スマートホームに引きこもろう

友達が投稿していた転職エントリを読んで、ぼくも久しぶりに140文字以上の文章を書いてみたいと思った。とはいえ、ぼくには転職の経験もないし、ずっと家に引きこもっているため特にきらびやかな旅行記とかも書けない。しかし引きこもることには長けているので、「ぼくの考えたさいきょうの引きこもり環境」を実現するためにやったことや買ったモノを紹介していくことにした。これから引きこもりたい人、引きこもり環境を充実させたい人に届きますように。今回はナウなヤングの引きこもりにオススメの「スマートホーム」について書いていく。

めちゃめちゃ長くなってしまったので暇な人だけ読んでください。スマートホームで出来ることだけ教えろ!って方は2章から、具体的なスマートホームの構成だけ知りたいんだ!って人は3章からどうぞ。

1. なぜスマートホームにしたいのか

「スマートホーム」とは、今まで人が手を動かしてやっていた家のあれこれを、手を動かさずともAIやロボットが勝手にやってくれる環境である…と自分は思っている。

ぼくがスマートホーム環境を作りたかったのは2つの理由からだ。

①極力自分が動きたくない(定位置にとどまっていたい)から

引きこもりは基本的に動きたくない生き物である。リモートワークが普及したことで、家の外にはあまり出かけなくてよくなった。しかしそうなると、できれば家の中でも動きたくない。ベッドでゴロゴロしているときにわざわざ立ち上がってエアコンのリモコンを探しにいきたくないし、心地よい眠気に包まれたときに電気のスイッチに手を伸ばしたくもない。スマートホームはこれらのことを自動でやってくれるか、或いは声だけでやってくれるので、極力動きたくない引きこもりのニーズを優しく満たしてくれるのだ。

②ロマンだから

そもそも「なんでもやってくれるAI」ってロマンだと思う。「東のエデン」のジュイスとか、「アイアンマン」のジャービスとか、古いところだと「スタートレック」のコンピュータとか最高でしょ。人の代わりに優秀なAIアシスタントが頼んだことをなんでもやってくれる世界、ディストピアだなんだといわれてもぼくは推し続けるぜ。スマートホームはそういった世界に憧れる人にとって、趣味と実益を兼ね備えた住環境を提供してくれる。

多くの人は「何言ってんだこいつ」と思っただろうが、このNoteを開いてくれた人はある程度共感してくれると信じて先を続ける。

2.スマートホームでできること

では実際にスマートホームにして何ができるようになったのか、一部まとめてみた。

・朝は起床の1時間ほど前からエアコンが起動して室温を整えてくれる。

・起床時間の30分前になるとカーテンが自動で開いて日差しを入れてくれる。

・起床時間になると、目覚ましとともに部屋の明かりもついて(ほぼ強制的に)目が覚める。

・テレビのリモコンやエアコンのリモコンを探さなくても、「アレクサ、テレビを4チャンネルに」「アレクサ、エアコンの温度ちょっと上げて」などといえば部屋のどこにいても操作できる。

・外出するときにはアレクサに「行ってきます」と言えば、部屋のすべての電気が消え、エアコンが止まり、ルンバが掃除を開始する。

・夕方には部屋のカーテンが自動で閉まる。

・映画が観たいときには、アレクサに頼めばあっという間にホームシアター環境が整う。個人的にはこれが一番好き。

こうしてぼくはスマートホーム環境の構築によって、自分の定位置から極力動かず、優秀なAIアシスタントに何でもやってもらうという夢の引きこもり生活を手に入れたのだ。ぼくにとっては紛れもないユートピアである。

3.我が家のスマートホーム構成

ここからは実際に我が家のスマートホームの構成を紹介していきたい。

一般的にスマートホームを構築するには3つの機器が必要だ。人が声で指示を出すスマートスピーカー、スマートスピーカーから指示を受けて家電に指示を出すスマートリモコン、そして実際に動く家電たちである。

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①スマートスピーカー(Amazon Echo、Google Home、LINE Clovaなど)

声で家電を動かしたいときには必須。中にAIアシスタントが入っていてインターネッツにつながっている賢いスピーカー。家電を動かす以外にも、音楽をかけてくれたり、天気やニュースを教えてくれたり調べ物をしてくれたりする。ぼくはAmazonのEchoシリーズを使っていて、リビングにEcho Spot、仕事用の机の上にFireタブレット、寝室のベッドにEcho Dotが置いてある。

