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オーガニックわたあめ フランチャイズ


それはある日、かかってきた1本の電話でした。
「わたくし、株式会社〇〇の▲▲ですが・・」
丁寧な女性の声、ハイハイ、いつもの営業ですね
と断りかけたその時、
「オーガニックわたあめの作り方を知りたいのですが・・・」
と言う女性。
「はいはいはい?」
何でもその会社で新しく立ち上げるカフェでの目玉メニューに
うちの「オーガニックわたあめ」を使いたいと言うではないですか!
それも遠方の地方都市!
オーガニックわたあめが広がって、全国のわたあめが
オーガニックになってくれたら、こんな嬉しいことはありません!
「私にできる事でしたら何でもご協力いたします!!」
もう私の尻尾はブンブンに振り切っています。

「どこにもオーガニックわたあめの作り方が載ってなくて、やっとここのホームページにたどり着きました」
そうです、そうです!!ないんですよ!!!
どこにも載ってないし、わたあめ機には専用のザラメを使えとしか記載されてないし。精製してるうえにフレーバやら着色やらがついたザラメしかないのです。有機のきび糖で作りたいのに!!
私も手探りではじめて、失敗したり、いろんなトラブルあったりしてね、本当にいろいろありましたよ。出店しながら改良し続けて、今の安定したわたあめにたどり着くのにやっぱり1年くらいかかりましたから。
失敗を重ねてようやくたどり着いた「オーガニックわたあめ」なんです。
私は嬉しくて、嬉しくて、熱心に電話でオーガニックわたあめの作り方とコツを説明しました。
誰だかもよく分からないその担当者と私は心を通わせ、仲良くなりました(一方的に)楽しい会話が続き、私が絶好調で盛り上がっていた時、

「それをもう一度、zoomで説明してもらえませんか?」
今の説明を、わたあめ機をまわしながらスタッフの前でオンラインで説明して頂ければと思うんですが・・・」
「え?」
(わたあめ機出すのって、めっちゃめんどくさくて、大変で、しかも機械の立ち上げも時間かかるし、また片づけるのもパーツ全部外して洗ったりとかで超大変なのです。1日仕事なのです。)
一瞬にして我に返りました・・・
私は見ず知らずの方と、一体何のやりとりをしているのでしょうか?
冷静になった私は、
「それだと料金が発生しますがよろしいですか?」
と私は当然の権利を主張いたしました。
すると相手の女性は
「ちょっとそれは確認してみないとわからないのですが・・」


!?


そこは「もちろんです!」ってくる流れじゃないのかいっ!?
会社の名前で連絡してきて、オンラインレクチャー頼んでるのにそこは
想定外だったらしい。 逆にすごい。笑笑。
30分くらい長電話していたのですが、ちょうどその日は午後から繁忙期に向けて手伝ってくれることになったママ友たちとキャンプ場でミーティングがあることを思い出しました。すぐに行かないと間に合いません。
「すいません、もう出かけなきゃいけないんですが、また時間のある時に・・・・メールでメッセージしてください!!!」と電話を切りました。
多分来ないだろうけど、と思いながら。

そんな一連の話をママ友たちには爆笑され、夫には、
「知らない人と何でもベラベラ話すな!!」と叱られました。
人との距離感がわからないADHD。
ネタとして終わるはずだったのですが、
後日、本当にメッセージをくれまして、
必要であれば、数十万くらいなら出せると!!

そこまで言うならきちんとしたものを提供しなければ!!
お礼と共に、とりあえず何らかの形で提供致しますので、
HPよりお申し込みくださいと一旦、返答いたしました。

「やばい!!正式に申し込みが来た!!」
私は慌てて夫に相談しましたが、夫は「社外秘だ!」と言って
話になりません。
私は、そういった事業に詳しいママ友に相談しました。
(ママ友だけで世の中のほとんどの困りごと解決する不思議)

数多くの会社の商品開発や、フランチャイズ化、
特許取得などの業務に携わってきた彼女(年下)
が、詳しく説明してくれました。

商品の販売権が他社に渡るというのは、
オーガニックわたあめが広がるという単純な話ではなく、
その商品の価値が下がる可能性や全く違うものになってしまう危険も
あるということ。
(全くこだわりのない名前だけのオーガニック商品になる可能性もある)
だからその会社の看板を掲げる以上は仕入れる材料から作り方までをしっかり同じものにするなど、ルールを作る必要があること。
などなど、それはそれは詳しく話してくれました。
誰が作っても同じものができるからフランチャイズには価値があるわけですよね。
そして、「オーガニックわたあめ こまきち  フランチャイズ化」
についての計画と段取りも教えてくれました。

