「スマホゲーなんてサービス終了したら全部無駄になるじゃん!」

僕は今23歳のオタクで、小学校の頃からゲームと共に育ってきた。GBA、GC、DSと段階を踏んで行く最中、小学校高学年から中学校にかけてだっただろうか、クラスでモバゲーとかいうものが流行り始めた。僕はケータイを持ってなかったので親のパソコンを借りてモバゲーに登録した。モバゲーはSNSと絡めて、「~住みの人集まれ!」とか「○○好きと繋がりたい」といった感じで人と交流しながら一緒のゲームもできるといったゲームポータルサイトだった。もちろん僕はコミュ障陰キャだったのでそういった要素は一切活用せずにゲームだけしていましたが。怪盗ロワイヤルけっこう楽しかったね。


そんなモバゲー及び現代でのスマホゲー、ネトゲなどのオンラインゲーを叩く?言葉として、タイトルのあれ「サービス終了したら全部無駄になるじゃん!」が存在する。
全くその通りである。何も残らない。
それに対してよく、「絵画だって燃えたら終わりじゃん」とか「肉だって食べたら終わりじゃん」といった言い回しがあるが、反論にはならない。結局サービス終了したら残るのは思い出とスクショといつ使うか分からないグッズだけだ。ついついクリアファイル買っちゃうよね。
僕はオタクの立場から、サービス終了しても楽しかった思い出は残るでしょ?とか思っていたけど、実はそう簡単な話ではなかった。


僕はこっそり誰にも言わずにモバゲーで「こいけん!」というゲームをしていた。よくある恋愛ゲームである。ただ会話を読むだけのものだったけど、めっちゃ女の子が可愛かった。だが、久しぶりにログインした時、そのマイページには無慈悲にもサービス終了した旨が述べられていた。


膝から崩れ落ちた。本当に何も残ってないのか。いや、画像検索したら一応キャラの画像は出てくる。アニメの形跡もある。
パチンコになってたのも見たことがある気がする。(検索しても出てこないから気がするだけだったっぽい)
僕だけが見ていた幻覚という訳では無い。確かに存在し、プレイし、楽しんだゲームだった。でももうあの子たちにはもう会えないし、ゲームに費やした時間を確かめる術もない。


何より悲しかったのが、これを書いてるときにはもうキャラの名前すら思い出せなくなっていることだった。画像検索して思い出した。渚ちゃん(cv.名塚佳織)が好きだったわ。
思い出が残るとか考えてたけど、それすら残ってはなかった。そりゃ学校から帰って宿題を済ませてから親の目を盗んでこっそり無課金でプレイしてた程度だからめちゃめちゃ浅いしガチでやってた人と比べたらやってないに等しいレベルだろう。それでもこいけん!は僕にとって楽しいひと時をくれた大切なゲームであることは事実だ。


コンシューマーゲームだと物理的にソフトが残るので完全に消滅する訳ではなく、まだ救いがありそうだ。それでもプレミア付いたりでプレイするのは大変なんだけど。カービィのエアライドとか、ルーンファクトリー3とか。


最近では、サービス終了後もオフラインゲームとして遊べるようにしている、といったゲームの話も聞くが、多くのゲームは未だにサービス終了したら全て消し飛ぶ。Angel Beats Operation Wars、GOD EATER ONLINE、フルボッコヒーローズ、あとその他もろもろのスマホゲーム…どれもサービス終了して何も残っていない(一応キャラだけ抜き取って他作品に登場とかいうのはある)。ストーリーがあるゲームなら、YouTubeなどに動画が残っている可能性もあるが、正直あんま残ってはいない。そのため、ゲームをプレイすることで味わえる体験そのものがごっそりと失われることが多い。自分で録画しておけば思い出には浸れるけど、やっぱり公式からの供給が途絶えると思い入れも薄れる。


だからこそ、今のうちにスマホゲーをプレイした方がいい。サービス終了する前に。1人で億単位の金を課金できるならばサービスが継続する可能性はあるが、そんな真似ができる人はほとんどいない(戦国炎舞とかは億単位の課金をなさった方が公式に殿堂入りしたらしいですね)。セールスランキング上位のゲームならプレイ動画を残してくれる人がいるかもしれないが、全てが残っているとは限らない。何より、自分でプレイしたという体験は動画だけでは得られない。
いずれなくなるのだからプレイする価値はない、というのは間違ってはいない。それでもスマホゲーの中には名作と読んで差し支えないものもあるだろう。何より、多くのスマホゲーは基本プレイ無料なのでワンタップでインストールしてそのまま遊ぶことが出来る。始めることの手軽さ、スマホという多くの人が持っている端末でプレイできること、そして始めるだけなら無料、これらの要素からスマホゲーを触ってみることをオススメしたい。いずれ消える思い出だとしても、楽しいひと時を味わえるかもしれない。

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