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(写真)リビングのEcho Spot。こんなにかわいいのに販売終了してしまった

なぜAmazonのスマートスピーカーにしたかというところだけど、スマートスピーカーが搭載しているAIにはそれぞれ特徴があって、発売元の強みに由来するところが多い。すっごい雑にまとめるとこんな感じ(Clovaは使ったことがないのでわからない)。

Googleアシスタント→賢い。大抵の質問には答えてくれるし回答もまとも。調べ物をするときには最強で、まさにアシスタントの名にふさわしいイメージ。

Amazon Alexa→調べ物はGoogleよりだいぶ苦手(すぐに「よくわかりません」とかいう)だが、Amazonで買い物が出来るのがわりと強み。Amazonのサービスを使っていないと恩恵が少ないかも。

ぼくはAmazonのPrime会員でよく買い物をしているのと、Prime Music Unlimitedとかの有料サービスも利用していて受けられる恩恵が多かったのがAmazonのスピーカーを選んだ理由だった。あともう一つ、どうしてもGoogleアシスタントのウェイクワード(スピーカーに呼びかけるときに発するキーワード)「オッケーグーグル」をだせえと思ってしまったからだ。だって人に何か頼むときに「オッケー○○」っていわないでしょ。「オッケーグーグル」とか「ヘイシリ」とかよりかは、シンプルに「アレクサ」とだけ呼びかければいい方が使いやすそうだった。スマートホームの機能に限っていえば、どちらを選んでも特に遜色ないように思う。

②スマートリモコン(Nature Remo、eRemoteなど)

インターネッツにつながっていない家電をスマートホームに組み込むためには必要。スマートスピーカーだけでもWiFiにつながっている家電は操作できるけど、そもそも普通の家にはWiFiに繋がってる家電ってそんなにないでしょ?うちもない。スマートリモコンは、普通のテレビのリモコンやエアコンのリモコンの赤外線信号を学習できる。そしてスマートスピーカーからの指示を赤外線信号に変換して普通の家電に伝えることで、スマートスピーカーと普通の家電の橋渡しをしてくれるニクいやつなのだ。ぼくはeRemoteシリーズを使っているけど、スマートリモコンは有名どころから選べば大体できることは同じだと思う。ただし複数の部屋の家電を操作したいときは部屋の数だけスマートリモコンが必要になる(赤外線が遮られると家電操作ができないため)ので、その場合はスマートリモコンのメーカーを統一することをオススメする。スマートリモコンのメーカーは大抵専用のアプリを出していて、メーカーが同じならアプリで複数の部屋の家電を一括管理できるからだ。メーカーが違うといちいち各メーカーのアプリを切り替えないといけなくなる。

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(写真)eRemoteシリーズのアプリ。全部屋の家電を一括管理できる。

③家電たち(エアコン、テレビ、照明など)

スマートリモコンは赤外線リモコンがついた家電なら大概何でも操作できるので、基本的にはごく一般的な家電ばかりだ。三菱のエアコンが~とか、ORIONのテレビが~とか紹介しても仕方ないと思うので、他の人が使っていなさそうな家電だけ紹介していこうと思う。

ルンバ(お掃除ロボット)

いわずとしれたお掃除ロボット。↑のリンクは新しいルンバで当然のようにWifi対応しているんだけど、ぼくが買ったのは2016年ごろのルンバ870で、スマホとの連携機能やらWiFi対応などはまったくなかった。その代わりルンバを操作できる赤外線リモコンがついていたので、このリモコンの信号をスマートリモコンに学習させることでスマートホームに組み込んでいる。

めざましカーテン mornin’ plus(自動でカーテンを開閉してくれるやつ)

工事不要、カーテンレールにカチッとはめ込むだけで決まった時間にカーテンを開閉してくれる機械。これ単体だと実はAlexaとの連携はできないんだけど(タイマーでの開閉orスマホでの操作のみ)、賢い人が連携アプリを作ってくれたのでIFTTTを経由して「アレクサ、カーテン開けて」とか「アレクサ、カーテン閉めて」で開閉できるようになった。ちなみに使うスマートリモコンをNature Remo3にすると、このアプリがなくても連携できるらしい。

※サードパーティ製アプリなので、使用は自己責任で。

popIn Aladdin 2(プロジェクター付きシーリングライト)