「オーガニックわたあめ こまきち  フランチャイズ化」

なんかすごくない!?需要あんの!?
でも出来たらすごくない!?と大盛り上がりして
ワイワイ話してましたが、最後に
「でも、1番大事なのは、なっちゃんがやりたいかどうかだよ」
彼女の言葉で私は我に返りました。
やりたいかと聞かれれば別にやりたくはない。
私の心は古民家の購入に向かってるし、
わたあめは自分で楽しく出店するだけでいいかな〜
という結論に至りました。笑。結局のところ。
そして、「わたあめフランチャイズ化」というパワーワードがまた一つ、
笑ネタとして私の脳内の引き出しに入りました。

ただ、そういう情報を提供して欲しいという需要があることがわかったので
何らかの形で提供できたら楽しそうだな〜とフワッと思っていた10月・・・

古民家購入できた

いろいろあって、古民家が購入できたんです。
まあその話はおいおいに・・・
で、ですよ。

忘れた頃にやってくるオーガニックわたあめフランチャイズ化


わたあめのフランチャイズ化とかすっかり忘れていたのですが、
また問い合わせが来ました。
今度は、出店の時にわたあめを購入してくれたお母さん
(彼女も夫さんと他の商品を出店していました)
「オーガニックわたあめ」というのに感動し、共感してくれて、
自分の地域でもぜひ、出店していきたいと
子供達のためにもオーガニックわたあめを広めたい!!と
気持ちにめちゃくちゃ共感してくれて、わたしも嬉しくなりました。
「日本中のわたあめがどこで食べてもオーガニック になったらいいですよね!!」
2人でめっちゃ盛り上がりましたが(またしてもすぐ盛り上がるADHD)

ただ、レクチャーするのはあまり気が乗らないということを伝えました。
それは、ママ友とのフランチャイズ化の話を思い出して、
オーガニックわたあめが思ってもない形で世の中に広まってしまうのが
怖いという事(今回はその心配はなさそうだけど)
何より1番の理由に、わたし自身が、わたあめの機械に詳しいわけではないので、何かあっても責任持てないということ。

多分「オーガニックわたあめ」という形で屋台営業してる人があまりいない
(わたしの使ってる有機きび糖を使ってる人がいない)
とか、わたしは子供向けに売り出してるので、それをやってる人がいないとか、そんな事で、わたしの所に問い合わせが来るのかな?と思うのですが、
わたあめ機に詳しいかと言われたら、多分、他のわたあめ屋さんより
詳しくないと思うんです(だってただの主婦だもの)多分ね。

夏祭りとかで見かけるわたあめ屋のおっちゃんとかでっかい発電機回しながらやってるのとか見るとすごいな〜私あんなの持てないし、発電させられないな〜って思うし、機会が壊れたとかのトラブルに対応できる気がしないからです。

そしたら、何と、何と!!
わたあめ機械を作ってる社長さんと話はついていて、オーガニックわたあめ機を開発したいと思ってると!
機械にはめちゃくちゃ詳しい社長さんだけど、オーガニックわたあめは作ったことがないから、どんな砂糖を使用して、どんな機械を使ってるのか、などを教えて欲しいと言われました。
そして、一緒にオーガニックわたあめの機械と商品を開発しようと奮闘してるというではないですか!!

子どもたちにオーガニックわたあめを食べさせたいとう
純粋で真っ直ぐな思いを受け取ったので(実際にお会いしてる方だし)
わたしは、わたしの知ってる知識は全てお伝えすることにしました。
もちろん無料で。なんか考える方がめんどくさいからww

オーガニックわたあめも広がっていったら嬉しいな。
こんな展開になってくるとは3年前に立ち上げた時には
思いもしなかったけど、
こんな主婦のところにくるほど、
オーガニックわたあめが世の中にないってことでもあるんですよね。
これから、どんな展開になるのか、わたしも全然わからないけど、
「オーガニックわたあめ」がわたあめの定番になる日も近い!?
どこのお祭りでも「オーガニックわたあめ」が一般的になるといいな〜

ちなみに夫からはまた怒られました(笑)




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