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メロンと鴨のルッコラサラダ添え

第14回は、第12・13回に引き続き、果房 メロンとロマンが位置する東京・神楽坂で、有機野菜と自然派ワインを楽しめる「ビストロ お野菜と.」代表の伊藤 賢司(いとう けんじ)さまが一緒にレシピを考えてくださりました。

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農林水産省の定めによると、実はメロンも一年生植物(=一年以内に発芽、生長、結実して枯れる植物)であるため、「野菜」として分類されています。数々のお野菜を扱っていらっしゃる伊藤さんにメロンについての想いやアイデアをお聞きしながらレシピについてお伺いしました。

➖今回考えてくださったレシピは、「鴨とメロン」を合わせたお料理だそうですね。初めての組み合わせなので驚きました!レシピを思いついたきっかけは何かあったのでしょうか?

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時々、料理の勉強であちこち食べに行くのですが、ある時訪れた、山形にあるレストランで衝撃の一皿に出会ったんです。それは、「豚とスイカ」をつかったメインディッシュでした。意外な組み合わせで料理が提供された時は「本当に合うのかな!?」と半信半疑だったのですが、いざ口に運んでみると、これが本当に合っていて美味しい。よく話を聞いてみると、飼料としてスイカを食べて育った豚だったそうで、そのような食材のストーリーが裏にあった一品だったのですが、発想といい、美味しさといいとても驚きの料理でした。

そのことがあったので、メロンと聞いた時、「何かお肉に合わせることができるかもしれない」と思ったんです。メロンの上品な香りと甘さを感じられるよう、上品な脂をもつ鴨と合わせました。

➖アクセントとしてブラックペッパーではなくより爽やかなピンクペッパーを使い、バルサミコ酢をつかうことで全体として上品な味わいになっていて美味しいです!

鴨燻製ってなかなかお家では食べないと思うのですが、デパートや輸入食材を扱うスーパーで購入することができます。ちょっと特別な日に作るのにぴったりなメニューです。

➖メロンも分類上は「野菜」にあたるのですが、今回、レシピを考えていただいて、メロンにどのような印象を持たれましたか?

先日テレビで「好きなフルーツランキング」というのをやっていて、メロンがランクインしていました。好きな人は多い気がします。試しに自分のお店でもメロンをつかったサラダをだしてみたんです。お客さまも「お!?今日はメロンなの!?」と驚いた反応がかえってきました。

メロンとひとくちにいっても、青肉と赤肉ではまた味わいが異なりますね。今回使ったのはアールスメロンでしたが、青肉はジューシーな口当たり、赤肉は果肉がつまっていてしっかりとした食感を持っていてそれぞれの個性が感じられました。それぞれの特性に合わせてレシピをつくるのも面白いなと思います。

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上品な味はもちろんですが、表面の網目は本当に美しく、他の野菜にはない、メロンだけが持つ特徴だと思います。なので、メロンの皮ももっとお料理に使えたらいいですね。飾りに使うだけでも見た目が華やかになるので、今回は使ってみました。小玉メロンをまるごとつかったひと皿なども、料理につかってみたら面白そうですね。


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(取材を終えて)

メロンを使った前菜・パスタ・お肉料理と異なる3つのレシピをご考案くださりありがとうございました。どれか気になった一つでも是非やって見てください。全部つくってメロンのコース料理を楽しむのもいいですね。

野菜の声に耳を傾けながら作られる素敵なお料理と、真剣に食材と向き合いながらも穏やかな伊藤さんのお人柄でとても居心地の良いお店「お野菜と.」。みなさんも是非一度、最高の野菜を味わいに行ってみてください!


ビストロお野菜と.・伊藤さまが教えてくださったレシピ:

メロンと鴨のルッコラサラダ添え(2人前)

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材料

メロン…8分の1玉程度
燻製鴨…お好みの量
ルッコラ…お好みの量
塩、白胡椒…少々
パルミジャーノ…お好みの量
バルサミコ酢…少々
ピンクペッパー…少々

☆ヴィネグレットソース
白ワインビネガー…お好みの量
エクストラバージンオリーブオイル…お好みの量
塩、胡椒…お好みの量

※燻製鴨はデパートや輸入商品を扱う食料品店・スーパーで購入できます。

事前の準備:
ヴィネグレットソースを作る。白ワインビネガーとエクストラバージンオリーブオイルを1:3の割合で計量し、ホイッパーで手早く混ぜ、しっかりと乳化させる。塩胡椒でお好みの味にととのえる。

つくりかた:

1.鴨を厚さ0.5cm程度に薄く切る。鴨のサイズにあわせ、メロンも同じ大きさにカットする。

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2.ルッコラをお皿に盛り付ける

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3.鴨とメロンを交互に盛り付けていく。

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皮付きのメロンを途中で挟むとアクセントになる

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4.全体にパルミジャーノを削ってまぶし、ピンクペッパー、バルサミコ酢を少々かけて完成!

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レシピ考案にご協力くださったお店:

ビストロお野菜と.

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〒162-0825
東京都新宿区神楽坂6-23 神楽坂ガーデンA棟 2階
tel  03-6265-0346

[月〜金]
18:00~23:00(L.O.22:00) 
[土・日・祝]
17:00~23:00(L.O.22:00)

定休日
不定休

※営業時間が変更となる場合があります。
店舗(03-6265-0346)にお問い合わせください。


photo:Takashi Sato

text:Mayuki Tsujihara
(果房 メロンとロマンのディレクターとして働きながら、ライターとして日本の島々や地域で働く方々に取材なども行なっております。好きなメロンはタカミメロン。)





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