シーリングライトと一体になっているプロジェクター。壁やスクリーンに映像を投影して、Prime VideoやNetflix、Youtubeなどが楽しめる。場所を取らずにホームシアターが出来てQoLが爆上がりするのでマジでオススメ。これもリモコンが付属していて、プロジェクターの細かい操作(コンテンツを選んだり)はWiFi信号を使っているためスマートホームに組み込めないのだけど、シーリングライトとプロジェクターのON/OFFだけはなぜか赤外線信号が使われているみたいなので、そこだけスマートリモコンに学習させることで連携できた。

電動プロジェクター

ホームシアター用品その2。壁が一面あいているなら不要なのだけど、我が家はテレビと同じ面に投影するしかなかったので上げ下ろし出来るスクリーンが欲しかった。別に電動じゃなくてもいいと思います。でもほら、ロマン重視だと電動になるよね。これも赤外線リモコンがついていたのでスマートリモコンに学習させて連携した。


もし新しく家電を買うときに、スマートホームに連携させたいな~と思っているのであれば、「Alexa対応」とか「Google Home対応」と記載のあるものを選ぶのが動作保証があるという意味で一番確実。でも最悪赤外線リモコンが付属してればなんとかなると思う。ちなみにスタンドランプとかのON/OFFだけできればいい、みたいな製品は赤外線リモコンがついていなくてもこういった商品を噛ませることでで無理やり赤外線対応にできる。

ぼくはこれを使って寝室に置いてあるIKEAの間接照明をスマートホームに組み込みました。どんどんくみこんじゃおうね~。

4.終わりに(と、Q&A)

「ウチ、声で家電の操作できるんすよ~」とか人に言うと、「それくらい自分でやれるでしょ」とツッコまれることがある。ぐうの音も出ない正論。スマートホーム環境は別になくてもいい。だからこんな記事を書いておいてなんだけども、すべての人に勧めようとは思ってない。ただ、先述したようなロマンに共感してくれる人とか、「最終的に楽をするためならそこへ至る苦労を惜しまない」ような人とか、或いは「システムを構築してそれが思い通りに動くことに喜びを感じる」ような人にとっては結構面白いし、便利な環境になるはずなので、そんな人達の参考になれば嬉しい。最後にスマートホーム周りでよく聞かれそうな質問に、自分なりの回答を付け加えて終わりたいと思う。それでは、皆様も快適な引きこもりライフを。


Q. スマートホームにしたことのデメリットは?

A. スマートホームはインターネットに繋がっていることが前提なので、ネットが切断されるとしぬ。いや、家電の機能は使えるのだけど、普段リモコンを使わないので行方不明になったテレビやエアコンのリモコンを探すところから始めなければいけなくてとてもめんどくさい。

Q. スマートホームはいくらで出来る?

A. 最低限必要スマートスピーカーとスマートリモコンだけなので1万円あれば出来ると思う。最近はスマートスピーカーとスマートリモコンがセットになったスターターセットも売っているから、それを買えばあとは家にある家電のリモコンをポチポチスマートリモコンに登録していくだけでOK。WiFi対応のスマートテレビとか、専用の家電を揃えだすと相応にコストがかさみます。

Q. 持ち家じゃなくてもスマートホームに出来る?

A. 出来る。基本的にスマートホーム化に工事は不要。ただ、海外みたいにドアベルもスマートホーム化したいとか、そういうのは工事が必要になってくる。

Q. スマートロックスイッチボットは使わないの?

※スマートロック:玄関の鍵に取り付けて、スマホやAlexaで自動施錠・自動解錠ができる。スマホを持っていればドアに近づくだけで解錠したり、離れたら施錠したりなど。

※スイッチボット:人の指の役割を代替してくれる。コーヒーメーカーやお風呂のお湯はりなど、人が押さなければいけないスイッチにコレを設置すると、スマートスピーカーに指示して代わりにボタンを押してくれる。

A. 最初は少し考えたけど、使わないことにした。住んでいる家がオートロックのマンションなので、自分の部屋のドアをスマート化したところで結局マンションのオートロックを開けるために物理キーが必要であまり意味がない。スイッチボットはね…設置すると普通に手でスイッチが押しづらくなるのと、電池で動くから電池交換が必要。あと見た目がダサいので気に入らなかった。

これ以外にも何か質問とかありましたら、答えられる範囲で答えます。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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