分がラスサビの方が長いのです。実際に聴き比べて確認してみてください。

遠く 遠く 遠く 遠く僕らを連れ去ってみて
アイラ

ここの部分が1サビにはないものになりますね。
そう、ここが発展形なんです!


発展形というのは、曲の後半で同パート内のメロディが変わったり、新しいメロディが追加されたりしたもののことなんです!


聴いていただくとおわかりの通り、この部分があることでよりクライマックス感があって、盛り上がりますよね?『アイラ』の部分なんかは音程もとても高く、まさに一番の決めどころという感じです。
このように、発展形というのはラスサビでとても多く使われるものなんです。なぜなら最後の最後でアレンジしたり、増やしたりすることで畳み掛け効果が生まれ、盛り上がるから!
発展形というのがどういうものなのかはなんとなく伝わったでしょうか。では次いってみましょう!



Black Board

イントロ→1A→イントロ2→1A→1B→1サビ→2A→2B(変化)→2サビ→間奏(ソロ)→B→ラスサビ→アウトロ

では次はこの曲。アイラは表記的にちょっとわかりにくかったですが、こちらは違いがはっきりわかりますね。だって書いてあるもん。
うん、おわかりかと思いますが、2Bの部分が発展形になります。
実際に聴いてみても、1番と2番ではBメロのメロディがはっきり違うことがわかると思います。これくらい変わってたらもはやCメロじゃないか?という考えもあるかと思いますが、私はあくまでBメロの変化したものだということでね!いきたいと思っておりますけども!何度も言っていますがこれもわかりやすさ重視ですね。
前の曲には(変化)の表記がなく、こちらにある理由もそこです。(変化)と表記するのはメロディが元のパートから離れている部分が半分以上ある場合です。いや私が勝手にそう定義してるんですけど。アイラは発展形こそありますが、ラスサビだということはわかりますよね?今回のこの2Bは、さっき申し上げたとおりCメロだと解釈することもできるため、何も書かないと「メロディ違うじゃん!」となるわけです。そこで注釈として(変化)と表記することで、「ここメロディめっちゃ違うけどBメロとしますよ~」と言ってるんですね。その違いです!

そして余談なのですが、この曲さりげなく新しい要素が入っていますね。「イントロ→1A→イントロ2→1A」のところです。この表記でなんとなく私の言いたいことを察した人は鋭い!これは要素編①で紹介した「イントロ2回」の応用のようなものになります。
イントロとイントロ2のところを聴いていただくとわかると思うのですが、この2つは違うメロディになりますので構成としては違うものだと考えられます。
しかし2つとも曲の本編とも言える歌メロに本格的に入る前のものになりますので、イントロとすることにしました。イントロ2を間奏とする考え方もアリだと思いますが、私はこう考えたよということで!



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イントロ→1A→イントロ→1A→1B→1サビ→イントロ→2A(変化)→2A→2B→ラスサビ→アウトロ

この曲も(変化)と書いてある部分、すなわち2Aが発展形となるのですが、もはやラップが入ったと言ってもいいくらい元のメロディから離れたメロディになっていますよね。笑
何が言いたいのかというと、たとえラップが途中で入ったとしても、その位置がAメロであれば、私はAメロの発展形だと解釈するよということです。
実際、変化を見せるために2番でラップ(系のメロディ)を入れる曲ってけっこう多いんですけど、それらを全てCメロとしていくと、特殊構成の曲がとても多くなってしまいますし、感覚的に理解しにくくなってしまうと思うんです。ですので、あくまでこの講座では発展形と考えること!・・・とします。




今回は以上ですね!
この記事を全てあらかた読んでいただいたらおわかりかと思いますが、この発展形、本来ならこうしてひとつにまとめきることができないくらい広範囲に使われる、非常に汎用性の高い手法です。ここではとりあえずどういうものなのか、という理解だけしておいていただけたらと思います。

※ちなみに、私が別で書いたこの記事もつまるところ発展形に関するお話になっております。ご参考までに。


さて、もういよいよ「お前の解釈には納得いかない!」という方がどばどば出てきているような気もしますが、とりあえず私はこう考えてるよ、という意思表示のシリーズだとご理解いただいて今後も受講(申し訳程度の講義感)していただければ幸いでございます。
もしかしたら発展形なんて概念で捉えてるの世界で私一人だけかもしれませんしね!!先生強く生きますよ!!
ではまた次回元気にお会いしましょーー!!




なにか質問やご指摘などありましたらこちら↓の方にお願いします!ぜひに!






#vocanote #VOCALOID

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